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読書会に参加したことがない。


体調を崩して、家で静養している。
時間があるので、最近はじめたpodcastのことを書こうと思う。

いつの間にか、stand.fmやpodcastの配信を全部で3つくらいするようになっている。友人と、テーマを決めて喋る機会があるのは楽しくて、ありがたいなと思う。

昨年休職中に何度かお邪魔していた「休む人のためのカフェ」というのを運営する「あわひ」という任意団体があって、そこが運営するpodcast、「あいだの生き方ラジオ」のパーソナリティを昨年の下半期にやっていた。

それは元々半年期限のお約束だったので自分の担当はもう終わったのだけど、同じタイミングでパーソナリティをやっていた、しのさんという人に誘っていただいて、聞くことや書くことについて話すようなpodcastをしようということになり、「きくかくしかじか」というタイトルで始めた。


カバーデザインはしのさんが作ってくれた。僕が奈良に住んでるから鹿のイラストを入れてくれたらしい。カラフルな本のイラストがあることで、いい感じに明るくてわかりやすくて、素敵なデザインだなあと思う。


読書会に参加したことがない。

 「きくかくしかじか」は、「聞く」や「書く」に関する本を読んで、それぞれが印象に残った部分を掘り下げて対話していくような内容なので、見方を変えれば、読書会を収録して配信しているとも言える。

 仕事で奈良に越してきたとき、好きな図書館に通える場所で家を選んだくらいだから、僕は結構な頻度で本を読んでいるのだけど、読書というのは、基本的にひとりでやるものだと思っていて、これまで読書会というものに参加したことがなかった。

読書というのは文字を目で追って黙読していくものなのに、それを言葉にして誰かに話すということにハードルを感じていたし、何人かで集まって一つの本について語るということに、少し気恥ずかしさを感じていた。

僕は正直なところ、読み終わった本のことをあまりクリアに覚えていないことの方が多いし、能動的に何かを解釈したり考えたりしながら読むというより、受け身になって筆者の語りから何かを感じながらただ読み進めている。だから、読み終わった本について語るというのは、僕には結構難しい。

だけど、今回podcastをはじめることになって、一冊目の課題図書になった、尹雄大さんの「聞くこと、話すこと。~人が本当のことを口にするとき」(大和書房)を読んで、印象に残った箇所に付箋を貼り、しのさんと、互いの気になった箇所をgoogledocsにまとめて共有したら、同じ本を読んでいても、気になった部分も、感じ方も全然違っていた。

聞くことや話すことについての本を読んで、podcastのなかで対話をしたのだけど、話すなかであぶりだされたのは、結局のところ、人との関わりかただったなと思う。


podcastで本について語るということ

 podcastで読書会をして、語りを配信すると、聞いてくださった方から感想をいただいたり、驚いたことに、著者の方がSNSでコメントをくださったりした。

同じ本を読んでいても、人それぞれ感じることは本当に様々なんだろうなと思うし、本の内容から少し離れた、しのさんと僕の語りから気づきを得て、深い考察を送ってくださる方もいた。

読書会さえやったことがなかったのだけど、本についての対話を開くことで、聞いてくださった人たちによって、さらに考えが深まったり、転がっていったりすることが起きていて、とてもおもしろい。

たまたま、あまり働いていない期間で余裕があったから始められたことで、いつまで続けられるかわからないけれど、本の話から、いろんな人との対話がこれからも生まれたら嬉しいなと思う。

これを読んでくれている方で、もし、尹さんの「聞くこと、話すこと。」をもう読んだことがあって、内容を思い出したいなという方や、まだ読んでないけれど、聞くことや話すことについての語りに興味があるという方、本のなかで登場する、濱口竜介監督や、上間陽子さん、ユマニチュード、坂口恭平さん(坂口さんの登場する第四章についての語りは2月24日に公開)に興味があるという方は、良かったら聞いてみてください。感想もお待ちしています。


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たまには遠くを眺めてぼーっとしようね。