ご飯を食べた後に「付き合ってください」って言われた。僕とその男性とで2人で決めた良い感じのお店に行ったあとに。

その人は背がすらっとしてて色白で、中性的な顔をしてた。もし僕が女の子だったら、まずこういう男を好むだろうというような容姿だった。

「僕も男性とは付き合ったことがないけど、絶対僕がリードするから。ついてきてくれるだけでいい。最初は探り探りになっちゃうんだろうけど。」

僕は夜で判断力も落ち、酔いもあったのかOKを出したのだ。ここまで言うのなら一度の人生でこんな経験があってもいいのかな、と。

彼はいつも仕事終わりに僕の職場から少し離れたところに迎えに来てくれた。まめで、本当に優しい人だ。

僕はこの人と付き合ってみて良かったのかもしれない。と思えた。ちゃんと好きになれるかもしれない、と。

そして金曜日の夜だろうか？リラックスした雰囲気で彼の家でご飯を食べた。僕が白ワインを好きなのを覚えていてくれて、上等そうなワインを開けてくれた。

僕はその夜そうなる覚悟があった。いや、きっとそうなるだろう。付き合って1ヶ月の相手の家に行くのだ。

お互いシャワーを浴び、行為が始まろうとするも、本能が拒むのだ。大丈夫かもしれない、大丈夫と自分に言い聞かせるも嫌悪感でいっぱいになった。

それを伝えないといけないな。お別れもしないといけない。なんて話そう。

そんなことを思い目が覚めた。安直にその気にさせた相手への罪悪感や本能の拒絶に最悪の気分だった。

もちろん僕はストレートなので女の子としか付き合わないためまずこんなことは起きないのだが。僕はとことんリアルで生々しい夢を見る。特に寝る前に本を読んだときに。


だけど同性愛ではないにせよ、これに近い感情ってもしかしたらみんなも持ったことがあるのではないかな？と思った。

例えば

男性の熱量に押されて試しに付き合ってみたけれど、いざ男女の関係になるのに本能がブレーキをかけてどうしても受け入れることが出来ない感情とか。

容姿は全然タイプではないけど、誰よりも自分を魅力的だと言ってくれる無骨な男だ。

そんな人に「ごめん、やっぱり付き合えない」と伝えるのはどれだけ相手を傷つけ失望させるだろうか。

OKを出したとき相手はガッツポーズをして大喜びしていたけど、正直私は全然心が追いつかない。

優しくて人として好きなんだけど全然ドキドキしないんだ。自分よりいい人はきっといると思う。

または

熟年夫婦で子どもも成人して、ある晩に久しぶりに迫られたような気持ちかな。相手の欲望は受け止めないといけないのだが

家族とそういうことをするかのような、本能が心からその行動を望んでいないような感じ。

僕はそもそも男性だし既婚者でもないから当人の気持ちなんて絶対分かりっこないけど、例えるならそんな気持ちになった。

だけどもしかすると本当の愛は性愛とは別のところにあるのかな？とも思った。なんとも不思議な夢だった。