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Apple Musicで音楽を聴くことが聴覚障害児の感性やコミュニケーションに与える影響

私は、耳が聞こえない人のみが通う筑波技術大学の元学生で、現在は放送大学の耳が聞こえない近藤  史一です。

音楽が教育に与える効果

音楽は人間の感性や創造力を育む重要な要素です。特に子どもたちにとっては、音楽を聴くことや演奏することは、情緒教育、言語教育にも役立つと言われています。しかし、聴覚障害児にとっては、音楽を聴くことや演奏することが困難な場合があります。音楽を聴くことができない、または聞き取りにくい場合、音楽のメロディーやリズム、歌詞の意味などを理解することが難しくなります。また、音楽を振動なり音なり感じるという機会がないと、音楽を演奏することも、自分の音や他人の音を聞き分けることができないため音楽にすら意欲を持たなくなり教育に悪影響を及ぼすと考えられます。

しかし、最近の技術の発展によって、音楽を振動で伝えて楽しむことができる製品が開発され、聴覚障害児でも音楽を聴くことや演奏することが可能になってきました。自分が経験したことから、Apple Musicが一番良いという選択になりました。

Apple musicとは

Apple Musicは、Appleが世界中のあらゆるジャンルの音楽をストリーミングで聴けることを提供するサービスで、聴覚障害児に対する音楽教育や音楽体験に効果的な機能を備えています。この文章では、Apple Musicで音楽を聴くことが、どのように聴覚障害児にとって有益であるかを説明します。

Apple musicの音の良さ

まず、Apple Musicは、ロスレスオーディオやドルビーアトモスによる空間オーディオという高品質なサウンド技術を採用しています。ロスレスオーディオは、音源のデータを圧縮せずにそのまま再生することで、細かな音のニュアンスや鮮明さを保ちます。ドルビーアトモスによる空間オーディオは、上からも含めて360度あらゆる方向から聞こえてくる音楽によって、コンサートホールの特等席で聴いているかのような没入感を与えます。これらの技術は、聴覚障害児でも残っている聴力を最大限に活用して、音楽の美しさや迫力を感じることができます。これらの機器をiPhoneやiPadそしてMac、WindowsやAndroidでも使用できます。ただ、Apple Musicの実力を発揮できるのはApple製品です。iPhoneやiPadから出る音の振動でも良いが、HomePodを使うことで更なる振動そして部屋に響き渡る音の重厚感を味わうことができます。また、Airpods MaxやBeats Studio Proなどのヘッドホンでは、AppleやBeatsが製造したヘッドホンを装着したユーザーの頭と体が向いている方向をトラッキングしながら、コンテンツの音像をあるべき位置に正しく定位させる技術で音楽をより深く体験することができます。

ヘッドトラッキングで喋ってる方向から音が出る仕組みになっているシーン

Apple Musicにおける視覚情報

次に、Apple Musicは、歌詞や作品解説などのテキスト情報を提供しています 。歌詞は、曲ごとに表示されます。歌詞カードは、曲名やアーティスト名などの基本情報と共に歌詞全文を表示します。歌詞ビデオは、曲に合わせて歌詞が動画で流れるもので、字幕付きカラオケのように歌うこともできます。これらの機能は、聴覚障害児が歌詞の意味や発音を理解しやすくします。また、作品解説は、作曲家や作品の背景や特徴などを詳しく説明しています。作品解説は、聴覚障害児が各国の音楽そして音楽と関連づいた色々な文化を学ぶことに役立つでしょう。

ONE PIECEのエネルの元ネタと言われているエミネムというエミネムのとある曲の歌詞
ONE PIECEのエネルの元ネタと言われているエミネムという歌手の経歴

最後に、Apple Musicは、エキスパートが監修したプレイリストやラジオなどのコンテンツを提供しています 。プレイリストは、作曲家や時代、楽器、ジャンルなどのテーマに沿って選曲された曲の集まりで、初心者から上級者まで幅広いレベルのリスナーに対応しています 。プレイリストは、聴覚障害児が自分の興味や好みに合わせて聞きながら音楽を探索することを助けます。また、歌詞のないクラシックやBGMもあることが魅力的です。

まとめ

以上のように、Apple Musicは、聴覚障害児に対する音楽教育や音楽体験に効果的な機能を備えています。高品質なサウンド技術、歌詞や作品解説などのテキスト情報、エキスパートが監修したプレイリストやクラシックやゲームのBGMといった歌詞のない音楽コンテンツは、聴覚障害児が音楽を感じること、理解すること、楽しむことを可能にします。音楽は人間の感性や創造力を育む重要な要素ですが、それだけではありません。音楽は人間のコミュニケーションや社会性を高める重要な要素でもあります。音楽を通して他人と交流したり共感したりすることで、人間関係や自己肯定感が向上します。聴覚障害児でもその効果を享受できるようになったことは、喜ばしいことです。Apple Musicは、世界中のあらゆるジャンルの音楽をストリーミングで聴くことができるサービスですが、それは音楽の多様性や普遍性を示しています。音楽は言葉や国境を越えて人々をつなぐ力があります。私は耳が聞こえない皆さんにも、Apple Musicで音楽を楽しむということを知ってほしいです。きっと新しい発見や感動があるはずです。

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