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HKK入院日記 6日目 手術の日その1

ここまでの内容
→38歳(男)がニセコのスキー場にてスノボ中、立木に衝突
→左骨盤を骨折
→入院(札幌徳洲会病院)
骨盤骨折した男の入院日記です。

Day6 2019.3.4(月)

7:00目覚め
今日のお昼の担当はF根さん(2回目)
F根さんは入院してすぐ担当になってくれた女性看護師さんで、勝手に絶大な信頼を寄せています。ホスピタリティ溢れる素晴らしい接遇。優しい言葉使いながら無駄のないスピーデイーな動き。素敵。

9:00 髭剃り
喉周りにも管を通すので、ひげを剃る。F根さんが剃ってくれました。電動だとうまくいかないので、ハサミとT字カミソリを使ってなんとか剃る。

9:30 妻🐼到着

10:30 身の回りの準備
手術後はICUに入るので、個室を一旦開けなくてはならないということで片付ける。着替えや飲み物などいったん持ち出す。ナースステーションに一時的に預かってもらえた荷物もありました。(手術終わったらまたすぐ戻って来る予定だったので)

徐々にオペの時間が近づきます。手術室で準備が完了したらナースステーションに電話連絡が入り、看護師さんが呼びに来る段取り。

12:00
予定通りの時間に準備完了の連絡が入り、F根さんが来ました。病室のベッドごと手術室へ移動します。ベッド用のエレベーターで階を移動します。病院の中がどんな景色なのかはまだわかりません。寝たきりのベッドからは移り変わる天井と蛍光灯だけが見えていました。

そして手術室へ到着。F根さんに励ましてもらいます。親指を立てて、F根さんとお別れです。妻🐼とも一旦お別れ。

手術室に入ると、テキパキと数名の看護師さんが準備を進めています。部屋に入ってすぐ、手術用のベッドに痛みとともに移動しました。周囲を数名に囲まれていろんなチェックをされたり、管を繋がれたり。

印象的だったのは、看護師さん同士の会話が僕をすでに無いものとしてされていたことです。僕への質問や声がけはほぼなく、飛び交う専門用語の中で着々と準備が進められていました。主治医のO田先生、U田先生がどこにいたかは分かりません。まだ部屋に入ってなかったのかもしれません。

そうこうしていると麻酔担当の医師と思しき人がきました。お腹のあたりに注射されたような記憶があります。そのあと、酸素マスクのようなマスクを装着しそこに麻酔が送り込まれたんだと思うのですがこの辺りでいったん記憶はSTOPしています。

手術が始まりました。

*画像はイメージです

最終的に手術は当初の予定を2.5時間オーバーし、7時間半ほどかかったそうです。二回に分けて行うかもしれなかったオペを一度にまとめてしてくれたからではないかと思います。

合計3箇所切開しました。お腹に17cmと9cmくらいの傷口。横太ももに3cmくらいの傷が残っていました。17cmの傷は黒い糸でムカデみたいに結ばれていました。

手術が終わり、ICUヘ移動します。移動してどれくらい経過して目が覚めてきたのか分かりません。2,3人の看護師が周りにいたことは覚えています。

とにかくえらい。(岡山弁でしんどいという意味です)

もう何がえらいのかよく分からないんですが、全身が痛いようなだるいような痺れているようなしんどさで、とにかくえらい。

どうしようもないえらさを耐えるのみです。もんどりうつような、しんどさでした。この時は本当に辛かったです。

喉には酸素供給用の太い管が入っていたので、その異物感が残っています。喉奥に何かつっかえているような違和感です。

左手は体制的に体の下に入っていたのか、ものすごい痺れていました。指が言うこと聞かない。

そして体の左側は筋肉痛のような熱を出した時の関節のだるさのような鈍い痛みを伴っています。

左足は全体的に強く痺れていて、足の指も思うように動かない感覚でした。

酸素マスクをした状態なので息苦しく、話もしにくい。

左太ももの付け根、首元、両腕に管が通っていました。胸からは心電図のケーブルが3本くらいヒョロヒョロとのびていました。そして尿管カテーテルが装着されていました。これがなんとも言えない違和感で、ずっと変な感じが残ってその感覚に慣れるまで大変でした。(でも完全に慣れてしまうと自力で排尿できなくなってしまうので危険)

はたから見たらまさしく病人のスタイルです。

痺れていることもあり、自分の体が自分のものではないような、妙な感覚が居心地悪かったです。

そんななんとも言葉にできないえらさに耐えていると、妻🐼が現れました。何を話したかよく覚えていません。でも顔を見て安心したことを覚えています。無事に終わったことを教えてもらいます。

私は全身麻酔で7.5時間ぶっ飛んでますが、妻🐼はその間ずっと待っていたわけです。心配だったと思います。不安だったと思います。北海道で1人。家族室という、待機用の部屋でずっとマンガ(ワンピース)を読んでたらしいです。ずっとそばにいてくれてありがとう。

血液は4ℓ以上出たそうです。成人男性の平均的な血液量くらいが出たことになります。ほとんど血が入れ替わったということですね。不思議です。

面会時間はとっくに過ぎていました。23:00くらいになっていたかな。妻🐼はホテルに帰りました。明日早めに来るからね。と優しい言葉を残してくれました。

痺れは治りません。全身のだるさも。傷口の痛みも治まる気配はありません。

つらい夜が始まります。

続く

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