それでも私はまた、恋をする。
私たちは恋をすると、二つの意味で裸になる。
体と心。
それは美しく、でも怖く、滑らかで、でも時に残酷なまでに私たちを傷つける。
恋をすると、裸になった体と心が、私自身に迫ってくる。
見たくない私、見られたくない私。
見たい私、見てほしい私。
色んな私が交錯し、葛藤し、私が分裂してしまう。
身も心も裸の私が受け入れられた時、私は相手を通して私自身を受け入れる。
身も心も裸の私が拒絶された時、私は相手を通して私自身を拒絶する。
相手の体と心を通して、私は私を見て、私は私を抱き、私は私を愛し、憎む。
身も心も裸になった私同士が重なり合い、時に葛藤し、傷つけ合う。
私はまた、服を着る。もう二度と傷つきたくない。もう二度と、誰にも私を見せない。
それでも———
それでも私はまた、恋をする。
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