見出し画像

インドのシク教(グル・ナーナクの思想)など、興味のある信仰・思想

ちょっと独り言、、、超越的信仰は説かないけど

 この瞑想する人noteでは、物質・物理の範疇を超えているという文字通りの意味での「超越的な存在・世界」というのを肯定しているわけではないし、あえて否定しているわけでもありません。

 しかし、意識ー神経生理がどーのこーのとか、そういった屁理屈をこねくり回さずに、超越的なものを素直に信じて信仰することができれば、どんなに楽で楽しいだろーか?と思うことがたまにあります。

超越的な信仰を掲げずに霊性の探究なんてやってると、矛盾したものを抱えてしまって頭がおかしくなりそうです、、ストレスに感じることがあります、笑


私の好きな信仰・思想 ―― 「ワンネス一神教」

 超越的な信仰の中に、私は好印象を持つものがあります。
「ワンネスの要素のある一なる神」という信仰・思想に好印象を持っています。

 このような信仰・思想への好印象はけっこう前から持っていたので、「チベット仏教のダライ・ラマ法王が登場する夢」を見たときには、実に唐突に感じました。
 宗教のキャラクターが私の夢に登場することは、あんまり無いのに。


 好印象を持っているのは「偶像(特定のキャラクター)崇拝のない一神教」で、ワンネスの要素のあり、それゆえ「内なる霊性、内なる神」というものと親和性があるものです。
 インド思想とかニューエイジ思想とかによくありますね。

ニューソート系や似たような思想をもったキリスト教、たとえばクリスチャンサイエンス、ユニテリアン、クエーカー、、、などにもあるように思われます。

ちなみにスピ系の「引き寄せの法則」の元ネタは、ニューソートだとされています。


 私が、特に欧米キリスト教圏の臨死体験者の体験談や、シク教の開祖のグル・ナーナクの思想・信仰に興味があるのはそのためだと思われます。
これらにも「ワンネス一神教」の雰囲気が感じられるからです。


シク教について少し雑学

インドの有名な黄金寺院(ハリマンディル・サーヒブ)は、シク教の寺院(グルドワーラー)で総本山です。

黄金寺院(パンジャーブ州アムリトサル)

シク教の開祖はグル・ナーナクです。

「シク教はヒンドゥー教(とくにカビール、ラーマーヌジャ、バクティの思想など)とイスラム教(とくにスーフィズム・イスラム教神秘主義)の折衷」と紹介されることがあります。
 しかし、単なる折衷宗教ではなくて、ナーナク自身の霊性や体験、宗教的体験などによるものが大きいのではと私には感じられます。


 信仰の根本は「イク オン カール サット ナム(Ikk oan kar sat nam)」(ムール・マントラ/根本マントラ)であらわされ、「一なるものが存在し(神は一つであり)、それは真理である」というものです。

輪廻転生は認めていて、神との合一(ムクティ)を目標としています。
労働・勤労、慈善、奉仕は尊重されます。


偶像崇拝、形骸化した儀式、苦行、出家主義などは否定されます。
カースト制度も否定されます。

ヒンドゥー教では「再生族」とされる人たちは、ある時期に儀式で「聖紐」を受けるとされますが、ナーナクはこれを拒絶したという伝承があるようです。

“ あなたの慈愛の心を綿花とし、
 それを紡いで安心立命というより糸とせよ
 それに節制という結び目と
 真実という捻りを与えよ
 かようにすれば、真実の聖紐ができあがる
 もしこのような聖紐があるのなら
 それを私に掛けてみよ ”

N.G.コウル・シング 著『シク教』 高橋堯英 訳 青土社 1994 pp.33-34



シク教徒

 シク教徒の規定には髪や髭を伸ばしたり、ターバン短剣、腕輪などを身につけるというものがあるのですが、これはナーナクが決めたものではなくて、後代に定められたものです。
 酒やタバコの禁止の戒律についても後代に定められたもののようです。


・シク教徒はデカい?

 シク教徒に関する面白い評判として「図体がデカい」「体格がいい」というのがあります。
他のインド人と比べて、統計的に実際にそういうデータがあるのかどうかは知りません。

 これには、人種・民族的な理由もあるのかもしれませんが、ひょっとすると「シク教では肉食は忌避されてない」というのもあるのかもしれません。

またシク教徒は世俗重視で教育・ビジネス熱心です。

成立初期から経済的・教養的水準の高い人が信者に多かったり、英国統治時代に少数派のシク教徒(やキリスト教徒、ジャイナ教徒、パーシー・ゾロアスター教徒など)が重用されたりしました。

そのため今日でも経済的余裕のある人も多くて、子どもの頃から栄養学的に良い内容の食事が出来るというのも理由にあるのかもしれません。

ちなみに「シク教徒(シク王国) VS. 英国(東インド会社)」のシク戦争(19世紀中期)の後は、シク教徒と英国は比較的安定した関係だったとされています。