【自由研究】キノコの女王〜試食編
六月の朝、公園散歩で出会った、竹林の小さな女王、キヌガサダケ。
なんと清朝の大食道楽、西太后の満漢全席にも登場した珍味というではありませんか。
女王陛下、今日もお美しい…!
見初めて以来何度も来たので、キヌガサタケがいるかどうか、竹林の外からも微かな匂いで分かるようになりました。
出会いのいきさつは先日ご報告した通り。
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この竹林、タケノコの時期はロープで囲われ、進入禁止になりますが、キノコは放置です。
ランニングやゲートボール、犬の散歩…朝の公園を訪れる人は少なくありませんが、竹林をウロウロするのは私くらいかも。
匂いが強いグレバと呼ばれる冠の部分で、胞子を作っています。アンモニアのような発酵臭に惹き寄せられ、胞子を運ぶ役を仰せつかるのはダンゴムシやハエなど、クセの強い虫たち。
今回、試食にあたっては虫がつく前の、王女とも呼ぶべき若い子を狙います。
グレバは外して持ち帰りましたが、白い部分にも特有の匂いが。ハエを呼ぶほどですから、臭いといえば臭いです。
マッシュルームの匂いを強めにしたような、キノコらしい香りとも言えるでしょう。
火を通すと、ほぼ無味無臭。ただし、食感が独特です。水切れのいい、植物性繊維のキッチンスポンジのような…(食べたことないけど)。
歯触りはあくまで柔らか、弾力があって、シャキシャキと歯応えも十分。これは輪切りにせずに、丸ごと食べる方が本領を発揮しそうです。
淡麗な容姿から放たれる、強烈な匂いとは裏腹に、クセの無い魅惑の食感。
まさに✨ツンデレの女王様✨と呼んで差し支えないでしょう。
気のせいか、後味にややシビれる感じがあったので4、5切れでやめておきました。お腹は壊していませんので、また次の機会があれば丸ごといただく…かもね?
注) 似たキノコに「マクキヌガサタケ」「スッポンタケ」があり、どちらも食用ということなので、たとえ間違えて食べても大丈夫かな、と判断しました。
スカートが無い「ヒメスッポンタケ」というキノコは食べられないそうです。
以上〜
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