ギラギラとキラキラは月とすっぽん

ギラギラしている女と話をした。

人生で一回もすれ違いもしなければ
出会うこともなかったような
違う惑星の人間みたいだった。

ああいうのを港区女子というんだろう。

嫌な匂いがした。香水の匂いではない。
いじめていた匂いみたいなのがした。

その上、ほどほどに頭が良くて
プライドがすごく高くて
コミュニケーションも得意だ。
(と本人は思っているだろうけど
私を害している時点で
あいつはコミュ力がないと
そう私は評価する。)

だって、
本当にコミュ力のある人っていうのは
コミュ障の私でも
思わず話し出したくなるような人のことだから。

そのギラギラ女
お顔が韓国アイドルみたいに可愛くて、
向上心もギラギラしていた。

もう少し向上心がなかったらよかったんだけどな。

可愛くなんてない
私の気持ちなんてわからないだろうなと思った。

私とあの人では
生きて感じてきた感情が
違いすぎる。

なんでそんなに自信満々なんだろう。

きっとその人と話す私の顔は
弱っそうな顔してたんだと思う。
仕事だったから居合わせるしかないし
今後も関わっていくしかないと思うと
少し憂鬱だった。

私にとってキラキラはたくさんある。

前髪が決まらなくって
泣き出したくなっちゃう女の子が
たまらなく愛おしいし、

毎朝アイプチで
二重のラインを頑張って作ってる
女の子もキラキラしていて可愛い。

でも、その
私が大好きなキラキラに
点が二つずつつくだけで
私の嫌いなものになっちゃう。

ギラギラ。

傲慢で、配慮のない
優しくないギラギラ
相手の話を最後まで
聞くことができないギラギラ。

支配が得意なギラギラの隣には
取り巻きがいて、

ギラギラがその子に
「私の言っていること、おかしい?
普通わかるよね?」
と聞くと
「いや、そんなことないよ」
と苦笑いした。

そういう瞬間が
たまらなく辛い。

あーやだな。
苦手だ。

私の苦手なギラギラだ。

こんなのと戦うために
私はこの仕事してるんじゃない。