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人類の未来は暗いのか明るいのか?「2030年すべてが加速する世界に備えよ」を読んで。

こんばんは。毎日投稿45日目です。あれ、目標の90日までもう折り返しだ。

今日は年末から読んでいた本の読書録。
なかなか読み進まなくて、結局1ヶ月くらいかかりました。
(その間にも好きな野の本を2冊も読んでしまった・・・)

もともとは、秋にPOTLUCKに行った時に棚に飾ってあるのを見かけて、「へぇ、面白そうな本だなぁ」と思ってポチったのがきっかけ。

今になって考えると、POTLUCKってNewsPicksも運営?プロデュース?に入っているから、NewsPicksが出版したなかの注目本が飾ってあったってことなのかもしれません。

帯には「イーロンマスクの盟友が未来を完全ガイド!」とあります。
面白そう。

読み進めると。。。

「え、世の中どうなっちゃの?」
てのが一番の感想でした。

技術革新、世の中がわかっていくスピードが加速度的に速くなってる、という話。
本の章名を借りると、「加速が「加速」する。」
ついていけない・・・w

その原理と、買い物、医療、金融・不動産、食料etcの分野別にどんな未来になるのかについてを解説されていました。

私の思想はちょっと偏ってるのかもしれませんが、この資本主義社会、何かが良くなる一方で、どこかにその歪みが生じている、と思っています。
それは、斎藤幸平さんの「人新世の資本論」ジェイソン・ヒッケル氏の「資本主義の次に来る世界」とかの本で語られていたことを真正面に受け止めていて、そんな思想になってきました。
(友人の書評を読んでいると、共感できなかった、という声も聞こえるので、私がこっちよりの人間なだけかもしれません。)

◯「まじで? 世の中、こんなうまい方向だけにいくんかい」
という気持ちが30%。
◯「でも、2018に執筆された本で、5年後の予測も描写されてたりするけど、2023現在の日本ではまだまだこんなふうになっていない。アメリカではこうなってるの?」
という疑いも30%。
◯「気候変動の危機は技術革新で解決できるのか。人類は悲観的に考える生き物なので、もしかしたらこの本の言う通り技術革新で乗り越えられるのかもしれない」という希望を見出す気持ちが20%
ってかんじでした。
◯残り20%はそのほかもろもろ。

長い期間かけて読んだので、前半を結構忘れてしまったせいもありますが、後半の方が印象的でした。
前半は、「加速が加速する」理論が書かれているのがメインだったように思います。

特に、食料の未来予測の章はおもしろかった。
「食べ物はムダのかたまりだ」というフレーズからはじまっていて、読んでいると、確かにその通りだった。
流通コストも減らせるし、そもそも光合成の力をもっと活用できる。牧畜も、なんなら肉を作ることも、他の技術で代替できる。
一番共感できる予測でした。

そこから先の気候変動と、それを乗り越えられるのか否かの章。
ピーター・ディアマンディス 氏, スティーブン・コトラー 氏は楽観主義者という前提で論調が展開されていました。
私は読んでいて、「うーん、わからない」という感じ。
たしかに排出炭素量は減らせるのかもしれないし、森林も増やしていけるのかもしれないけど、出てくる課題に対してのモグラ叩きしかできないような印象。
人類って罪深い。

でも、よくNHKスペシャルとかみるときに、子どもやその次の世代が生きる世の中が悲惨な状況になってしまうのか、と暗い気持ちになりますが、そーゆーときに戦ってくれる相手を自分の頭の中に作れた気もします。

終盤に書いてあった、
「世界は、これまで大陸間の人の移動で進歩してきたし、これからもそうだろう」という話も、納得できました。
気候変動は移民を増やす。それはつまりイノベーションも増えるってこと。
そして人の移動の先は、大陸間だけでなく、宇宙へ、そしてVR空間へも移動していく。

VR空間でドーパミン漬けにされるの、嫌だけど、でももう逆らえない流れなんでしょう・・・
私も、SNS見すぎちゃうときとか、ドーパミン漬けにされてるわーという自覚あるし。

「おわりに」の章が「それでも私たちが楽観主義者であるべき理由」とはじまっていて、なんともアメリカらしい本だったなと思いました。
日本じゃこーゆー本は出てこないよね。

読んでみて、世界が広がったのは間違えないです。
今年もいっぱい読書したいし、外国の人が書いた本をできるだけ選んでいきたいと思います。



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