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サバイバル家族を読む エアコンは暑いけどいらない 

前書き
 最近の音楽や文章は、イントロ無しで、いきなりサビになる。そして直ぐに終わる。
「ちょっと慣れないなぁ・・」
老人には暖気運転がいる。
「この例も通じないかぁ・・」
最近のエンジンはインジェクション制御でキャブレターがない、だから暖気運転が不要だ。知らないうちに世界が徐々に変わっていく。
そして慣れてしまう。一太郎が知らぬ間にワードになったように。

慣れる
 酒も慣れる。
ワインは最初の一杯が一番美味しい。
後はワインの香りに慣れてしまうので、最初の美味しいさはない。
ワインにおいて、香りが結構重要な味わいの要素となる。つまり匂いに慣れると味が変わる。
だから1杯目に高いワインを飲む方がいい、ある有名な老人(池内さん)が言っていた。
「そうだろうなぁ」
どんな酒でも同じだ。ビールは1杯目の美味しさを越えることはない。

 であれば、最初に高いワインを飲んで、後はアルコールを体に入れるだけだから、ハイボールでいい。別にハイボールが美味くないとは言っていない、安いのだ。
家で飲むなら、3000円台のワインで十分高級と感じるので、それを一杯目で飲む。その後テーブルワインとする。
これは私の考えで、高級ワインを何本飲んでも全く問題はない。
それでも、「酔っ払いに飲ます酒は、なんでもいい」これは正しい。

 さて酒を飲み、酔ってくると時間を気にしなくなる。そして、終電に乗り遅れてホテルに泊まる。そして驚く!
今やビジネスホテルが1万円越えだ。
時間は現代人に取って最も重要なものとなっている。しかし相対性理論だと時間は絶対ではない。と、屁理屈を言っても1万円の出費は痛い。

時間の不思議
 私は電車に乗っているとき常に本を読む。仕事を辞めてからは電車に滅多に乗らなくなったが、最近用事があり、週一で長い時間電車に乗っている。そして本を読みふける。
そして、降りる駅を通り過ごしてしまう。乗り換えを間違えたりもする。乗った電車が違うこともある。
「糞、時間を無駄にした」この気分は久しぶりだ。
電車で本を読むと時間の流れがおかしくなる。

 それでも凄いのがスマホだ。
人間を時間に束縛するために振動する。昔は慌てスマホを見るが、今は仕事もないので無視する。
スマホは時間を思いださせる機器だ。世界が広がる夢の機器ではなく現実に引き戻す機器だ。それを再認識する。

 初めて携帯電話を会社から渡されたとき、これで会社の飼い犬になった。人生終わったと感じた昭和世代。
時間を忘れるもう一つの方法がある。それは寝ることだ。日本の電車は世界でも希有で、安心して寝られる。

眠り
 最近、よく眠れる、老人特有の2,3時間で起きることもない。頻尿で起きることもない。夢は見るが悪夢は少なくなった。
2021年の心筋梗塞による心臓治療、ステントを入れて、薬を飲むようになってからだ。これが効いている。
それと同時に仕事も辞めた事。これも効いている。
親の契約が引き起こした民事裁判も和解した。この事もある。
ようやくストレス社会から開放されたと感じている。

 「眠りは短い死、死は長い眠り」という言葉がある。
これは間違っている。死は一瞬、起きないので眠りではない。
私の心筋梗塞だけど、心臓の左冠動脈、右冠動脈、両方が詰まったので、2度心臓が停止した。
この時、ブレーカーが落ちたように意識が消えた。目を覚ますと医者の声かけと顔のアップ。まるでワープ感覚だ。そこに時間はない。前後のアイドリングがまったくない。いきなり落ちる。
以上伏線回収もしない前書きでした。

本の紹介
 服部文祥さんの本、5冊買って、2冊読む。

「サバイバル家族」「お金に頼らず生きたい君へ」服部文祥

「サバイバル家族」「お金に頼らず生きたい君へ」服部文祥
服部文祥さんは栗城史多氏を当初から「3.5流の登山家」と言っていた人。
私は「デス・ゾーン」も読んでいるが、この言葉と服部さんとが結びついてなかった。
サバイバル登山家として有名な服部さん、尖った人だと思っていたが、全然違った。どちらかというと服部さんは私よりの人間だと感じた。

今回は前置きが長かったので1冊だけを紹介。

「サバイバル家族」
 登山家だけど家族を持ち、結婚してから3人の子をサバイバル的に育てるそんな家族の物語だった。
生活圏が、私が新婚から生活を13年続けていた横浜のチベット(山)に近く、親近感が湧いた。

 服部さんは、何年も地域の駅伝大会に娘と参加しつづけていた。そんな地域生活者でもあり、本質的にサバイバル生活とは言え、地域に背を向けることもない。その点は好感が持てる。
それでも、狩猟して肉を調達しているのだから凄い。
住んでいるのは古い一戸建て、広い庭もある。その分ボロ屋だ。当然サバイバル生活だからエアコンはない。これは理解出来る。私もエアコンの無い生活を家族に強いていた。

 流石に今住んでいる家にはエアコンはあるが、居間にあるだけだ。子供部屋にも私の仕事部屋にもない。
昨年は夜35度を越える日々が続き、体も壊しているので、家族がエアコン入れろと言うが、なしで過ごした。

 服部家では、移動も自転車と徒歩が中心。
大学進学した長男は自転車部で日本を旅する。これも私の息子と同じで、この手のサバイバルチャリ部、有名なのは息子の大学のクラブだ。そこを想像してしまう。確かめてはいないけど、そうだったら面白過ぎる。

 娘は中学の陸上部で、3年でキャプテンとして全国大会へ、当然服部氏も親馬鹿で応援するが、キャプテンとして頑張っている娘の姿に涙ぐむ、親として自由に生きてるけど、ストレートに子育てしている。
好感が持てる。最近彼のファンである。

服部家3兄妹 私の家も3兄妹 奥さんは美大卒の山ガール

 動物は、ニワトリを平飼いしている。登山犬(狩猟)のナツもいる。犬に関する感覚も同じでいい。犬はペットではない。
この本の服部家族の物語、エアコンで完全空調の家に住みながら地球温暖化やCO2の削減を言う人達に違和感をもつ。そんな人に読んでもらいたい。
生きることはこういう事だと思う。

山旅犬ナツ 私は日本犬が好きだ。

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