出荷調整という仕事
前回の続きはちょっと寝かせておきまして。
今回は農業のおはなし。
今が旬のヤングコーン、召し上がったことありますか?
缶詰めやパウチされた水煮のものは通年流通してますが、新鮮な生のヤングコーンは旬の時期でもなかなか流通しません。
なぜか。
手にしたことがある方は予想がつくと思います。
皮を剥くまで中の大きさが分からない。
だいたいコレくらいかなーと予想は出来るけど
細くて長いのか、太くて短いのか形状は分からない。
意外に皮が厚いことも。
規格を求める日本の農作物では、流通しにくいんだろうな、というのが私の考え。
あとは、水煮がコスパいいんだろうな。
で!
ヤングコーンってなんでしょう。
知らない方も意外と多い。
「トウモロコシの実を間引きしたもの」です。
詳しいことはどうぞお調べになって。
昔は、農家さんが知人に配ってたんだと思う。
行き先が無くなれば、もいでそのまま畑に。
でも、どこかでヤングコーン美味しいよってなって
農家さんから直接・気軽に買えるような世の中になって
農家さんもこれは売れる!もとい美味しいから食べてほしい!ってなって
今は人気の食材だそうだ。
うちも若干パニックになるくらい注文が入った。
そんなとき、知人から
「今日は道の駅で買ったけど、コレだけでこんなにするんだ……と思ってしまって、ほんと余ったらで大丈夫だからもらえたら嬉しい」
っていわれた。
待て!
「食べたいけどお金を出すほどの価値は無ぇ!」って言いたいのか!!
って哀しくなりまして。
収穫から皆様の手に届くまでどれだけ手がかかっているか。
むしろ収穫以前からそこまで大きくなるのに、どれだけの手がかかっているのか、知ってるか?!
うん、知られてないんだよな。
知られていないと嘆くなら、知られる努力をしようと思う。
畑にて
まずは収穫。
畑の通路に入って、ヤングコーンを探すよ。
見つけた!!
ひとつひとつ、手で収穫するよ。
カメラ持ってるから片手だけど、本来は左手で株を支えるよ。
変に力が入ると、ヤングコーンが途中で折れるよ。
最悪、株が折れて、THE END。
これはまだ小さいよ。
見た目と触った感じで収穫していいか判断するよ。
トウモロコシジャングルの中で、カゴを背負って収穫するよ。
ヤングコーンは下の方についているので腰がやられるよ。
この日はこれくらい。
収穫した時間は1時間くらい、かなぁ?
もうちょっとかかってるかもです。
作業場にて
実が入ってない部分を切るよ。
不要な皮を取り除くよ。
あんまり剥くと鮮度が落ちるから、ほどほどに。
かさばるから葉っぱを切るよ。
あんまり切ると淋しくなるから、センスの見せ所。
はい、整列~
上の軽トラの荷台に乗っているヤングコーンをすべて整列させるのにどれくらいの時間がかかったでしょうか。
正解は、2時間半 です。※作業人数は1人
このあと、注文本数に応じて大きさの異なるダンボールへ詰めます。
直売所へ出荷するなら、袋に詰めます。
※うちはこうやってるけど農家さんごとにやりかたは違いますのでそのへんご了承ください。
まとめ。
収穫したらそのまま店頭に並ぶ農作物はほとんどない!
切ったり洗ったり剥いたり、なにかしら作業がある。
そう思って売られている農作物を見てみて下さい。
話は逸れるけど、昔メガネが高かったのは、買った後のアフターフォローの料金も含まれてたんだよね。でもアフターフォローしないメガネ屋が価格破壊起こして、高いメガネ売れなくなって、それなのに安いメガネ屋のメガネを老舗のメガネ屋に修理に持ってきてね。出来ないって言うと怒られるって言う。
その時間だけではなく、以前以後のお世話も考えて、高いかどうかって点では近いよなぁ(強引)。
今、目の前にある野菜や果物そのものではなく
それがそうなるまでの経緯を想像できたら
「高いなぁ」って思う気持ちは減るのかも。
農家さんを知ってもらうことは、日本の農業にとってもっと大切なことなんじゃないだろうか。
「農家」ってくくりではない「あの農家さん」って判別してもらえる農家ってステキ。
そんなふうに思わせてくれる素敵な出会いがあったのでこれからもnote綴ろうと思います。
長くなりました。ごめんなさい。
お読みいただきありがとうございました。
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