elena

1979年生まれ、元公立中学校教職員、現ピアノ講師、家庭教師

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1979年生まれ、元公立中学校教職員、現ピアノ講師、家庭教師

最近の記事

理不尽さを感じた中学時代

相変わらず“恋愛至上主義″を突っ走る生意気な中学3年生であったが、唯一苦手なカテゴリのものがあった。 当時女子の間ではジャニーズに熱を上げる子が多かった。私は小学生の頃からジャニーズにもアイドルにも全く興味がなかった。それよりも歌唱力のある“きちんと歌を歌っている歌手″の歌ばかり聴いていた。 小さい頃から正しく調律されたピアノを弾き、合唱部で正しい発声法を習い、音楽だけは“それなりにきちんと勉強してきた″という自負も手伝い、ただ顔が可愛かったりイケメンだったりする人が、歌

    • フジコ・ヘミングさん

      話は変わるが、今朝起きたら相方が 『レナが好きなフジコが亡くなったらしいよ!』と言われ、眠気が一気に吹き飛んだ。 すぐネットのニュースを見ると、1番最初の記事に『フジコヘミングさん亡くなる』とあった。同時にピアノ界隈の友人から、『レナさんの大好きなフジコさんの訃報が…ショックですね、どうぞ安らかに…』というLINEが数件届いていた。 フジコヘミングさんは60歳を過ぎてから日本に帰国し、ピアニストとしてデビューし、“ラ・カンパネラ″を弾く人と一躍時の人となった。 ピアニスト

      • お嬢様学校とアケミの告白

        中3の1学期の期末テストが終わり、成績が全く上がらない事に悩んだ。部活を引退した“今まで勉強をサボっていた男子″がグンと力をつけていた。自分が頑張ったつもりでも、周りも同じペースかそれ以上に頑張っているからだ。 私の第一志望高校は学区内にある母も叔母も親戚一同が通った進学校、約220名のうち40番以内に居れば“安牌″と言われていた。その中のトップ3が隣の市の更にレベルの高い進学校の“理数科″に行ける特権を持っている。そのトップ3の中に夕ちゃんの“オキニ″の翔平くんと、私が勝

        • Boy Meets Girl

          中3になると家での“規則″(※理想の娘像参照)が少しだけ緩められた。 というのも母が買ってくる洋服を全く着なくなったからだ。母の好みは膝下15cmくらいの変な花柄やダサいチェックの地味なスカートにフリルのブラウス、私はミニスカートやGパン、当時中学生の間で流行っていたいわゆる“ブランド物″の服、クレージュやELLE、ベネトン、モスキーノが好きだった。 隣町のデパートに少しだけあるが、その近所のセレクトショップでおばあちゃんに全て買ってもらっていた。 盆暮れに帰省する優しい叔

        理不尽さを感じた中学時代

          ヤるかヤラないか問題〜中3ver.

          中3になり、アケミとはクラスが離れてしまったが、幸いなことにアケミはミッちゃん&岩田くんと同じクラスになっていた。アケミは持ち前の明るさとコミュニケーション能力で、すぐ岩田くんらと仲良くなり、一緒につるんでいたミッちゃんの情報を聞き出しては随時私に教えてくれた。 ミッちゃんは、実力と圧倒的人望で男子バスケ部のキャプテンになった。ミッちゃんのユニフォームは4番、淳一が5番、チョコを捨てた武田くんが6番だった。この3人は中2からずっとスタメンだった。 一方ダブルゆうちゃん友達に

          ヤるかヤラないか問題〜中3ver.

          おばあちゃんの親指

          そんなわけで無事中学2年生を修了し、春休みに突入した。 夏休みと違って2週間そこらしかない、半分は部活、半分はピアノの練習と塾と家事労働の日々だ。家に居る時間が必然的に長くなる、嫌だなぁ…。 中3になると高校受験の志望校を決めねばならない。私の学力からして、母や叔母が通った地元の公立の進学校はきっとスレスレだろう。第一志望はとりあえずその公立高校にして、私立高校を滑り止めに受ける。 今でも地方に行くとそうなのだが、公立高校の方が学力が高い傾向が強く、私立高校はよほどの名門

          おばあちゃんの親指

          学校1モテるオトコ

          散々だったバレンタインでの事を泣きそうになりながらアケミにこぼした。するとアケミは『は?何それ、武田のヤツぶっ殺してやる!』と立ち上がりそうになったので、逆に私がビックリしてしまい、止めるのに必死だった。昨日まで嬉しそうに“一部始終″を報告してきた正子らも、その様子を見てだんまりを決めこんだ。 隣の席の淳一は何やら忙しそうだ。 バレンタインの翌日になってもたくさんチョコをもらっている。放課後、また淳一にチョコを渡しにくる1年生も居た。 淳一はあっけらかんとしていた。 昨日

          学校1モテるオトコ

          捨てられたチョコ

          転校生のアケミと2人でつるむようになってから、些細な嫌がらせはあったが、学校で表だった嫌がらせはなくなった。 部活がない放課後は帰りにアケミの家に寄り道してから祖父母宅へ帰る。 アケミのお母さんはとてもさばけた人で、アケミが唯一連れてくる私という友人をとても歓迎してくれた。 『レナちゃんみたいな人とお友達になりなさい、レナちゃんアケミと仲良くしてくれていつもありがとうね。コラ!タバコ吸うんじゃない!もーまったく、レナちゃんからも言ってやってちょうだい!』とアケミのお母さんは

          捨てられたチョコ

          護身術(怒鳴るオッサンの巻)※拡散希望

          夕方からの家庭教師に向かうため、何だか暑くなってきたし、いつものメンズパーカーに黒スキニーやめて、春っぽいスカートでも履こうかな…と普段は仕事に着て行かない系の花柄のスカートに、レザー風のジャケットを羽織った。 この春から新しく増えた生徒の家は少し遠く、地下鉄を乗り換えて大きなターミナル駅も通るので、“いつもの全身黒づくめコーデ″は昼間だし、ちょっとやめて久しぶりにスカートを履こう! 花粉症がひどいのでマスクとサングラスはいつものままだ。 失敗した。 地下鉄を乗り換え

          護身術(怒鳴るオッサンの巻)※拡散希望

          進化していく同級生たち〜中2ver.

          よく私の事を知らない人から『もしかして元ヤン?』と聞かれる事がある。もちろん答えはNo.だ。 そもそもヤンキーって何よ? 昔勤務していた中学の直属の上司である“秋山teacher″は言う。ヤンキーヤンキーってお前何の略か知ってるか?ヤンキーってのはな、ヤングキングの事なんだよ!!…な、なるほど、了解しました。 私の中でのヤンキーは、“髪の毛を金髪かそれに近い色に染め、片手にタバコ、改造した単車に乗ったり、″彫り物″をカラダのいたるところに“自分たち仲間内で″針や墨汁を使っ

          進化していく同級生たち〜中2ver.

          失くした記憶〜カウンセリング編

          昨日はカウンセリングの日だった。 現在は週に一度の通院で、私がODしないように杉浦先生が薬の管理をしてくれている。でもギリギリの日数しか処方箋がなかったら、不安で不安で仕方ない事を伝えると、プラス3日分までは処方してくれる。ありがたい事だ。 このnoteを書き出したのは母の誕生日である4/11からだ。約半月ほど毎日1本〜2本の記事をアップする事を目標にしている。 昨日のカウンセリングで杉浦先生に相談した事が2点ある。 まず、noteを書きだして、やたら過去の夢、それも

          失くした記憶〜カウンセリング編

          ケバい女子と転校生

          中2になり、大好きなミッちゃんをはじめ、夕ちゃん、小雪ともクラスがバラバラになった。 クラス替えの名簿を見て私はゲンナリした。 男子はまあいい、仲の良い女友達が1人も居ない、同じ部活のメンバーも居ない。 そして小学校の合唱部で姑息な意地悪をしてきた葉子ちゃんの名前があった、他にもあまり好きではないバレー部女子の名前が数名あった。 どうしよう…まあでも何とかなるか!と考えていた。 新学期の最初の席順は出席番号順に男女が一列おきに机を並べる。隣の席は武田くんというバスケ部でセ

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          コーヒーという名の薬

          みなさんはコーヒーはお好きですか? 喫茶店やカフェで『ホット下さい』という人を見ては、今現在も羨ましく思う。 私はコーヒーが大嫌いだ。 匂いをかいだだけでその場を立ち去りたくなるくらいに。 学校勤務時代、次の赴任先の学校の校長面接に行った際、校長室で事務の人がコーヒーを出してくる。『うわっ』と思うがそこは大人だ、ありがとうございますと一礼する。大体、さめないうちにどうぞどうぞ、と気を使われるのだが、一口も口をつけないのはかえって失礼なので一口だけいただく。『マズっ』と思う

          コーヒーという名の薬

          見つかったエロ本とチョコレート戦争

          2か月間複雑骨折をして入院していた母が退院となった。複雑骨折の原因をつくってしまった祖父は、母に1番上等なフランスベットを買った。それがせめてもの償いだったのだろう。 退院したと言っても両脇に松葉杖で、マンションの階段を3階まで上がるのにとても苦労した。『そんな事になるから2階にしておけと言ったのに…』と母を骨折させた祖父が言う。私は心の中で、どの口が言ってんだ!と内心怒っていた。 母は3階まで20分くらいかけて上がりきったら部屋に入り、新しいフランスベットの上に腰かけ、

          見つかったエロ本とチョコレート戦争

          小指のマニキュア

          フフン〜あなたのこと どんどん好きになってくる〜♪ 母が祖父からの暴力で複雑骨折して入院していた2ヶ月間、中1にしてなんと初めての1人暮らしを体験する事になった。部活帰りに毎日母が入院している病室へ見舞いに行き、祖父母の家で晩ご飯を食べたら一目散にマンションへ帰る。 なんて楽しいんだろう!なんて楽なんだろう!誰の顔色も伺わなくて良い、気にしなくていい、やっと私は束の間の自由を手に入れた。 母の目を盗んでお小遣いで買ったCDを毎晩寝る前に大音量でかける。クラシック音楽以外

          小指のマニキュア

          教科担任制と部活動

          中学校に入ると、ホームルーム以外はいわゆる教科担任制になり私の人生は大きく変わった。 小学校は基本的に担任がほぼ全ての授業を行う。音楽や図工など苦手な先生は、それぞれフォローし合うか、専科の先生に授業自体をパスする。なので担任がいわゆる“ハズレ″だった時は何もかもが最悪だった。担任に嫌われると、それまでずっと5だった音楽の評定が3になった事もある。先生も人の子である。がしかし、小学校という場所は子どもの学齢が小さいためか、先生の好き嫌い、えこ贔屓が激しく、合唱部の松本先生と

          教科担任制と部活動