映画「死刑にいたる病」を観てきた

恋人に誘われて「死刑にいたる病」を観てきた.
個人的にはめちゃくちゃおもしろい映画だった.人間の本質的な残酷性や醜悪性など、奥底に眠っているようなことを描き出してくれたような作品だった.だが、好き嫌いが分かれる作品ではあると思う.なぜなら、グロテスクな描写が含まれる作品だからだ.かなり残忍だ.なので、PG12マークが付いてる作品ではある.
※12歳未満は保護者や成人の同意が必要.
残忍な描写やテクストに抵抗がない人であり、人間の奥さに潜む闇みたいなものが好きな人であれば是非おすすめしたい作品だ.私を誘ってくれた恋人からはすごく謝られた.こんな作品に連れてきてごめん!と言われたが、私の中に潜むドス黒い部分がざわめいたくらいにはよかった.

私は朝井リョウさんの作品が好きなのだが、彼も人間の本質的な闇の部分を描き出す.しかし、今回の作品はより奥底にある真っ黒くてとても人には見せられないドロッとした部分が抽出されていたような作品だなと私は思った.

ネタバレは避けたいし、ネタバレをするとあまりにも残忍なことを文章化することにもなるので、詳細を書くことは避ける.

良くも悪くもインパクトのある作品ではあるので、おすすめしたい作品.しかし、観るのに気力や体力を要するものではある.

映画をパッと観た感じとしては、複雑に描かれつつも、本質的なことはシンプルなのではないかと思っている.
しかし、映像として描写が残忍で過激なので、そっちにばかり目がいってしまうが、本質的なところはそこではなく、ストーリーの大筋にあるはずだ.なので、もしまだ観てなくて観に行きたい人がいるとすれば、インパクトの大きい描写ではなくストーリーそのものに注目すると良いと思う.

調べてみるとどうやら、原作が小説としてあるようだ.映像という"ノイズ"を抜きで味わうことができるかもしれないので、Amazonのほしい物リストに追加した.原作も読んでみたいと思う.
文章だけでこの作品に向き合ってみてどうなのか気になる.最近は新書ばかりで、小説をあまり読んでいなかったので、久々に小説を読むことになりそうだ。
小説版を読んだらまたそれについて書きます。

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