ちょいと三味線、爪弾いて ~ 花の名古屋で小唄を習ふ

コトキノと申します。江戸時代の末に生まれた三味線音楽「小唄」の、お稽古日誌を綴っていき…

ちょいと三味線、爪弾いて ~ 花の名古屋で小唄を習ふ

コトキノと申します。江戸時代の末に生まれた三味線音楽「小唄」の、お稽古日誌を綴っていきます。

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お稽古日誌、はじめます

コトキノです。突然ですが、「小唄」ってご存じですか? 小唄は、江戸時代の終わりに生まれた、三味線音楽です。季節の移ろう様子、ひとの心の機微、歌舞伎などの芝居の一場面といった、世の中のちょっとした風景を、早間(はやま :「テンポよく」の意)で、粋に唄います。 1曲の長さは数分程度で、短く、あっさりと終わります。一見、とっつき易いのですが、実は、一生お稽古してもまだ足りないほど、奥の深い芸事なのです。 私は、ふとしたきっかけから、とある文化センターで小唄を習うように

    • 2019年の弥生 その①

      コトキノです。あっという間に3月も後半に。花粉や本業の繁忙期に負けず、小唄のお稽古日誌、行きますよ~。 3月のお稽古は、「からくり」「左新橋」の2曲。我らが文化センターのお稽古場では、月初めに、新曲の譜面とカセットテープを購入します。 譜面は、なんと、お師匠さまのお手製。縦書きの難しい譜面ではなく、初心者でも直感的に理解しやすい、文化譜(三線譜)。三味線の3本の糸に対応して、書かれています。 そして、カセットテープには、お師匠さまの唄(+三味線)、調弦のお手本

      • 2019年の如月 その③

        コトキノです。今回は2月分の最終回、三味線のお稽古編です。 私が習っている文化センターでの集団稽古では、毎週2時間のお稽古のうち、前半が唄、後半が三味線の時間となります。 週に一回、みっちり1時間三味線と向き合えるという、かなり贅沢な環境です。ありがたやありがたや…… 三味線は、文化センターのものを使用しますので、マイ三味線がなくても全く問題なし。集団稽古とはいえ、生徒ごとのレベルにあわせて、先生が一人ずつの机に、指導にまわってくださいます。 2月は「あの花

        • 2019年の如月 その②

          コトキノです。前々回、精一杯大きなネコを被って、品よく書き始めたこのお稽古日誌。前回で早くも、被ったネコの隙間から、地が出始めております……。 きっと、前世で私のアタマに乗っていたのは、島田髷でも丸髷でもなく、ましてや立兵庫などでは絶対になく、フツーの町人髷のほうだったんでしょう、ね。 あるいは、貧乏御家人の三男坊あたりで、せっせと内職の傘張りしてたかも。 2月のお稽古ふたつめは、「男がようて」。 最初この曲名を聞いたとき、「男好きの女の人の唄?」と思いまし

          2019年の如月 その①

          コトキノです。あっという間に2月に逃げられてしまいましたが、気を取り直して、お稽古した小唄を振り返りましょう。 2019年2月のお稽古は、「あの花」「男がようて」の2曲でした。 「あの花」。小唄の創始者である、清元お葉さんがつくった2つめの小唄。江戸時代の曲です。 他所様で、何やらいい話があったみたい。羨ましいけど、私だって、まだまだこれから咲くんだから!! という感じでしょうか。若い娘さんの気持ちになって唄います。が…… 記事トップの画像で何となくお