見出し画像

 コトキノです。前々回、精一杯大きなネコを被って、品よく書き始めたこのお稽古日誌。前回で早くも、被ったネコの隙間から、地が出始めております……。

 きっと、前世で私のアタマに乗っていたのは、島田髷でも丸髷でもなく、ましてや立兵庫などでは絶対になく、フツーの町人髷のほうだったんでしょう、ね。

 あるいは、貧乏御家人の三男坊あたりで、せっせと内職の傘張りしてたかも。

 2月のお稽古ふたつめは、「男がようて」。

 最初この曲名を聞いたとき、「男好きの女の人の唄?」と思いましたが、さにあらず。

  貴方は、オトコぶりもよくて、気もいい人なのに、浮気するのだけが玉に瑕。せっかく、仕事でたいそう名が知れているのだから、その名に負けないよう、真の心の玉を磨いてくださいね。嗜みなさいませ。

 お師匠さま、こんな感じでしょうか? 

 団塊ジュニア世代のワタクシ、「若い娘さん」よりは、亭主にチクリと釘を刺す「キリリとした女房どの」のほうが、ピンときますね。

 嬉しくなって、低めの声を前に張って、元気よく唄っておりましたら、お師匠さまから、やんわりご指摘が。

 三下がりだから、高目に唄うのよ。

 お調子(本調子、二上がり、三下がりなど)の話は、また改めて。

 危うく、浮気者をドスの効いた声でシメる「鬼嫁」になるところでした。ほんのり色気もある「キリリとした女房どの」のはずが、あぶないあぶない……

 小唄は品がなくてはいけませんよ。嗜ましゃんせ、コトキノさん。

 ああ、心の玉から、天の声が。小唄の道は、遠くて険しいのであります……

 次のノートは、三味線のお稽古について、書きますね。

お師匠さまのHPはこちら https://inafunekai.wixsite.com/inafune-kouta

#小唄 #三味線 #稽古 #和の習い事