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聴導犬の話

聴導犬って聞いたことありますか? 盲導犬じゃなく、聴導犬。聴覚障害がある方の耳の代わりを務める犬のことです。

以前、聴導犬が登場する朗読劇を書いたことがあり、日本聴導犬協会の体験会で取材をさせていただいたことがあります。
「チャイムが鳴ったら、ユーザーさんを玄関の方へ連れていく」
「目ざまし時計が鳴ったら、ユーザーさんを起こす」
などのデモを見せていただき、あまりのお利口ぶりに感動。
ユーザーさんの体験や訓練士さんのお話もいろいろ聞かせていただきました。

聴導犬は、きちんと慣らしていけば、猫を飼っているお宅でも活躍できるそうです。
但し、「聴導犬じゃないペットの犬」が先にいるのは無理とのこと。大事な役目を担っている聴導犬が、自分以外に「仕事を任されていない犬」がいることをうまく受けいれられない、というお話だったと思います。

ともあれ、ペットの猫と聴導犬が一緒に暮らしているお宅というのがあるそうで、生活を共にするうちに猫が「この犬、うちの飼い主さんの耳の代わりをしてるんだな」と、理解することがあるそうなんです。
あるお宅でのこと。猫はふだん家の中にいるけど、ときどき飼い主さんに「外出して」とアピールして、庭に出してもらっていた。
寒くなって来たりして、「中に入りたい!」となっても、窓越しに飼い主さんの顔を見て訴えなければ気づいてもらえない。例えば飼い主さんが台所に立っているときなどは、窓の前でじっと待つことになるわけです。
そこに聴導犬が登場。しばらくして猫がひらめいた。
「犬に頼んで、飼い主さんに伝言してもらえばいい!」
以来、猫は飼い主さんの姿が見えないときに部屋に戻りたくなると、犬に向けて「ニャー」と鳴くようになったというのです。
犬の方もかしこくて、「あ、もう中に入りたいんだ」と理解し、飼い主さんを窓ぎわまで連れていくんですって!

この話、すごくないですか?
一応物書きなので、こうやって文章にすると最後に「まとめ」みたいなこと書きたくなりますけど、この話、まとめる必要なんかないですよね。
ただただ、猫も犬も最高!ってことに尽きると思います。

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