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三谷幸喜作、演出『江戸は燃えているか』

上記Tweetの通り、『江戸は燃えているか』を観てきました。
あらすじは、

主人公の勝海舟は、官軍を率いる西郷吉之助との会談を間近に控えている。官軍は、鳥羽伏見の戦いで幕府軍に勝利して勢いづいており、幕府側の代表である勝海舟は「全面降伏を受けいれるのが妥当」と分かってはいるのだが、生来の江戸っ子気質が災いし、交渉をうまくまとめられそうもない。勝海舟の家族は「このままでは江戸が火の海になる!」と恐れ、勝に顔がよく似た庭師の平治を替え玉にして西郷と交渉させようとするのだが、いざとなると、次から次に問題が起きて……。

といったところ。

故・桂枝雀師曰く、笑いの極意は次の四つにまとめられるそうです。
知的には「変」。
生理的には「緊張の緩和」。
社会的、道徳的には「他人の忌嫌うこと」。
そして情的には「他人のちょっとした困り」。

『江戸は燃えているか』は、この中の「他人の困り」が中心となったコメディーだと思います。
「無理のある嘘を吐き、それが破綻しそうになって右往左往する登場人物たち」の姿が誰にとっても面白いのは、観ている側にも身に覚えがあるからなんでしょうね。
みんなで協力して嘘を付き通そうとしているのに空気を読めない誰かの発言でぶち壊しになったり、「どうにかごまかせそうだぞ」と思った瞬間、想定外の角度からツッコミが入ってしどろもどになったり……。
自分のことだと笑い事じゃないのに、「他人の困り」はむやみに面白い。

今日の座席は二階で、舞台を横から見下ろす場所だったので、上演中の客席の様子もじっくり見ることができました。
見ず知らずの大勢の人々が一つの劇場に集まり、同じ場面で笑ったり泣いたりして、幕が降りる時は一斉に拍手を贈り、客席と舞台上の人々が幸せを共有する……。
あの光景を見る度に、「舞台って最高だな」と思います。
「演劇は一回も観に行ったことない」という人、意外と多いと思うんですが、ぜひとも一度出かけてみてほしいです。
『江戸は燃えているか』は、観劇ビギナーの方にもお勧めの作品です!

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