ことえ

時々イラストレーター。ここでは日々思うことを吐き出したり、描いた絵についての思い、絵に…

ことえ

時々イラストレーター。ここでは日々思うことを吐き出したり、描いた絵についての思い、絵に対するモヤモヤが出てきた時に書き出して整理するための日記のような感じで投稿していこうと思っています。

最近の記事

ものがたりを受け止める

小学校の低学年くらいまで、漫画やアニメは大好きだったが、文字の本を読むのはとても苦手だった。意味が頭に入ってこないのだ。 大人になった今でも若干その傾向はある。文字を読むのが苦手なわけでは無いが、読んだ文字が脳の表層を滑りながら通り過ぎてゆく。ちっとも頭に入ってこない。なので、文字から物語を読み取るのは極めて苦手だった。 文字から物語を受け止めなければと思ったきっかけは、小学2年生の頃に目覚めた第3のサブカルチャー・ゲームだった。 当時はまだ街に小さなゲームショップが溢

    • トイレ問題

      ジェンダートイレがどうとか、赤ちゃん連れにやさしいトイレがどうとか、そういった問題の話ではない。問題は私がトイレが近いということである。 緊張しいの心配性だからなのだろうか、小さいころから私はとてもトイレが近い。子どもの頃はお出かけすると、行く先々でトイレ休憩ばかりを要求して家族を随分困らせた。 トイレに対する緊張感は心の深い場所に根付き、小学校の検尿提出がある日の前夜は決まってトイレ関係の悪夢を見た。内容は共通して「トイレがあるのにおしっこができない」というシチュエーシ

      • 大事な資料はお手元に

        「マキとマミ」という、2017~20年頃に話題になっていた漫画を今頃になって読んでいる。当時は何をしていたのか、存在すら気が付いていなかった。今では衰退して久しいジャンルのオタク仲間であるマキさんとマミちゃんと、その周辺の様々なジャンルの古参オタクたちのお話である。 マキさんが34歳、マミちゃんが25歳という設定なので、おそらく私はこの2人のちょうど間くらいの世代かと思う。おかげでどちらの世代のカルチャーもそこそこ知っており、なかなか胸えぐられるシーンも多く面白かった。 (

        • 祖父の耳

          以前に祖父のことをnoteに書いたのが2021年4月のことだそうだ。あっという間に2年以上が過ぎ去った2023年9月の初頭、祖父は入院していた病院で亡くなった。 老人性肺炎で体調を崩し、入居中の特別養護老人ホームの判断で入院していると聞いたのが8月末頃。たまたま見たい展覧会が近くで行われているからと実家に一泊したタイミングだった。コロナ禍による制約はだいぶ緩まったもののやはり病院はまだピリついているし、私が実家に戻っていたのは日曜日。残念ながらお見舞はできず、時々経過を知ら

        ものがたりを受け止める

          人生のテーマ

          やりたいことはたくさんある。 ・北海道に行きたい ・世界遺産検定で一級を取りたい ・お芝居を見に行きたい ・2か月くらい旅をしたい ・描き散らかしたイラストを冊子にまとめたい ・写経をしたい ・気になった漫画を全部読みたい ・山に登ってみたい ・ベスパに乗りたい ・飛びたい ちょっと重い腰を上げれば叶うものからバカみたいなものまで、好奇心はあちこちに飛翔し、たいてい飛んで行ったきり帰ってこない。 高校~大学~研究所と、トータル9年間も学校で陶芸を学んでいた。実家を離れる

          人生のテーマ

          祖父

          私には85歳くらいの祖父がいる。正確な年齢は知らない。 子供の頃はおじいちゃんっ子だったため、休みの日になるとしょっちゅう祖父と2人で動物園に行った。祖父もなかなかの甘やかしだったので、2人で動物園に行くと、すぐ隣にあるちょっと高めのレストランでお昼ご飯を食べさせてくれるのだ。そして「おばあちゃんには内緒やで」と言って、祖父も嬉しそうに昼からビールを注文していた。 そんな祖父だが、数年前からボケている。 元々とぼけたところがある人なので、初めのうちは年齢によるボケなのか

          手順のこと

          子供の頃からお絵かきは大好きだったが、一方で「色塗り」は大の苦手だった。色を選ぶ作業がまず大変なストレスだったし、絵の具などの画材もなんだか使いこなせない。鉛筆でごりごりと絵を描くのが得意だったこともあり、いまだにアナログでの着色は苦手意識が強いが、iPadを手に入れてからは劇的に意識が変わった。何しろ、失敗しても消せるのだ! 画塾に通ったり美術の学校に通ったりはしたものの、絵の描き方は今でもあまりセオリーがよくわかっていない。自分で整理する目的も兼ねて、イラスト制作の手順

          手順のこと

          絵を描く原動力

          バースデイカード小さい頃から母に画材を惜しみなく与えられ、気がつけば毎日のようにお絵かきをしている子供だった。思えば「お絵かき」に対するメンタルはあの頃から変わっておらず、ただシンプルに「人に見せて喜ばせたい」という気持ちが私の創作の原点であると思う。 さて、学生の頃から9年にわたって描き続けている一つのテーマがある。それが、母と姉に宛てる「バースデイカード」。 こちらはその第一作、2012年の母の誕生日に描いたものだ。当時学生で実家を離れて1人で暮らしていた私は、毎年郵

          絵を描く原動力