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2021-22 欧州リーグ考察 #6 〜UCLグループF編〜

みなさん、こんにちは
コチャTVです。

欧州リーグの考察を行なっていこうと思います。
今夏の移籍市場ではリオネルメッシやセルヒオラモスといった世界的にも有名な選手の移籍が相次ぎ、欧州サッカー市場のみならず世界的にも衝撃を与えました。
この移籍市場を経て、欧州サッカーの戦力図には大きな変化が加わりました。
今回は、UEFAチャンピオンズリーグに出場する全32チームの移籍市場を見ていこうと思います。
今回の記事では、グループFを見ていきたいと思います。
なお、市場価格などはtransfermarktを参考にしました。

UEFAチャンピオンズリーグ2021-22のグループ分け

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(Goal.comより引用)

この画像はUCL2021-22のグループ分けです。

グループF

グループFは以下の4チームです。
ビジャレアル(スペイン/ラ・リーガ7位/EL優勝)
マンチェスターU(イングランド/プレミア2位)
アタランタ(イタリア/セリエA3位)
ヤング・ボーイズ(スイス/スイス・スーパーリーグ1位)

 ①ビジャレアル

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 ビジャレアルです。
 ビジャレアルは昨シーズンラ・リーガで7位でありながらUCLに出場します。UCLはリーグ上位や予選通過の30クラブと前年度UCL、UEL王者が出場します。ビジャレアルは昨シーズンのUELの決勝でマンUをPK戦の末下して優勝しました。
 監督はエメリ監督で彼は「UELマスター」と言えるくらいUELを制覇しています。セビージャの監督時代には、UELを前人未到の3連覇した経歴もあります。
 その後、ベンゲル監督の後任としてプレミアリーグのアーセナルの監督に就任しますが、成績不振によって解任されてしまいます。
 そして、昨シーズンからはビジャレアルを指揮しています。昨シーズンは久保建英をなかなかリーグ戦で起用しなかったことで話題にもなりました。

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 ビジャレアルの今夏の補強に目を向けると、一番の大型補強はボーンマスから完全移籍で加入したダンジュマ選手でしょう。彼はナイジェリア生まれのオランダ代表選手ベルギーのクラブブルージュで活躍した後、イングランドのボーンマスに移籍していました。
 彼の主戦場は左のウイングで、個で局面を打開できる他、自ら得点することもできます。クラブブルージュ時代には将来性を買われ、イタリアのACミランやイングランドのリヴァプールからも獲得の打診があったそうです。
 ビジャレアルでの彼は5年契約での加入になるので、すぐに結果を出せばさらなるビッグクラブへの移籍が結果が出なくても少し長い目で見ることができますね!

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 今年のビジャレアルで一番鍵になるのはDFのパウ・トーレス選手だと思います。
 スペイン代表としてEURO2020、U24スペイン代表として東京オリンピックにも出場した彼は今シーズンも守備の要として君臨するでしょう。
 しかしながら、EURO、オリンピックとオフがなかなか取れなかったので、少し休んでから本格的に彼の21-22シーズンがスタートすると思います。
 ラ・リーガには、バルセロナ、レアル・マドリード、アトレティコという3強がいます。彼らには、強力な攻撃陣がいてその結果、3強と対戦するときは守備的にならざる終えません。しかし、ストレートでUCLに出場するためにはその3強との対戦で6敗すると流石に厳しいので、守備の要としてパウ・トーレスのパフォーマンスは必要不可欠だと思います。
 また、彼ほどの実力がある選手であれば3強への移籍もありえるのではないでしょうか?

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 UEL王者はポッド1となります。UCLでのグループ分けはポッドごとにグループ分けしていくので、ポッド的には格下しかグループにいません。しかし、マンチェスターユナイテッドやアタランタも力があるチームなので、気が抜けるような試合はありません。ただ、安定したパフォーマンスを見せればノックアウトステージ進出もできるでしょう。

 ②マンチェスターユナイテッド

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 マンチェスターユナイテッドです。
 昨シーズンはマンチェスターシティに優勝を許したプレミアリーグで2位、UELの決勝でもビジャレアルに敗れて準優勝に終わり、無冠に終わりました。
 しかし、今年のユナイテッドは期待が持てると考えています。
 長年、獲得が期待されていたサンチョ選手ヴァラン選手の獲得、そしてクラブのレジェンドでもあるクリスティアーノ・ロナウド選手の復帰。戦力的には底上げされたように感じます。

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 一方、放出に目を向けると積極的な放出とは言えません。
 期待値は高いながらなかなか主力に定着できないマルシャル選手はオファーを断り残留したという報道がされています。彼の他にも、フィル・ジョーンズ選手はなかなか試合に絡めないながらも残留しました。
 彼らに関しては今シーズンも厳しいとは思うので、もしかしたら冬の移籍市場では移籍するかもしれませんね。マルシャル選手の理由は後述しますが、ジョーンズ選手に関してはマグワイア選手とリンデロフ選手とのポジション争いという構図だった昨年はまだ見込みがありましたが、今夏の移籍市場ではフランス代表のヴァラン選手が加入し、よりポジション争いが厳しくなってしまったと言わざる終えません。

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 今年の1番の注目はクリスティアーノ・ロナウド選手の獲得でしょう。
 本来なら、サンチョ選手が注目になるかと思いましたが、移籍市場終了間際にとんでもないサプライズが用意されていました。
 36歳というベテランではありますが、セリエAなどでも圧倒的なパフォーマンスを見せており、いまだに実力は健在です。彼の加入がマルシャル選手の立場をより厳しくする理由にはなります。
 カバーニ選手とクリスティアーノ・ロナウド選手の2人がスタメン争いを繰り広げることが濃厚だと思いますが、マルシャル選手も最近はベンチ入りできているので得点さえ決まれば一気にカバーニ選手との形成逆転が起きる可能性もあります。
 ロナウド選手には、ライバルチームでもあるマンチェスターシティへの移籍の噂が流れていました。しかし、恩師でもるファーガソン氏がロナウドやマンチェスターユナイテッドに働きかけを行ったという話もあります。何はともあれ、ライバルクラブへの移籍とはならなくて本当に良かったです。
 監督のスールシャール監督とは以前、マンチェスターユナイテッドに在籍していた時選手同士として一緒にプレーしたことがあります。このおおきな戦力をマネジメントするのは至難の業ですが、ロナウド選手と旧知の仲というのはポジティブな要素かもしれません。

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 GKの正守護神争いも注目です。
 一昨年まではデ・ヘア選手がミスも少なく世界屈指のGKとして守護神に君臨していましたが、昨シーズンはミスが続いてしまいました。その結果、一昨年の期限付き移籍で大きく成長したディーン・ヘンダーソン選手に一時期守護神の座を奪われてしまいました。
 今シーズンは、デ・ヘア選手が守護神として君臨していて、ヘンダーソン選手はU23チームでプレーをしていますが、今後どのような動きを見せるのか注目です。

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 今年のマンチェスターユナイテッドの目標はリーグ奪還です。UCLでの優勝は厳しいと思います。なので、ひとまずノックアウトステージ進出を目標にしているのではないでしょうか。
 優秀なGKが2人いるということはチームにとってポジティブな要素であることは間違いないですが、その分監督のマネジメントが問われます。スールシャール監督もチームを率いて4シーズン目なので、そろそろタイトルという結果を残して欲しいと思います。

 ③アタランタ

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 アタランタです。
 あのぉ、まじで、この表大変でした(笑)
 表だけで1時間ほどかかりました。しかも、深夜なので眠いです(笑)

 ここからは真面目に書きます。

 アタランタは、ガスペリーニ監督が就任してから安定して上位にいます。得点源のムリエル選手はコロンビア代表で日本代表とも対戦経験があります。得点数だけだと、サパタ選手といい勝負ですが、ムリエル選手の何よりも魅力的なところは「出場時間を選ばない」というところです。スタメンであっても途中出場であっても結果を残せる選手は監督としては嬉しい話です。

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 サパタ選手には移籍の噂がありました。
 昨年度覇者のインテルがチェルシーに移籍したルカク選手の後釜として獲得しようとしましたが、破談に終わりました。
 アタランタの特徴として、健全経営があげられます。主力選手であっても適切な金額でのオファーであれば売却をします。しかし、今回のサパタに関しては売却できなくて良かったと思います。
 現在、ムリエル選手が負傷離脱中なのでサパタ選手がスタメンで、イリチッチがサブというような感じになっています。

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 注目はGKです。
 昨シーズンまでは守護神であった、ゴッリーニ選手がトッテナムに期限付き移籍してしまいました。彼自身にとっては、リーグレベルが高いチームへの移籍ということでステップアップなのですが、アタランタにとって絶対的守護神の移籍は痛いです。
 代わりに、ウディネーゼからムッソ選手を完全移籍で獲得しました。
 しっかりと、ムッソ選手が守護神に定着をしていますし、ムッソ選手も実力がある選手なので戦力的な心配は少ないと思います。しかし、洗練されたガスペリーニサッカーへの理解度という点では劣るので、そこが心配な部分ではあると思います。

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 アタランタにとって今シーズンはセリエA制覇のチャンスだと思います。
 ユベントスは監督交代やロナウド選手の退団、昨年度覇者のインテルはお金の問題でコンテ監督が退任しました。上位チームの中で継続性が見られるチームが少ない今季は洗練されたガスペリーニ監督にとってはチャンスです。
 また、EUROで活躍したゴゼンスなども好調を維持しているので、そういう面でもチャンスはありそうです。
 しかし、懸念点もあります。
 それは、UCLをどこまで重視するかです。
 選手層が特別熱いわけではないので、UCLを本気で取りに行くようだと、セリエでの優勝は厳しいかもしれません。適宜、目標を再設定すればうまくいくかもしれませんね!

 ④ヤングボーイズ

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 ヤングボーイズです。
 どうでもいいですが、移籍の表作るのがアタランタの100倍くらい楽でした。
 もう、ヤングボーイズ大好きです(笑)

 ヤングボーイズはスイス国内で昔からの強豪で、ここのところ目下4連覇中と国内に敵なし状態ですが、4連覇する前の優勝は85-86シーズンまで遡ります。
 スイスは、優勝してもUCLへのストレート枠がないので予選を戦った上でポッド4としての参戦となり、難しい戦いが予想されます。

 注目すべき選手はコンゴ民主共和国代表のメシャック・エリア選手でしょう。国際的な知名度は低い選手ですが、すでに今シーズンの公式戦では3ゴールを記録しています。
 通常時は、元カメルーン代表のジャン・ピエール=エンサメ選手がエースとして試合に出場していましたが、彼は怪我のため離脱中です。
 エリア選手は年々出場時間も延ばしており、冬の移籍市場などでフランス中堅クラブへの移籍などであればあり得そうです。

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 ヤングボーイズといえば、以前、久保裕也選手が在籍していました。
 京都サンガで10代から結果を残し続けた久保選手は海外移籍の第1歩としてスイスの名門を選びました。現在はMLSでボランチとして出場していますが、ヤングボーイズ時代はアタッカーとして活躍しました。

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 ヤングボーイズが参戦するスイスリーグは、ヤングボーイズとFCバーゼルの優勝争いが恒例行事となっています。
 その、FCバーゼルには以前、柿谷曜一朗選手(現名古屋グランパス)が所属していましたが、なかなか結果を出すことができませんでした。

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 現在、スイスリーグには3人の日本人選手が所属しています。
 古豪、グラスホッパーには今夏の移籍市場で川辺駿選手が移籍しました。FCローゼンヌには、湘南ベルマーレから移籍した鈴木冬一選手が所属しています。
 また、FCシオンには、湘南ベルマーレに入団後即レンタルという異例の形で移籍した若月大和選手が所属しています。
 スイスリーグをなかなか見ることはできませんが彼らの活躍に期待しましょう!

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 ヤングボーイズのようなポッド4のクラブがUCLでノックアウトステージに進出することは容易ではありません。しかし、国際的には無名でも面白いダイヤの原石が集まるヤングボーイズの番狂わせに期待しましょう。

まとめ

 今回は、UCL2021-22のうち、グループFに関してみていきました。
 グループFはビジャレアル、マンチェスターユナイテッド、アタランタのノックアウトステージ進出圏争いが濃厚です。しかし、どのチームも国内リーグでも激しい戦いが待ってることや、国内リーグ制覇や上位進出を一番の目標にしているでしょう。そのような中で、いわゆるノープレッシャーのヤングボーイズが躍進するかもしれませんね!

最後に

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