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2021-22 欧州リーグ考察 #13 〜UELグループE編〜

みなさん、こんにちは
コチャTVです。

欧州リーグの考察を行なっていこうと思います。
今夏の移籍市場ではリオネルメッシやセルヒオラモスといった世界的にも有名な選手の移籍が相次ぎ、欧州サッカー市場のみならず世界的にも衝撃を与えました。
この移籍市場を経て、欧州サッカーの戦力図には大きな変化が加わりました。
今回は、UEFAヨーロッパリーグに出場する全32チームの移籍市場を見ていこうと思います。
今回の記事では、グループEを見ていきたいと思います。
なお、市場価格などはtransfermarktを参考にしました。

UEFAヨーロッパリーグ2021-22 グループわけ

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(引用元はUEL公式サイト

グループE

 グループEは以下の4チームです。
  ラツィオ(イタリア/セリエA6位)
  ロコモティフ・モスクワ(ロシア/ロシア・プレミアリーグ3位)
  オリンピック・マルセイユ(フランス/リーグアン5位)
  ガラタサライ(トルコ/スュペル・リグ2位)

 ①ラツィオ

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 ラツィオです。
 ラツィオは、イタリアの古豪で過去に2回、セリエAの王者に輝いたことがあります。1973-74シーズンと1999-2000シーズンの2回です。他にも、18-19シーズンにはカップ戦、19-20シーズンにはスーパーカップを制しており、近年も国内タイトルを獲得しています。
 しかし、カルチョの王者という意味だと選手層や経験面でユベントスなどに分があり、優勝はできていませんが、シーズンによってはUCL出場権争いもしています。

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 ラツィオにとって今夏の動向の中で1番大きいのは監督交代でしょう。
 2016-17シーズンから指揮を取っていたシモーネ・インザーギ監督が昨季王者インテルの監督交代を受け、インテルの監督に就任しました。
 その結果、チェルシーやユベントスなどでの指揮経験があるサッリ監督が就任しました。
 サッリ監督はどちらのチームでも主力やフロントと揉めて辞任しているので、そこは若干心配なところです。

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 今季の獲得選手の中では、ナポリからフリー移籍で獲得したサイドバックのヒサイ選手は大きな補強になります。
 アルバニア代表選手でもありますが、U17世代からエンポリに所属していたので、イタリアにも慣れていて環境面での不安は少ないです。
 今季も早速、左サイドバックのファーストチョイスになっていますし、セリエAでは得点も決めています。
 しかし、どちらかというと守備に定評のある選手ですので、守備陣に一層の安定感をもたらすことは間違い無いでしょう。

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 他にも、フィリペ・アンデルソン選手が久しぶりにチームに帰ってきました。2018年の夏にプレミアリーグのウェスト・ハムに3800万€という高額で移籍しましたが、プレミアリーグの舞台で主力になることはできませんでした。
 そして、今夏の移籍市場で古巣であるラツィオに戻ってきました。
 個人技にも定評のある選手ではありますが、それ以上にチームの雰囲気を知っている選手の帰還というのは大きいでしょう。

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 そんな、ナポリですが、スクデットを獲得するのは難しいでしょう。サッリ監督の力量は素晴らしいですが、タイトル争いをする他チームの監督と比べると力量に若干の疑問が残ります。
 まずは、セリエAでの上位進出、そして来季のヨーロッパコンペティション参戦権を獲得することが目標になると思います。

 ②ロコモティフ・モスクワ

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 ロコモティフ・モスクワです。
 ロコモティフは過去に、3度ロシアリーグを制覇しています。絶対王者として、CSKAとゼニトが君臨しているロシアリーグにおいて3度優勝経験があるのは素晴らしいことだと思いますし、「強豪」と呼ばれるべきだと思います。

 ロコモティフの今夏の移籍市場は一言で表すと、

「国内優勝の準備」

であると思います。
 構想外の選手やベテラン選手の引退、および退団。そして、ライバルでもあるCSKAモスクワから2選手を獲得しました。しかも、2選手はCSKAで「構想外」というわけではなく普通に戦力の選手でしたので、十分な大型補強と言えると思います。
 獲得した2選手に関して書いていきたいと思います。

 初めに、コンスタンティン・マラディシュヴィリ選手です。
 彼は、グルジア(ジョージア)系のロシア人選手で、2000年生まれの21歳の若手選手です。彼は、現役のU21ロシア代表でもありますし、有望選手です。
 5年契約で獲得した選手なので、選手キャリアのピークとなる20代半ばまでロコモティフと契約を結ぶことになります。また、仮に売却するとしても、ピーク前やピークの選手は高値で取引されるので決してマイナスな取引にはならないと思います。

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 次に、ナイヤル・ティクニジャン選手です。
 左サイドバックや左サイドハーフでプレーできる左サイドのスペシャリストです。1999年生まれの若手ですが、彼も昨年まではU21ロシア代表にも選出されている有望選手です。
 彼も、2026年夏までの5年契約を結んでいるので、マラディシュヴィリ選手と同様に、ピーク時まで在籍。あるいは、効果で取引されるはずで決してマイナスな取引ではないと思います。

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 そんな、ロコモティフですが、補強からもわかるように「優勝」です。
 国内リーグの優勝をすることでUCL出場のチャンスもありますし、今夏の補強のように若手を多く取っているチームのロコモティフの選手は活躍すればステップアップできます。
 そのため、国内外全てのコンペティションに対して高いモチベーションで臨むと思います。

 結果的に良い成績を出せるのではないかという希望的観測も含めた予想です。

 ③マルセイユ

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 マルセイユです。
 マルセイユは、フランスの古豪で現在でもPSGやリール、モナコに次ぐ位置につけているクラブです。しかし、最後に国内リーグを制覇したのは2009-10シーズンでしばらくリーグタイトルからは遠ざかっています。
 ただ、1992-93シーズンにはチャンピオンズリーグも制覇しており、昔は欧州を代表する強豪であったことが伺えます。

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 そんな、マルセイユですが、ファンやサポーターが異様に熱いことで有名です。
 例えば、監督が変わった際などに数試合結果が出なければピッチにものが投げ込まれたり、発煙筒が投げ込まれたりします
 たまにではありますが、監督自身が圧に耐えきれずに辞任してしまうこともあります。
 また、フロントと監督でのトラブルも起きることがあります。
 実際に、2021年の2月にヴィラスボラス監督が辞任しています。いまは、元アルゼンチン代表監督のサンパオリ監督が率いていますが、長期政権になるかは不透明です。

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 そんな、マルセイユには昨シーズン2人の日本人が所属していました。
 酒井宏樹選手と長友佑都選手です。2人が、両サイドバックをつとめることもあり、日本人にとっては夢のような時でした。また、酒井選手はマルセイユでプレーしている際にネイマール選手やムバッペ選手とも対峙しており、対人能力に大きく磨きがかかりました。

 酒井選手は浦和レッズに、長友選手はFC東京に加入しましたが、2人とも日本代表の主力であることに変わりはないので、Jリーグで彼らと対峙したアタッカーが大きく成長することに期待したいです。

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 マルセイユは今夏の移籍市場で、ブラジルのフラメンゴからジェルソン選手を2500万€で獲得しました。かれは、2016年から2019年はASローマに所属していましたので、3年ぶりの欧州復帰となります。
 左サイドハーフ?左ウイングバック?でプレーしていますが、彼の加入により層が厚くなったことは間違いありません。
 彼の加入=優勝とはいかないと思いますが、彼の加入によってUCL出場権は江座せるのではないかと思います。
 そのため、今年のマルセイユの目標はUELでの上位進出&UCL出場権獲得です。

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 ④ガラタサライ

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 ガラタサライです。
 ガラタサライはトルコを代表する強豪で、22度のリーグ優勝を達成していますが、最後に優勝したのは2018-19シーズンでここ2年間は優勝から遠ざかっています
 ガラタサライは日本でも比較的有名なチームではないでしょうか。
 今夏の移籍市場では、シント=トロイデンに所属している鈴木優磨選手サンタ・クララに所属する守田英正選手の獲得を目指しましたが、前者は選手本人が拒否、後者はクラブ間合意できずに破談となりました。

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 ガラタサライには、過去に長友佑都選手が所属していました。
 インテルで構想外となってしまった長友選手はガラタサライに移籍し活躍していましたが、ラスト半年は外国人枠の関係で登録外となってしまいました。
 そのため、あまりいい印象はないかもしれませんが、ガラタサライというリーグ上位にいなくてはならないチームならではの出来事かもしれませんね。

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 今夏の移籍をみると、ガラタサライは異様にフリーでの放出が多いです。これには、2つの種類があると思います。
 1つは、ファルカオ選手などの高年俸の選手はコロナ禍による財政難の影響もあると思います。財政難によって、クラブ存続やある程度の戦力維持のためにはやむを得ない決断だったと思います。
 2つ目は、期限付き移籍終了後のフリー移籍です。
 期限付き移籍なので復帰させて戦力にさせることは可能ですが、十分な戦力にならず実質「戦力外」として放出された選手が一定数います。

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 ガラタサライの目標はもちろん「優勝」でしょう。
 優勝するための戦力は整っていると思いますし、優勝することで賞金ももらえるので、クラブのお財布のためにもぜひ優勝したいところです。

まとめ

 今回は、UEL2021-22のうち、グループEに関してみていきました。
 グループEは欧州の舞台での実績もある強豪クラブが集まっているグループです。つまり、他のグループに比べ実力が拮抗していることに加え、欧州での戦い方を心得ているクラブ同士の対戦です。
 そのため、他のグループよりハイレベルな試合が期待でき、玄人好みのグループになるかもしれません。

最後に

 今回は、記事を見つけていただきありがとうございます。
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