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苦しい時に簡単に諦めず、前に進み続けるということ(『菜根譚』前集十)

今回取り上げるのは『菜根譚』前集十からの言葉。

敗後には、或いは反りて功を成す。故に払心の処は、便くは手を放つこと莫れ。
(読み:ハイゴには、アルいはカエりてコウをナす。ユエにフッシンのトコロは、タヤスくはテをハナつことナカれ)

『菜根譚』前集十

物事に失敗した後には、逆にうまくいくものである。だから自分の思い通りにならないときでも、簡単に放り出して諦めてはいけない、という意味。

つまり、何事も最後まで諦めずに継続しなさい、ということですね。


皆様はアメリカの炭鉱家のお話はご存知でしょうか?

ゴールドラッシュの時代、とある金山を持つダービーという炭鉱家がいました。

しかし、やがて彼の金山からは金が掘れなくなってしまいます。

ダービーは金を探すために一生懸命に穴を掘るのですが、掘れども掘れども見つからず、ついには諦めて採掘用の機材一式を屑物商に数万円で売ってしまいました。

ところが、その屑物商がダービーの掘った穴を調べてみると、わずか90センチ先のところから新たな金鉱脈が見つかったのです。

その屑物商は、見つかった金鉱脈から何十億もの金鉱石を掘り出しました。

ダービーは金鉱脈まであと一歩のところまでいっていたのですが、そのことに気づかずに諦めてしまったため、大きなチャンスを逃してしまったのでした。

というお話です。

自己啓発書の大家、ナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』でも紹介されています。

努力が実るには時間が必要です。

そのため、いつになったら努力の成果が出るのかは誰にも分かりません。

多くの人は、ダービーのように成果が目に見える前に諦めてしまいます。

しかし、苦しいときにも諦めず、少しずつでも地道に前に進み続けた人こそが、大きな成果を成し遂げることができるのです。

大事なのは、成果がでない時でも諦めずに継続すること。

努力の成果というのは、あるとき突然開花するものです。

時間をかけて育てれば育てるほど、芽が出た後に大きく成長します。

「頑張っていることがあるのに、なかなかうまくいかない……」
「こんなにやっているのに、自分には才能がないのかな……」

と不安になることもあるでしょう。

ですが、そこで諦める必要はありません。

成果が出ずに悩むということは、それほど真剣に努力を積み重ねている証拠なのですから。

不安になったときこそ、自身の努力が実るまで、焦らずに努力を積み重ねていきましょう。

敗後には、或いは反りて功を成す。故に払心の処は、便くは手を放つこと莫れ。
(読み:ハイゴには、アルいはカエりてコウをナす。ユエにフッシンのトコロは、タヤスくはテをハナつことナカれ)

『菜根譚』前集十

物事に失敗した後には、逆にうまくいくものである。だから自分の思い通りにならないときでも、簡単に放り出して諦めてはいけない、という言葉をご紹介しました。

本気で取り組んでいることほど、なかなか成果が出ないと不安になってしまいます。

ですが、努力の成果は知らず知らずのうちに、目の前まで迫っているものです。

不安になったり、弱気になったりしたときには、これまで積み重ねてきた努力を思い出し、もう一歩だけ前に踏み出しましょう。

一日一日の積み重ねが、やがて大きな成果につながります。

もしかしたら、あなたの努力はあと一歩で花開くのかもしれません。

私も、自分の努力が花開くまで、コツコツと頑張っていこうと思います。

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