凪平コウ@古典・歴史愛好家

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凪平コウ@古典・歴史愛好家

日々感じたことや思ったことを、古典・歴史に紐づけて徒然なるままに発信中。ほっとしたり、学びになったり、何となく前向きになれるような記事を目指しています | 専攻は中国古代史 | 日本の歴史も好き | 博物館学芸員資格あり | Amazonアソシエイトに参加しています

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【概要】 ・皆様の視野を広げるような古典・歴史の知恵をお届けするメールマガジンです。 【活動方針】 ・無料版では取り上げていない古典・歴史書をメインに取り上げます。 ・皆様の気づきや学びにつながる記事をお届けします。 ・普段の記事よりも古典・歴史の比重が大きめです。 ・古典や歴史を身近に感じていただけたら嬉しいです。 【更新頻度】 ・月に2~4回程度を予定しています。 【おすすめの人】 ・無料版の記事を読んで、さらに学びを深めたいと思った方 ・普段ご紹介している古典以外の知恵にも触れてみたい方 ・大人の教養を身につける一歩を踏み出したい方

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自分や家族の笑顔のためにも、働きすぎはほどほどに(『菜根譚』前集二十九)

今回取り上げるのは『菜根譚』前集二十九からの言葉。 あれこれと検討して熱心に仕事に励むのは良いことであるが、自身の限度を超えて苦労しすぎると、本心から楽しんで喜ぶことができなくなる、という意味。 働くことは大事なことですが、何事にも限度があり、働き過ぎは良くない、ということですね。 働くこと自体はとても良いことです。 生きるためのお金を稼ぐことができますし、同僚や仕事先の人々と交流して知見を深めることもできます。 その仕事でしか経験できないことも数多くあることでしょ

    • 重要なチャンスを逃さないために心がけるべき2つのこと【教養を深める中国古典のお便り】

      皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」10通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。 今回は、以前にもご紹介したことのある、司馬遷の『史記』を取り上げます。 『史記』の概要説明は以下の記事で行っていますので、確認したい方はこちらの記事をご覧ください。 というわけで、今回は『史記』の太公望に関するお話から、チャンスを逃さずに行動するための心がけについて、学んでいきましょ

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      • 人生を豊かにする中国古典の名言#61

        【今日の名言】 思い人は遥か遠くの地。私の思いを届けようとするこの一通の手紙は、千金にも値する大切なものだ、という意味。 「はるか遠くの地に出征している夫に手紙を送ろうとする妻」を題材にしています。 送り手の切ない想いがひしひしと伝わってきますね。 昔の時代は、言葉一つを伝えることさえ、とても大変なことでした。 筆記具や手紙自体も高価ですし、そもそも文字が書けない人の場合は代筆を頼まなければなりません。 苦労して手紙を書いたとしても、その手紙がきちんと相手に届くか

        • 口先だけの人ではなく、発言に行動が伴う人に、私はなりたい(『論語』憲問篇)

          今回取り上げるのは『論語』憲問篇からの言葉。 立派な人間は、自分の発言が自身の行いよりも大げさになることを恥じるものである、という意味。 孔子の言葉です。 つまり、口先だけ立派な人ではなく、発言に行動が伴う人になりなさい、ということですね。 孔子は、発言内容よりも実際の行動を重視していました。 なぜなら、発言だけ立派でも、行動が伴わなければ意味がないからです。 孔子が生きた時代は、戦争や裏切り、下剋上が当たり前の時代でした。 そんな中、孔子が理想としていたのは仁

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        • 人生を豊かにする中国古典の名言
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        • 春秋左氏伝
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        • 菜根譚
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          重要なチャンスを逃さないために心がけるべき2つのこと【教養を深める中国古典のお便り】

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          皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」10通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。 今回は、以前にもご紹介したことのある、司馬遷の『史記』を取り上げます。 『史記』の概要説明は以下の記事で行っていますので、確認したい方はこちらの記事をご覧ください。 というわけで、今回は『史記』の太公望に関するお話から、チャンスを逃さずに行動するための心がけについて、学んでいきましょ

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          「十九本の矢」に込められた、一致団結して支え合うことの大切さ【教養を深める中国古典のお便り】

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          皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」9通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。 今回取り上げる古典は、『資治通鑑』です。 『資治通鑑』は、北宋時代(960-1279年)の司馬光(しばこう)による歴史書になります。 『史記』とは異なり、編年体で書かれていることが特徴です。 編年体とは、いわゆる年表のような形式のこと。 「2024年4月に〇〇が××をした」というよ

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          「十九本の矢」に込められた、一致団結して支え合うことの大切さ【教養を深める中国古典のお便り】

          身の丈に合わない贅沢は身を滅ぼす【教養を深める中国古典のお便り】

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          皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」8通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、皆様の視野を広げる一助になるような内容をお届けしています。 今回は、前回に引き続き、司馬遷の『史記』を取り上げます。 『史記』の概要説明は前回の記事で行っていますので、確認したい方はこちらの記事をご覧ください。 というわけで、今回は『史記』の中から、身の丈に合わない贅沢は身を滅ぼす、というお話をご紹介します。

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          身の丈に合わない贅沢は身を滅ぼす【教養を深める中国古典のお便り】

          61歳にして帝位についた、とある孝行息子のお話【教養を深める中国古典のお便り】

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          皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」7通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、皆様の視野を広げる一助になるような内容をお届けしています。 今回取り上げるのは、司馬遷の『史記』です。 百三十巻に及ぶ超有名作品ですが、もともと司馬遷は『太史公書(たいしこうしょ)』と名付けていました。 現在のように『史記』と呼ばれるようになったのは、三国時代以降のことです。 ちなみに、『太史公書』というのは、「太

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          教養を深める中国古典のお便り【6通目】

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          皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」6通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。 今回取り上げる古典は、曹操の「選挙令(せんきょのれい)」です。 曹操、字は孟徳。 三国志でお馴染みの人物ですね。 文武両道の英雄であり、『孫子』に自ら注釈をつけるなど、文人としても活躍しました。 その曹操が出した「選挙令(せんきょのれい)」ですが、こちらは書物ではなく、人材登用につ

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          教養を深める中国古典のお便り【6通目】

          教養を深める中国古典のお便り【5通目】

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          皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」5通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。 5回目となる今回取り上げる古典は、『文選(もんぜん)』に収録されている名文、「座右銘(ざゆうのめい)」です。 『文選』は530年ごろに成立した中国の詩文集であり、全部で60巻に及びます。 周から南北朝にいたる約1000年間の優れた詩や文章を集めたもので、文体や時代順に整理して収録されて

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          教養を深める中国古典のお便り【5通目】

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          社会的な評価よりも、まずは自分の健康を大切にしよう(『老子』十三章)

          今回取り上げるのは『老子』十三章からの言葉。 大きな心配ごとに悩むのは、我々に身体があるからこそである、という意味。 これは「悩むのは身体が原因だ」と言っているわけではありません。 むしろその逆で、「身体があるからこそ悩むことができる」と言っています。 つまり、すべての基礎は身体なのだから、何よりもまずは自分の健康を大事にしなさい、ということですね。 この章の表現は少し分かりにくいところがあるので、順番に見ていきましょう。 まず老子は、世の人々は寵愛や屈辱に関して

          社会的な評価よりも、まずは自分の健康を大切にしよう(『老子』十三章)

          人生を豊かにする中国古典の名言#60

          【今日の名言】 控えめにしていれば失敗することは滅多にない、という意味。 「約」には「控えめ」という意味があります。 お金や物を無駄遣いしないように努めること、という熟語である「倹約」は、まさに「約」が「控えめ」の意味で用いられている一例です。 しかし、今回の言葉で孔子が言いたいのは、もっと根本的な「人としてのあり方」の部分になります。 つまり、人として謙虚でありなさい、ということですね。 身の回りで良いことがあったり、仕事で大きな成功を収めたりすると、ついつい自

          人生を豊かにする中国古典の名言#60

          「十九本の矢」に込められた、一致団結して支え合うことの大切さ【教養を深める中国古典のお便り】

          皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」9通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。 今回取り上げる古典は、『資治通鑑』です。 『資治通鑑』は、北宋時代(960-1279年)の司馬光(しばこう)による歴史書になります。 『史記』とは異なり、編年体で書かれていることが特徴です。 編年体とは、いわゆる年表のような形式のこと。 「2024年4月に〇〇が××をした」というよ

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          国立公文書館で、特別展「夢みる光源氏」が開催中です📢 誰もが知る古典『枕草子』と『源氏物語』も展示されています。 期間は5月12日まで。 さらに、26日からは常設展に『日本国憲法』の原本も追加されます。 どちらも見逃せませんね🍀 https://www.archives.go.jp/exhibition/index.html

          国立公文書館で、特別展「夢みる光源氏」が開催中です📢 誰もが知る古典『枕草子』と『源氏物語』も展示されています。 期間は5月12日まで。 さらに、26日からは常設展に『日本国憲法』の原本も追加されます。 どちらも見逃せませんね🍀 https://www.archives.go.jp/exhibition/index.html

          理解できない相手からは離れて、自分の理解者との時間を大切にしよう(『春秋左氏伝』襄公三十一年)

          今回取り上げるのは『春秋左氏伝』襄公三十一年からの言葉。 人の心がそれぞれ異なっているのは、人の顔が一人ひとり違うのと同じようなものだ、という意味。 つまり、人の心はそれぞれ異なっているのだから、それを踏まえて行動しなさい、ということですね。 この言葉は子産という、春秋時代を代表する政治家の言葉になります。 孔子よりも一世代くらい前の人物です。 子産のことは孔子も高く評価しており、「子産には君子に相応しい行いが四つあった」と語るほどでした。 ちなみに、その4つは以

          理解できない相手からは離れて、自分の理解者との時間を大切にしよう(『春秋左氏伝』襄公三十一年)

          衝動買いする前の一呼吸が、無駄な買い物を減らしてくれる(『菜根譚』前集二十五)

          今回取り上げるのは『菜根譚』前集二十五からの言葉。 好き嫌いを引き起こす欲望と、それによって生じる執着というものは、すべて心が真実に迷っているときに起こるものである、という意味。 つまり、物事への欲望や執着は、自分の心が迷っているときに生じるものなのだから、何かを欲しくなったときには一旦冷静になって考えなさい、ということですね。 情欲意識とは仏教用語の一つで、以下の2つから成り立っています。 物事の好き嫌いを判断することで生じる情愛の欲望 人が思考することで生じる執

          衝動買いする前の一呼吸が、無駄な買い物を減らしてくれる(『菜根譚』前集二十五)

          人生を豊かにする中国古典の名言#59

          【今日の名言】 最終目標が決まることで今後の方針も定まるのだ、という意味。 つまり、やりたいことや成し遂げたいことが決まると、そこに向けて何をどうすれば良いのかが明らかになってくる、ということですね。 『大学』の中には「何事も最高を目指しなさい」といった教えがあります。 今回の言葉は、それについての説明にあたる言葉です。 「最高」とは、業界で一番とか、会社で一番とか、そういった「ナンバーワン」のことではありません。 あくまで、自分にとっての「最高」、つまりは「オン

          人生を豊かにする中国古典の名言#59

          歴史からの学びが未来の自分の助けとなる(『詩経』大雅・文王篇)

          今回取り上げるのは『詩経』大雅・文王篇からの言葉。 殷王朝の歴史をしっかりと鑑みるべきだ、運命を知ることは容易ではないのだから、という意味。 駿命とは天命のこと。 現代的には運命と捉えて良いでしょう。 つまり、運命を予測するのは難しいので、過去の歴史から成功や失敗を学びなさい、ということですね。 『詩経』は中国最古の詩集で、おおよそ周王朝のはじめから戦国時代半ばくらいまでの詩が収録されています。 殷王朝を打倒して周王朝が始まるのは前1046年頃、そして戦国時代は前5

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          身の丈に合わない贅沢は身を滅ぼす【教養を深める中国古典のお便り】

          皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」8通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、皆様の視野を広げる一助になるような内容をお届けしています。 今回は、前回に引き続き、司馬遷の『史記』を取り上げます。 『史記』の概要説明は前回の記事で行っていますので、確認したい方はこちらの記事をご覧ください。 というわけで、今回は『史記』の中から、身の丈に合わない贅沢は身を滅ぼす、というお話をご紹介します。

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          自分への誠実さを大事にしよう(『大学』傳六章)

          今回取り上げるのは『大学』傳六章からの言葉。 立派な人は、一人でいる時にも必ず身を慎むものだ、という意味。 つまり、周りに他人がいないときでも自分の言行を慎み、誠実な行動を心がけなさいということですね。 誠実さについて、『大学』では以下のように定義しています。 誠実さというのは、自分の本心を欺かないことである、という意味。 こちらの言葉は、以前にも取り上げたことがありますね。 誠実さというのは、相手にだけ向けられるものではありません。 むしろ、すべての行動

          自分への誠実さを大事にしよう(『大学』傳六章)

          健康管理の秘訣は、自分の状態を把握して不足分を補うこと(『荘子』達生篇)

          今回取り上げるのは『荘子』達生篇からの言葉。 よく養生するということは、さながら羊を養うようなものである、という意味。 羊を養うとは、いわゆる羊飼いのことです。 「養生」の意味も改めて確認してみましょう。 今回は、前者の「衛生をまもり健康の増進に心がけること」の意味となります。 要するに、健康に生きるためには羊飼いを参考にしなさい、ということですが、これは一体どういう意味でしょうか? 荘子は、羊飼いについて以下のように述べています。 群れから遅れた羊を見つけたら

          健康管理の秘訣は、自分の状態を把握して不足分を補うこと(『荘子』達生篇)

          人生を豊かにする中国古典の名言#58

          【今日の名言】 先生の目指す道は真心と思いやりに他ならない、という意味。 師匠である孔子の在り方について、弟子の曾子(そうし)が語った言葉になります。 「忠恕」について、もう少し詳しく見ていきましょう。 「名は体を表す」と言う通り、「忠」は「心の真ん中」を表します。 自分の心の真ん中にある素直な気持ち、つまりは「真心」ですね。 そして、「恕」は「相手の立場で親身に物事を考える」ということ。 分かりやすくいえば「思いやり」です。 ここで、 「仁も思いやりという

          人生を豊かにする中国古典の名言#58