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結婚とこどもに対する価値観。

「こどもいらないなら結婚する意味なくない?」

かつて、恋人に言われてさぁ〜っと血の気が引いた言葉。あぁ、根本的に合わないのかな、と思った。


私はこどもを望んではいない。産めるとは限らないし、結婚するならまずふたりで末長く共に生きていけるかどうかが基準だ。こどもがいなくても、ふたりでのんびり生きていける人がいい。私にとって、"結婚=ふたりで生きていく"がまずある。こどものことはそれからじゃないだろうか。

ところが、その彼は"結婚=こども"だった。なので、冒頭の一言なのだ。

それを言われたとき、ちょっとムッとして「こどもを授かるかどうかなんてわからなくない?」と、若干キレ気味に返した。

さて、彼はなんて返したと思う?










「いや俺は大丈夫、絶対できると思うもん。」




「は?」




もう、「は?」しか出てこなかった。

ちなみに、なんの根拠もない。バツイチでこれまで子を授かったことがあるとかでもない。全く根拠はない。なのに、謎のこの絶対的な自信。おい、大丈夫か、と思った。笑いでもなく、本気で思っているから厄介だ。たぶん、災害が起きても自分は死なないと思っているタイプ。

ちなみに彼は次男で、長男夫婦はこどもに恵まれなかったから自分が家系を継いでいきたいという思いがあるそう。それは素晴らしいと思う。なので、こどもありきなのも、わかる。

わかるけど、じゃあもし結婚してこどもを授からなかったら?一緒に乗り越えるどころか、別れる気でいるってこと?そんなプレッシャーを抱えながら夫婦生活を送らないといけないの?


彼にとって結婚はこどもを授かって家庭を築くもの、だから、こどもを望まないなら籍は入れなくても良くない?という考えだった。今思い返すと、本当に価値観があっていないなぁと思う。


現代の夫婦で不妊に悩んでいる人がどれほどいて、年齢関係なくどれほど身近なことか、わかっていないのだ。当たり前のように、結婚したらこどもを授かれるものだと思っているのだ。もしかしたら、女性よりも男性のほうが不妊に対する意識は低いのかもしれない。

こどもに関する話はどうにもデリケートなところではあるけれど、あらかじめ話し合うのも大事だよなぁとは学べた。ただ、安易に「こどもいらないなら結婚する意味なくない?」なんて言って欲しくない。まぁそんな人は滅多にいないと思うけれど。

その言葉でどれだけ心が凍りつくか、彼は今もわからないでいるんだろうな。


※ちなみに別れてはいるけど彼自身を嫌いなわけではない。いいところもたくさんある人。ただ、ここの価値観は致命的に合わなかっただけ。他の面で人としてはすごくいい人、とだけ追記しときます。



#エッセイ #日記 #結婚 #こども #価値観 #夫婦

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