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「なぜ、こうしなければならないのか?」を考えている子どもたち 【プロ資格マニアと勉強】

何年も前のある日、テレビをつけたら、アイドルの卵がダンスレッスンを受けている場面だった。
「何も考えずに、何百回も練習しても意味がない。ちゃんと考えていかないと」
という先生の言葉が心に残った。

それからしばらく経って、外国のサドベリースクールに通っている子どもたちの言葉を聞いた。
「本を読む時ですら、たくさんのことを考える。そうじゃなきゃ読む意味がない」

サドベリースクールでは、決まったカリキュラムがなく、子どもたちが自分の興味のあることを自分で学ぶ。そして、学校の運営や人事などは生徒と学校のスタッフ、場合によっては親も加わるスクールミーティングで決定するという特徴がある。

授業や校則を与えられるのではなく、自分たちが決めるものだから「なぜ、これをしなければならないのか?」と考える機会が多いのだろう。そして考えた結果には、自分で責任を持つ姿勢ができる。

私の高校生までの生き方を振り返ってみると「なぜ、これをしなければならないのか?」と考える機会が少なかった。2002年からの「ゆとり教育」が始まる前の世代なので、勉強の量も多かったし、土曜日は休日ではなかった(途中から第2土曜だけが休日となった)。

「なぜ?」と考えることは、勉強の効率を上げてくれる。そして幼少時から「なぜ?」という疑問を、私はもちやすい子どもだった。その「なぜ?」が数学や理科を学ぶ上ではとても役立ち、よい成績にもつながったと思っている。

そのいっぽうで、人生とか将来について「なぜ?」と考える時間は、ほとんど持てなかった。今となっては、「なぜ、そんなに疑問も持たずに生きてしまったのだろう?」と思う。周囲の環境のせいにするわけではないが、「なぜ?」と大人に問うたときに「そう決まっているから」「大人は忙しいのにつまらない疑問をぶつけるな」「そんなことより勉強しなさい」と言われた経験が、自分を委縮させた面はあると思う。

サドベリースクールで学ぶ子どもたちのドキュメンタリー番組をたくさん見てきて「なぜ?」を安心して、ゆっくりと考えられる彼らは、うらやましく見えるし、逞しく育つのだろう。

また、この記事を書きながら思ったことだが、私がセミナーやコンサルティングで関わっている人の中にも
「なぜ、こうしたほうがいいのですか?」
「なぜ、河野先生はこのとき、こういう行動をしたのですか?」
と聞く人がいる。

そういう人ほど、いったんフリーランス デビューを決めたときのパワーがすごいし、活躍の場を広げてらっしゃる。

こう書くと「じゃあ、先生に質問すればいいんだ!」と形だけを真似しようとする人が出るかもしれない。

そうではなく「相手の話を聞きながら、ちゃんと自分で考える」という習慣が大事なんじゃないかと思う。これは、急に身に着く習慣ではなく、継続してトレーニングするから身に着くものだ。

ちゃんと考えて、自分に役立つエッセンスを取り入れようとするからこそ、疑問がわいてくるのだと思う。

こうして疑問を持った人ほど、後々に「あのときはありがとうございました」と連絡してくれたり、経過報告をしてくれたりする。

そういう「あり方」のようなものが、成功につながるのかな?

河野陽炎の本とコンサルティング

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