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昨今の猛暑対策を考える+シングル人のこれから


0.はじめに

最初に言わせてください。
「最近の夏は暑すぎる!!!」
2023年夏の暑さは酷いものでした。私は北海道という比較的涼しいと言われる場所に住んでいるのですが、
そんなことはなかった。34℃超えが何日も続きました。
その間、暑すぎて何もできませんでした。
それで、思ったんですよ。
「これ、本気で対策しないとまずくないか?!」と。
間違いなく、今回の猛暑には地球温暖化が関係しているでしょう。
そういうわけで、今回の記事は温暖化対策についてです。
ただ、対策しても効果が出るまで時間がかかるし、それまでこの暑さをなんとかしなければなりません。で、その暑さ対策なんですが、今年調べたところ「暑熱順化」という方法があるようです。これは暑さが本格化する前に少し厚着して運動し、汗を流すことで「汗をかきやすいからだ」をつくることが目的のようです。体温調整機能の強化ですね。今年はできませんでしたが、来年はやってみようかと思います。そのうえで、温暖化対策を講じましょう。

1.一極集中と温暖化

温暖化対策は個人で行えるものと、企業や政府つまり集団で行えるもの、この2種類があります。まずは後者の方から見ていきます。
はっきり結論を申し上げましょう。
「今の生活レベルを維持したまま、温暖化対策をするのは無理だ」と。
最近の猛暑に「本気で」取り組むなら、生活レベルを落とす覚悟を決めなければならない。今回の猛暑で私はそう確信しました。
つまり、経済成長しながら温暖化対策、というのは無理だということです。
そもそも、なぜ温暖化が起きるのかというと、その原因はエネルギー消費、二酸化炭素の排出にあると言われています。はっきり因果関係があると認められたわけではない、という意見もありますが、産業革命以降、地球の温度が上がっているデータなどを見ると、無関係ということはないでしょう。間違いなく、企業や個人の二酸化炭素排出が関係しているはずです。

それで、どうするかという話なんですが、まず一極集中を解消することが第一かと思います。
たとえば、JR東海は東海道新幹線のダイヤがパンクしていると主張しています。そのため、バイパスとしてリニア中央新幹線が建設されています。もちろん、リニア建設の理由は他にもありますが、今回は省略します。
さて、それではこの建設理由は妥当といえるでしょうか?
たしかに、ダイヤだけ見れば3~5分に一本走る超過密ダイヤです。しかし、すべての列車が混雑しているわけではありません。時期や車両によっては空いていることもあるようです。私は普段乗らないのでわかりませんが、「のぞみ」は混雑するけど「こだま」は空いているというのはよく聞きます。
だから、そもそもダイヤがパンクしているという理由が間違っている、と反論することができます。が、あえてそれは置いておきましょう。
そもそも、なんでこんな過密ダイヤなのかといえば、需要があるからです。では、なぜ需要があるのか?沿線人口が多いからです。なぜ人口が多いのか?太平洋ベルト、つまり工業などの産業が発展している地域を通るからです。
需要があるから、ダイヤが過密になる。至極真っ当な意見に思えますが、そもそもこの地域に一極集中しすぎではないでしょうか?まずはその解消に努めるべきであり、その上で増発が必要なら検討すればいい。
そう、順序が逆です。一極集中の解消が先。どんなに増発しても、需要に追いつくとは思いません。これは「誘発交通」といって、道路をいくら拡幅しても交通が誘発され、渋滞がいつまでも解消されないのと同じです。今パンクしてるんならリニアを作ったところですぐにパンクするんじゃないですかね。

仮に一極集中が解消されたとしましょう。そうすれば、今のような過密ダイヤは不要になります。需要がそのぶん減るわけですから、当然です。そうすれば車両や線路がその分ダメージを受けることもなくなり、電力消費も抑えることができます。エネルギー節約になる。そうすればかなりの温暖化対策になることは間違いない。
だから、さっさと一極集中を解消すればいい話なんですが、一向に進まない。効率性だけ考えれば、集中している方が都合がいいのでしょう。
そういうわけで、企業や政府に期待できない以上、私たち消費者がなんとかするしかありません。対策としては、なるべく新幹線に乗らないことでしょうか。需要がなければ供給を減らさざるを得ません。そうすれば否が応でも温暖化対策に舵を切ることになる。まあ、現実的には厳しいかもしれません。長距離移動は新幹線が当たり前になってしまった。スピードと快適性の虜になってしまった人々が、それを手放すのは難しいでしょう。
私は所得が少ないし、無機質な車内や景色を好まないので基本新幹線は使いません。焼け石に水ですが、こうしたささやかな抵抗で温暖化対策したいと思います。私が乗ればそれが鉄道会社の収入になり、さらなる増便や路線拡大につながる可能性があります。リニア建設の資金になるかもしれません。そうなると、温暖化はますます進行する。それが嫌だということです。

2.シングル人の生活とエネルギー


(1)シングル人の強み

次は「シングル」といわれる人たちとエネルギー問題の関係について考えていきます。ここでいう「シングル」は「子どものいない未婚者」とほぼ同義です。実家暮らし、ひとり暮らしなど各人で違いはありますが、細かい違いは置いておきましょう。
昔より未婚者は増えています。少子化問題が続く中、老害連中からの風当たりが強いかもしれませんが、エネルギー節約という観点からは彼らに期待が寄せられています。
というのも、シングル人には、「エネルギー消費が少ない」という強みがあるからです。
たとえば住居。シングルなら、ワンルームの中古部屋で済む。一軒家の新築はいらない。だから、宅地開発をする必要がなくなり、その分エコです。
しかし、夫婦2人、子ども2人といった世帯なら、ワンルームはさすがに狭いでしょう。そうなると、賃貸にせよ、一軒家にせよ、宅地開発が必要になってくるわけです。その分、エネルギーを消費することになります。
電力や食料についても、当然ながら人数が少ないシングルの方がエコになります。クルマも、家族4人ならそれなりの大きさが必要ですが、自分ひとりだけなら軽自動車で済む、場合によってはいらない、となるので二酸化炭素排出量は少なくなるでしょう。

ここまで、シングル人の省エネについて語ってきました。ただし、この省エネ性はあくまでシングル人が「エコを意識して生活した場合のみ有効」ということを付け加えておきましょう。つまり、毎日のようにドライブに行ってガソリンを消費、一日中テレビやネットを観て電力を消費、ということではシングル人の省エネ性は打ち消されてしまう、ということです。
もちろん、ここで私はシングル人に「徹底的な清貧生活を送れ」と言いたいわけではありません。そうではなく、自身の生活を見直し、節約できる部分は積極的に削ってほしいということです。
たとえば、毎週長距離ドライブに行っているなら、2週間に1回は電車やバスを使って旅してみる、もしくは短距離ドライブに切り替える、など行動を変えれば、エネルギー消費は減ります。もちろん、1回きりでは雀の涙ですが、生涯継続できれば、その効果は絶大なものとなる。そうなると、かなりの温暖化対策になるはずです。

もしかすると、私たちの消費行動の多くは、「自分の人生の空虚さを紛らわせるための逃避行動」でしかないのかもしれません。かつてヨーロッパの貴族が暇を持て余し、サロンで社交生活を送っていたのがその典型でしょう。ショーペンハウアーはこれについて痛烈に批判しています。
現代では、酒、タバコ、ギャンブル、やけ食い、動画視聴・ゲームなどのコンテンツ消費など多岐にわたります。一応断っておくと、こうした消費行動すべてが一律にだめだ、というわけではありません。むしろ、こういうことができるのは豊かさの象徴です。貧しい時代は、ひたすら労働に明け暮れなければならなかった。遊んでいる暇がなかったのです。しかし、物質的に豊かになった今はこうした「遊び」ができるようになった。それ自体は悪いことではない。

(2)少年時代と消費空間

ただ、人生=消費ではない。消費はあくまで人生のごく一部分でしかないのです。ところが、現代の都市人は「消費こそが人生だ」といわんばかりの生活を送っている。よく聞くでしょう。
「〇〇(自治体名)は遊ぶところがない」と。
ここでいう「遊ぶところ」とはおそらくゲームセンター、ショッピングセンター、温泉や遺産といった観光地などの「消費空間」のことを言っているのでしょう。たしかに、そうした空間は大きな都市に多く、小さな市町村には少ないかもしれない。
でも、子どものころを思い出してください。そうした消費空間がないからといって不満でしたか?遊べませんでしたか?
そんなことはなかったと思います。蝶を追いかけたり、どんぐりを集めたり、ブランコで遊んだり、鬼ごっこやかくれんぼで遊んだり、いくらでも知恵を絞って楽しく遊んでいたのではないでしょうか?
ゲーム『ぼくのなつやすみ』ではそうした子ども時代の、お金や消費空間がなくても楽しい時間が描かれています。
その時代の感覚・感情をいくらか取り戻すことができれば、クルマや新幹線でエネルギーを消費し、その上「消費空間」で金銭と時間を消費するという「二重の消費」に多少歯止めがかかるのではないでしょうか。
案外、何もないように見えて、いろいろあるものですよ。「探してみようという好奇心」があればね😁

3.孤独感の解消と省エネ

孤独感が空虚感を生み、それは人々に消費行動を駆り立てる。だとすると、そうした孤独感はなぜ生まれるのか?という疑問が当然出てきます。なぜでしょうか?
それは、現代社会が病んでいるからだと思います。
周りを見てください。自動車が我が物顔で道路を占有し、猛スピードを出す。遅い車がいれば煽り、急ぐためなのか無理な割り込みをする。そして事故が起き、死人が出る。それでも、クルマに依存しないまちづくりをしようとは誰も言わない。自分だけは大丈夫だと思っているのか、便利なものは手放せないのか、何も変わらない。
国道の風景を見てください。
日本全国どこにでもあるチェーン店がずらりと並び、膨大な面積の土地を店舗と駐車場で占めている。中にはたしかに、いろいろなものがありますが、とにかく無機質な印象を受ける。高く設置された看板は景観を破壊する。
街の中心部を見てください。
無機質な鉄筋コンクリートを使ったオフィスビル、何でそんなに高くしたいのか、誰が住んでいるかもよくわからないタワーマンション、あまりにうるさい駅の構内放送…。

私たちはこういったものに、毎日触れて生活しています。
はっきり言って、こんな生活を送っていたら精神が病んでもおかしくないと思います。なぜか?
「いろんなものがあるはずなのに、その実何もない
ことが露呈されているからではないでしょうか。
だから、私は思います。
「こうした消費空間から距離を取れ」と。
消費空間というのは、企業が利益を得るために人工的に作り出した場所です。したがって、そこには人々のお金やエネルギーを吸い取る機能がある、るということ。だから、そういう空間にばかりいるとエネルギーがどんどん消費されてしまう。そして、それは当然温暖化を促進する。よって、温暖化を止めたいなら、そうした消費空間に依存しない生活を目指さなければならない…ということですね。

では、具体的に何ができるか。
まずは歩きましょう。それも自然豊かなところを。
現代人は歩かなすぎです。1km程度でもクルマに乗る地域がある(北海道なんか特にね)。人間の歩行速度は時速4kmです。つまり、1km15分。怪我や病気、高齢で足が辛いのでなければ、このくらい歩けるはずです。それを面倒だからとサボってしまえば運動不足、最悪病気の原因にもなる。
何より恐ろしいのは、乗り物に依存することで人間的な身体感覚を失ってしまう、ということです。
つまり、道端に咲いている花を眺める、落ち葉を踏みながら緑道を歩く、歴史的遺産や古い建物を発見する、といった「徒歩視点、人間視点」が失われるのです。
その結果どうなるか。歩行者を邪魔者扱いし、クルマを優遇した街を平気で作ることが起きる。普段歩かないから、歩く人のことを考えない街が設計されてしまう。ベビーカーを押しながら歩道橋を昇っている人を見るたび思います。「なんでこんな非人道的なことをさせるんだ?」と。
そういうわけで、ヒューマンスケールのまちづくりを目指すためには「歩く人の視点」が必要です。その視点を養うためにも、歩くことは重要だと考えます。

あと、単純にシングル人が消費空間や自宅にこもりすぎるのは、社会奉仕の人口が減ってしまうことにつながります。時間を見つけて、地域の行事や勉強会に参加する、ゴミ拾いや植樹などの奉仕活動を行うなどすれば人手不足の解消にもなります。もちろん、強制労働は許されません。あくまで本人の自由意志が必要なのは当然です。しかし、やはり自分一人だけでこもっているのはエネルギーの浪費につながりやすい。だったら、それを防ぐために奉仕活動に参加するのも悪くないでしょう。そのほうが充実すると思いますし、温暖化対策にもなるはずです。もう暑いのは勘弁なので、こうした動きが少しずつ広がってほしいなと思います。

4.おわりに

というわけで、温暖化対策とシングル人のこれからについて、でした。まあ正直、禁欲的・抑圧的にやっても長続きしないと思います。まずは、昨今の異常な猛暑をしっかりと認識すること、温暖化の危険性を理解することが先ですね。そうすれば、自ずと行動は変わってくると思います。
涼しい夏を送るために、私もできることをやります。
それでは、ご精読ありがとうございました。

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