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疼痛はメカニカルストレスによるもの?

こんにちは。理学療法士のこうやうです。

今回は

痛みとメカニカルストレス

について書いていきたいと思います。

運動器の痛みにおいて

メカニカルストレスは重要視されている印象が強く

例えば

膝蓋下脂肪体の痛みは下腿外旋、

鵞足炎は膝外反

といったように

特定部位に負荷がかかり続けることが

痛みを引き起こすと考えられています。

実際臨床ではそのような例が非常に多く

このメカニカルストレスを取り除くことが

原因療法であると言っている人も多いです。

この考え方について

私なりの解釈を私なりに書かせていただきますので

よろしくお願いいたします。

それでは始めます。



結論ですが

メカニカルストレスで痛みが出るのは

本当だと思います。

そこについては賛成なのですが

問題は

メカニカルストレスを取り除くことが治療になるのか

ということです。

これについては

私の意見は少し違っていて

メカニカルストレスを取り除くというより

固定された動作パターンから脱し、
さまざまなパターンで動けるようになること

が治療につながるのではないかと考えています。


メカニカルストレスを軽減させることは

痛みの軽減につながることが多いのですが

このメカニカルストレスに繋がった動きというのは

本当に悪いものなのでしょうか。


私はそうは思っていなくて

むしろそのような動きもいいのではないか

と考えています。

なぜかといえば

人間はさまざまな動作パターンを使って生きている生き物

だからです。  


動作というのは非常に複雑で

機能的な問題ももちろんあるのですが

感情によっても変化します。

いわゆる動作も複雑系に含まれると

私は思っていて

さまざまな動作パターンを引き出しながら

課題を遂行しています。

例えば、長距離選手。

常に走行動作をしているわけであり

同じようなメカニカルストレスを受け続けているわけですが

皆が足が痛いわけではありません。

これは

動作パターンを何度も変えながら走り続けていることで

関節や筋に一定の負荷がかかり続けることを

防いでいるためです。

ダーツのような競技は動作の再現性が重要ですが

大概の負荷のかかりやすいスポーツは

再現性が高すぎることは障害リスクにつながるわけですね。



これは歩行も同じで

あまりに一定のパターンの歩行を繰り返すと

メカニカルストレスによる痛みが出てくるわけです。


つまりいえば

痛みを改善するには

メカニカルストレスから脱した動作をするだけでなく

さまざまな動作パターンで動ける多様性を獲得する必要がある

ということです。


このようなアプローチは

徒手療法では決してできません。

ここで運動療法が活躍するわけです。

ただ動作パターンの構築と考えると

痛みをとるための運動療法(筋トレ)では

足りないと思いませんか?

最近思うのですが

理学療法士がもつ運動療法のイメージに

もう少し幅を持たせてもいいと思うのです。

極端な例だと、

パルクールが運動療法として挙げられます。

立派なグラウンドムーブメントであり

身体の新しい感覚の育成には

いい選択肢だと思います。



まとめ

・痛みは動作の多様性の喪失も一要因として考えられる。
・運動療法はもっと負荷やアクロバティックさが必要


本日はこれで以上です。

ここまで読んで頂きありがとうございました。




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