「ただいまー。買ってきたよー。」
「おかえりー。」
夕食後の デザートを買いに行った こざるちゃんが帰って来ました。

「ほら、こんなのがあったから」
そう言って、こざるちゃんが袋から出したのは
「わー、冷凍みかんのアイスだ!」
「みかんじゃなくて、冷凍みかんなんだね。」
「うん、アイスだから冷凍なんだけど、でも冷凍みかん!」

深く考えるとよくわからないのですが、冷凍みかんに惹かれて買ってきました。

「もう毎日暑いと、やっぱりアイスとかシャーベットとか、喉越しがいいものを好んで食べたくなっちゃうんだよね。」
「毎日、アイスは ちょっと罪悪感あるけれど….」
「でもね、りこちゃんみたいに高齢者にとっては水分補給にもなるし、カロリーも摂りやすいから。」
「食べやすいし、ほとんど喉に詰まる心配もないから。」
皆、うんうん頷きます。

こざる達は、人間のおばあさんの りこちゃんと一緒に暮らしていて、
りこちゃんも、こざる達も とても食いしん坊なので、食べることをとても楽しみにしているのです。

「でもさー、冷凍みかんなんて懐かしいね!」
「今も赤いネットに入って売ってるのかなぁ?」
「駅の売店で売ってて、旅行に行く時に買って、車内で食べたよね。」
「旅行といえば、あのプラスチック容器の緑茶と、冷凍みかん、駅弁だよ!」
「車窓を眺めながら食べたね。」

昔、給食に出た記憶もあります。

「そのまま食べても美味しいけれど、ただ凍らせるだけで ちょっと別の美味しさになるんだよ。」
「素朴なおやつだよ。」
「家でも凍らせれば簡単にできるのに、何故か作らなかったなぁ。」
「冷凍バナナは作るのにね。」

他のお宅は作ってたのかもしれませんが、そういえば我が家はやらなかったなぁ。
だから冷凍みかんというと、ちょっと特別な感じがするのかもしれません。

「じゃあ 早速食べようよ!」
「うん、りこちゃん、待ってるよ!」

皆で夕食を食べ終わって、りこちゃんは音楽を聴きながらウトウトしています。

「りこちゃーん、デザート買ってきたよ! 冷凍みかん味のアイスだよ! 皆で一緒に食べよう!」

こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
毎日猛暑が 続いて、そしてコロナの感染拡大も続いています。どうぞ気をつけて無事にお過ごしくださいますように。
よい毎日でありますように (^_^)