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沼地にバベルの塔(SNS雑談から転載)

テレビラジオ。
九段線鞘当てしかり台湾侵攻しかり「中国は覇権志向に基づき常に拡張的である。拡張は中国にとってメリットがある。」という前提土台で、メディアで言論人のみなさん妄想たくましくチャイナ起点の軍事衝突を煽る、煽る、煽る。

煽った上で有事の日本の政治課題まで語れるので、何か政策を語ってる風ではあるが土台論拠は脆弱。沼地にバベルの塔。論拠を補強するために「米欧識者は…」と権威を持ち込む。その言論(電波芸)は大衆煽動につながり、政治リソースを無駄に割くノイズをふりまいてるだけぢゃん、と。

確かにですよ、チャイナは拡張意思あれども、その他地域の外交や内政の要因もマネジメント課題であるわけで。九段線や台湾だけを一側面で考えてるわけぢゃない。「常に」とはいえ、「常に考えてる」のか「常に行動に移す」のか、が違うのよぬ。 また「チャイナにとってのメリット」という論も、帝国主義の時代じゃないんだから領土領海を奪取しても外交損失が大きいから天秤の性質が単変数ではないというのもある。米ソ冷戦のように世界も完全分断されてない。 ロジックの絶妙なズレを利用して、危機を今か今かと煽れば刺激的なフレーズが並んで、リスナーや視聴者を惹き付けられるからといって、言論人が好き勝手に踊るのは、さもしいなぁ、と。踊るのは自由だけどさもしいのよ。

粗暴なジャイアンのチャイナと、
沼地にバベルの塔の日本人言論人と、
スパイシーな刺激に走るメディア、
で構成される循環型ビジネスモデル。

情けないのは、このビジネスモデルを真に受けて政治家がこの言論に乗っかって安全保障議論をしてしまうこと。政治はサーカスに付き合う必要ありません。

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