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125. それぞれの場所で

日曜日
は・れ・て・るーーー!!
と鼻息荒く朝から何度も洗濯を回し、昨日洗った子の上履きと私のスニーカーをひなたに出した。
次男の上履きはきれいになっていたが、長男のは「…濡らしただけか?」という感じではあったが、とにかく乾かさなくてはならない。

今日も私は仕事。夫と子どもたちはピクニックに行くと言っているのでおにぎりを作った。
長男の好きな鮭おにぎりと次男の好きな塩おにぎり。夫はおにぎりの具で何が1番好きなんだったっけか。なんでもうまいうまいと食べてくれる人の好物は逆に把握しづらい。


一旦会社に行き事務仕事をして、いつもフワフワ姫系スタイルの後輩がパンツスーツでかっこよかったので「パンツスーツ似合う似合う」とわいわい褒めちぎった。

パンツスーツは彼女の口からは「セットアップ」という単語で表されていて、あ、そうか、いま風に言うとそれか、と学んだ。


事務仕事を終えて外出。街はどこもたくさんの人だった。埼京線で大宮に向かう時、車内からきれいな富士山が遠くに見えた。

夫と子らは北鎌倉の低山登山に出かけていて、もっと近い同じく富士山の写真が送られてきていた。
目印として美しすぎる富士山、離れていても分かち合える的わかりやすさ、関東平野近辺に住んでればみんな好きになるよね。

夫たちはグリーン車の2人がけに3人で乗って行ったのことで、お膝の上に座る次男と窓の外をみる長男との自撮りが、これができるのも今年までだな、とのコメント付きで送られてきた。

精神的寂しさと経済的圧迫の両方を感じる。
「家族全員で海外旅行」という響きのぼんやりとした贅沢感がリアルな数字で見えてくる年ごろだ。


移動しながらもメールや電話でやいのやいの連絡を取り合う。話しながら歩いていたら地下鉄有楽町駅の出口を間違えて少し迷ってしまった。
あのあたりの地下街はいまだよくわからん。


帰ったのは私が少し早く、彼らは帰りの電車で北鎌倉駅前の名物お稲荷さんを食べたというので、一体夜ご飯に何が食べられるというのだ…と悩んでたこ焼きにした。

まんまるに焼けてみんなでハフハフと食べた。
長男がやけに「あとお皿に17個!今お父さんが3個とったから14個!」と在庫管理をしていたのが面白かった。

明日は私も休みなのでマニキュアを塗り直したが、いらんことしすぎて気分の上がらない指先になってしまった。

✳︎✳︎✳︎
月曜日
祝日の喜びをゴロゴロとかみしめる。

私のいけてないマニキュアには布団の跡がついていたので、これは仕方ないな!と夜に塗りなおすことに決めると心が軽くなった。

朝ごはんに昨日のたこ焼きで残った天かすと紅生姜、キャベツの細みじん切りをいれただし巻き卵を作ったら大変おいしかった。
そりゃそうか、内容物はほとんどたこ焼きと一緒だもんな。出汁と卵が効いてて明石焼きに近いが。

ご飯の後はみんなのんびりした。
次男が防災グッズのヘッドライトをパンツのように履き、ライトがちょうど股間にきているのをピカピカと光らせポーズをとっていて、本当にアホだなと笑った。

もっと面白くしたくなったのかわざわざ服を脱ぎパンツ一丁になって同じようにポーズを決めていたので、呆れを通り越して感心した。
とてもじゃないが世間様に見せられない写真がたくさん撮れた。

夫と長男は千葉県立美術館に行くとのこと。
先日の小湊鐵道旅などから長男にとって千葉がアツイ。
夫は仕事でお世話になっている100%オレンジさんの展覧会を見に行きたかったとのことで、長男を連れて千葉に向かった。

私と次男はのんびりと過ごし、昼過ぎにさつまいもで団子をこさえ、そのあと公園に行った。

次男は本当に俊敏でビビる。
軽々と高いすべり台を登り、シューと滑ったと思うとまたトントントントンとさほど助走もなくまた急な坂を登る。

たっぷり遊ぶのを眺めたあと、前から次男が言っていた「キモいキノコ」をわー本当にキモいねとブルブル眺め、おやつにキッチンカーのかき氷かクレープかどっちか選ばせてやった。

次男は「ブルーハワイを食べてみたい」とかき氷を選び、途中で「やっぱりクレープにすればよかった…」となっていた。
わかる。かき氷あるある。

ただ、人生初のブルーハワイで舌が真っ青になるのを楽しんだり、ほぼ溶けて青いジュースみたいになったのを飲んだりしてかき氷の通過儀礼としては100点だったと思う。

夫と長男も美術館のあと千葉ポートタワーなどに登ったとのこと。
タワーは電車とエレベーターぐらい長男が好きな建造物だ。


夜ご飯は餃子。次男も買い物に付き合ってくれ、トイレットペーパーを持って歩くなど普通に家庭内戦力となってきた。
帰ってからもお風呂の浴槽掃除を頼むとイヤイヤ言いながらきれいにしてれたので30円の報酬をあげた。

餃子は100個包んだ。
夫と次男も帰ってきて、臨時特急に乗れたんだよとうれしそうに話していた。

千葉土産の生落花生も湯がいて食べた。
美味かった。

またマニキュアをぬり、しっかり乾くまで起きていたら夜ふかしになってしまった。

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