終活といわれても・・・(ペッ君)

興味が持てない
寺の住職という仕事をしていながらこれまで終活というものにどうしても興味が持てなかった。どうしてかというと、亡くなられた方を確実にいいところへ送り、念仏やお経を称え、その功徳を送ることで、見守りに感謝し、あちらからの見守りを願う。これで自分の仕事はまっとうできていると思っていたからだ。でも、先月浄土宗から送られてきた本を読んで気持ちが変わった。

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ひとりで家で死ねますか
各種研修会の内容を報告するその本の冒頭に、山折哲雄さんを迎えて行われた僧侶向けの講演録があった。山折氏はここで、「安楽死で死なせてください(橋田寿賀子著)」、「小笠原先生ひとりで家で死ねますか(上野千鶴子小笠原文雄共著)」を薦め、安楽死についての理解と、僧侶の終末期医療へのかかわり、安楽死の合法化へ仏教教団がもっと積極的に関与してほしいと強く主張されていた。

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納得のいく死に方
本には「納得のいく死に方を手に入れるにはどうしたらよいか」ということが連綿と書かれている。命終わるときを穏やかに迎えたい、痛みや苦しみはなるべく少なくしたい、周りの手を煩わしたくない等、山折さん橋田さん上野さん共に独身で身寄りのない方の悩みは本当に切実だと知った。何とか力になりたいと素直に思ったのです。

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あの世はあるのか

それにはもっと安楽死・終末期医療についてよく知らなければ。生きている間はお医者さん、死んだら神仏へと誰もが漠然と思っているけど、より良い死の迎え方にはどんなアプローチ(過程)があって、またどんな作法があるのか。あの世はあるのかないのか。あるとすれば行った先の世界はどんなところで、そこはどういう世界でどのように過ごすのか。またそこへ行きたいかどうか。
ざっくばらんに話せる場も必要かなと、すこし焦りはじめている。(ペッ君)


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