自ら。という概念

筑波大学の学長が、経営者向けに行った講演会。

そこの質疑応答の際に「博士って一体なんですか?」と質問を受けた時、学長の返したのが

「売れるラーメン屋を明日からはじめろ。って言われたら、すぐにはじめられる人です」

と言う言葉でした。この発言には、本質的な事が込められている。

これはつまり、

ゼロから問題を自分で設定し、その解決策を見出し、行動に移れる人。という事になります。

自分から数学の問題集のように、Qと思考法とAを無限に繰り返せるって事になります。

受動的な思考対応は
誰かに ‘Q‘をされてから 考えます。

が、博士というタイプの思考は ‘Q‘から 考えます。

つまり、化学でいうところの<事象に対して仮説・検証を実施できる人>って事で、僕はこの学長の言葉に深く感動しました。

シンプル。あまりにもシンプルな言葉に本質的な内容をのせて伝える。

しかもこのような発言は、相手に<考えさせる>という工程を求める戦略です。

ん?ラーメン屋を。。すぐに・・

と、その意味を考えさせるという回答法を選択するところも{学長}らしさ。そして、理系の人間らしさがでていると感動しました。

化学関係者のメリットは、答えのないと言われるような問題を永遠に考えられる人であるという事です。

なぜかは先ほども言った通り、Qを与えられて考えていない。
自分から<なぜ?>とQをつくるからです。

この<自分から>という事が何よりも大切なのです。

近代教育が目指した<標準化>と<均一化>とは、全くの逆。対をなす概念です。
つまり、多様性が認めれるからこそ、
その上に<自ら>となるのです。

脱近代。とは言われますが、それは多様性の時代とも言われています。

しかし毎回言うように、<多様性>はキレイな事ばかりではない。
使い方を間違えれば、非常に恐ろしい1面も隠れています。

そして、多様性というのを支えるために必要なのは、1人1人が<自ら>学ぶ必要がでてきたという事実です。

近代は確かに、強制の教育が行われました。

それを脱するという事は、勉強しなくて良いという意味ではない。
あくまで、
自分から好きな事を好きなだけ学べるという意味です。

多様性はなんでもかんでも認めるという自由主義な思想ではありません。

今は脱近代なので、多様性の良い面ばかりに的を絞ってるだけです。

自らQをつくり、自らが思考していき、自らが証明する。

実は、近代よりも個人に関しては
<ハードモード>
に突入していっている事にも気づく必要

ありそうですよ?

それでは、よい1日を(*^^*)



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