線維筋痛症へのアプローチ

皆さんおはようございます!

整体院「感喜」の金子です!



今回は線維筋痛症へのアプローチについてお話したいと思います。




線維筋痛症(FM)とビタミンD


FMは神経伝達物質の不均衡と中枢神経系(CNS)の炎症経路の上方制御に関連しているようで、その結果痛みが強く感じるようになってしまします。慢性疼痛とビタミン D 欠乏症の関係に関するな臨床結果は依然として限られていますが、ビタミン D が疼痛の発現に影響を及ぼし、それによって慢性疼痛状態および関連併存疾患の病因および維持に役割を果たしていることが証明されています 。慢性疼痛における皮質、免疫、ホルモン、神経の変化に関連する疼痛経路は、ビタミン D レベルの影響を受ける可能性もあります。


ビタミン D は、慢性疼痛の発症と持続に関連する多くの炎症経路に影響を与えることも知られています。ビタミン D は、星状細胞やミクログリアに見られるトランスフォーミング成長因子 β 1 (TGF-β1) とインターロイキン 4 (IL-4) を上方制御します。TGF-β1は、さまざまなサイトカイン、すなわちインターフェロン-γ、TNF-α、およびインターロイキン-1(IL-1)やインターロイキン-2(IL-2)などのさまざまなT細胞の活性を抑制します。一方、FMはTNF-α濃度の上昇による免疫調節の障害と関連しており、末梢および中枢の両方のレベルの感作に確実に関与していると考えられています。




ビタミン D はまた、一酸化窒素(NO) の生成に使用される一酸化窒素シンターゼ (NOS) の合成を抑制することにより、一酸化窒素 (NO) の生成にも関与しているようです。NO は生体生成物であり、神経伝達と血管拡張に影響を与える重要な生物学的調節因子です 。これは人間の免疫反応の一部として食細胞によって産生され、ビタミンDによるNOSの阻害は合理的な治療アプローチを提供する可能性がある。以前の研究でFM患者のNOS活性が対照と比較して著しく高いことが判明しています。しかし、紫外線曝露(UV)によっても NO が増加し、この影響はビタミン D 自体ではなく、UV 曝露によって生じる可能性があることに注意する必要があります。



末梢レベルでは、慢性持続痛はミオパチーや筋骨格系の痛みにも関連しています。ビタミンDは、末梢の痛みの感受性を変化させる可能性がある抗炎症特性を持っている可能性が示唆されています。ビタミンDは、筋肉組織の核内受容体を介して筋力を増加させるようです。



ヒトでは、ビタミン D ビタミン欠乏症により、特に II 型筋線維のサイズと数のミオパシー、および骨格筋の脂肪浸潤が引き起こされます 。最近では、骨軟化症患者は筋萎縮と筋力低下に関与していることを示唆しています。さらに、最近の研究では、慢性疼痛(ACR基準によるFMが47%)と診断された患者における疼痛に対する中枢性過敏症の相関関係を調査し、その結果、グループの75%がビタミンD欠乏症(<50mmol/L)であり、 25(OH)D欠乏症の程度は、疼痛感受性の程度に対応していたことが分かっています。



このように線維筋痛症の痛みの原因としてビタミンD欠乏が関与していることが示唆されていますので、線維筋痛症の方はビタミンDの補給することで症状の改善が期待できると考えられています。



本日はここまでです。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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