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職場に不満を抱くのは仕方ないが、第三者が介入するのはどうかと思う①

■ 「物言う労働者」の増加


サービス残業、ブラック企業、過労死、労働基準違反・・・。

このようなワードは、かつては特定の企業が何かしらの不祥事や事件を引き起こしたときに露呈されたものだった。

しかし、今やインターネットやSNSの普及から、個人がまるでブラック企業自慢のように罵詈雑言を発信している。

国も過重労働を社会問題として敏感になり、働き方改革や同一賃金同一労働といった是をを各業界・各企業に求めている。

いつ頃からか「物言う株主」という言葉が出てきたが、職場においては「物言う労働者」が増えているような気がする。

働いている人たち全員がそうだと言うわけではないが、10人に1人は自分の労働条件について細かく主張してくる。

勤務時間どおりに出社・退社する一方、自分のペースで仕事をしておいて「自分ばかり大変だ」と言ったり、指示や役割のない作業をして「サービス残業が出ない」という不満を周囲に喧伝することもある。

休み希望は誰よりも多めに出し、時には「この日に出勤したい」という謎の要望をすることもあり、シフト作成者を困惑させる。

このような職員と面談をすると、上記のような主張や不満を言うわりに、自分の利益になる要望はしっかり主張する。

別にこのような職員に対して思うことはないが、話を聞いていると「そんなに思ったとおりの働き方をしたければ、個人事業でもしたほうが良いのでは?」と思ってしまう。


■ 家族という第三者の介入


このような職員個人の振る舞いだけならば、「まあ、こういう人はどこの職場にもいるよな」と割り切ることはできる。

しかし、ときに職員個人の範囲を超えたトラブルに発展することがある。
分かりやすく言えば、職員の家族や知り合いが職場に文句を言ってくることがあるのだ。

このように言うと、モンスターペアレンツを想像されるかもしれない。「その職員の親御さんが職場に乗り込んで文句を言うのでしょう」と。

それならば、まだ話は分かる。

しかし、逆のケースもある。
つまり、職員の子どもが職場に文句を言ってくることがあるのだ。子供と言っても小中高生などの年齢ではない。職員はそこそこ高齢に近く、その子供なので中年と呼べる年齢である。

その中年クラスの子供が「自分の親に過重労働を強いている! そんな会社なんて訴えればいい!!」と憤るらしい。それを親である職員が制止するということから相談を受けることもある。

ただし、なぜそのような話になったのかと言えば、勤務している職員がプライベートで自分の子どもに職場の愚痴を言うことがきっかけらしい。そしてその職員が愚痴を重ねるほどに、それを聞く子供は社会経験や知識もあることから「その会社はおかしい」と親の身を心配するようになる。

そこで子供から自分の親へ「そんなにキツイなら、もう辞めなよ」と心配を言葉にするのではなく、「いつもサービス残業しているんだろう? だったら労働基準監督署に行って訴えるべきだ!」という話に展開する。

そして収集がつかなくなって職員から「実は・・・」と会社に相談する。
一方、相談というカタチだったはずなのに、その職員もまた、話をしているうちに今までの不満が噴出して余計に話がこじれることもある。


■ 友人や恋人などの第三者の介入


百歩譲って、家族ならばまだ分かると思える。

しかし、ときには職員の友人や恋人やらが憤慨することもある。職場に乗り込もうとする勢いのこともある。

これも上記と同様に、その職員が職場の愚痴や不満を周囲に言うことから、それが幾度も重なると「その職場はおかしい!」となるらしい。

法律や訴訟に関する情報を見せたり、労働者側に優位になるような退職の仕方まで丁寧に教えてあげる。

しかし、それはあくまでスマホで調べた情報であって、法律に詳しい者の意見ではない。職員の中では「法律に詳しい知り合いが言っていたのですが」と自分の不遇を主張することもあるが、大抵の場合は整合性がとれていない主張である。

そうして話を聞いていた友人や恋人やらが「もういい、そんな会社には自分が話をつけてくる!!」と憤慨して、愚痴を言っていた職員がようやく事の大きさに気づき、ようやく会社に相談する。

代理の訴えが家族ならば内輪もめみたいだが、友人や恋人やらは全く関係のない第三者である。職場に乗り込もうものなら下手したら警察沙汰だ。

その先はどんな着地を向かえようとも、その職員は勤務を継続することは困難となるだろう。それは、職場が「気にしなくていいから」「業務内容を改善しよう」と言っても、その職員は居づらくなるに違いない。

また、不満や愚痴を聞いて何とかしたいと思った友人や恋人やらとも、気まずくなって疎遠になってしまうことも想定される。



――― と、この手の話はどうしても長くなってしまう。
続きは別途記事にすることにする。

ちなみに、上記のような件は、今のところ訴訟やら警察沙汰んなどにはなっておらず、水際で食い止めているので安心いただきたい。



ここまで読んでいただき、感謝。
途中で読むのをやめた方へも、感謝。


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