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すぐ感情的になるのはなぜか?

些細なことで、すぐに怒る人がいる。

ちょっとしたきっかけで、急に悲しむ人がいる。

小さな失敗で、ひどく落ち込む人がいる。

――― これらは、いわゆる「感情的になりやすい人」である。


周囲からすれば「このくらいのことで、なんで怒るの?」「急に泣き始めたからびっくりした」「誰も責めてないのに、勝手に落ち込んでる」といった反応をしたくなる。

他人のことなんて気にする必要はない良が、実際のところそうはいかない。

人間関係として「何かあったの?」「話を聞かせて」「大丈夫だよ」といった働きかけをすることになる。

それにしても、このような感情的になりやすい人は、なぜすぐに感情的になってしまうのだろう?

おそらくだが、「感情的になれば、問題が解決する」と思っているからではないだろうか?

それは何かしらの問題が起きたとき、感情的になったことで事態が好転した経験があるのかもしれない。

自分の意見が通らなかったとき、その場で怒鳴り散らしたことで周囲から「そこまで言うなら、あなたの意見でいこう」と言われたことがあるのかもしれない。

上司に怒られて涙が出てしまったとき、同僚が優しく声を掛けたり慰めてくれたことがあるのかもしれない。

失敗して落ち込んだとき、周囲が気を遣って自分の仕事を手伝ってくれたり、ご飯を奢ってもらったことがあるのかもしれない。

――― つまり、感情的になることで周囲が気を遣ってくれることに、味を占めているわけだ。

それは例えるならば、駄々をこねればおもちゃを買ってもらえると思っている子供のようなものだ。

そう考えると、いい大人がすぐに感情的になる人というのは、精神年齢が子供と同じと言っても良いかもしれない。


もしかしたら、感情的になることで自分に有利になるならば、感情的になったほうが良いと考えるかもしれない。

しかし、感情的になって物事がうまく進んだところで、すぐに同類の障害は現れる。そのたびに感情的になるつもりだろうか?

むしろ、目の前に現れた問題に対して、自分が今できることをしたり、不可能を可能にする努力をしたり、周囲と協調しながら解決に向けたほうが、時間や労力の効率も良いと思う。

また、感情的になって物事がうまく進んだところで、その人は1つも成長できないが、1つ1つの問題に向き合う人は経験を重ねてどんどん成長する。


――― 些細なことで怒ったり、ちょっとしたことで悲しんだり、小さな失敗で落ち込むなんてことは、言ってしまえば人生の無駄である。

感情的になるような事態に遭遇しても「ま、仕方ないか」と思いつつ、自分なりに物事が好転する働きかけをするほうが、長期的に見て健全である、ということだ。

ここまで読んでいただき、感謝。
途中で読むのをやめた方へも、感謝。

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