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主語が大きいと炎上しやすいけど、どうでも良い喧嘩は減る気がする

「男は〇〇だから」「女は〇〇だ」という言い方、いわゆる主語が大きい話はインターネットに書くと炎上しやすい。「私は女ですが〇〇ではないです」「男は、っていうけど、あなたの周りだけなんじゃないですか?わたしはそんな人いないです」みたいな感じで。

ある日、姉から旦那に対する愚痴を聞いた。姉が洗濯機を回そうとしていたが、旦那がまだパジャマを着ていたので、洗濯カゴのものを洗濯機に入れて待っていたところ、知らないうちに旦那が着替えていたが、パジャマを洗濯カゴに入れていたので「なぜ洗濯機に入れないのかと怒った」という話だった。

わたしはこれについて「いや洗濯機に入れてほしかったら先に言えよ!」「姉はすぐ怒るな~旦那かわいそう~」「洗濯機に入ってることに気づかないなんて、カゴと洗濯機の配置どうなっているんだ」という感想を抱いた。

この気持ちをまとめて「ひ~(←「旦那かわいそう~」という気持ちを込めた「ひ~」)まあ、でも気づかないでしょ、そういうのは言わないと~」と言うと姉は「は???(私が悪いんですか?)」みたいな顔をしたので、わたしは焦って瞬時に「ほら!男性は!言わないと気づかないよ!朝だし、ぼーっとしてたかもだし!男は聞いてるようで聞いてないから言っても意味ないかもだけど☆」と主語を”旦那”ではなく”男”にして大げさに言ってみたら、「ふーん、そういうものか」と落ち着いた。わたしも怒られるところだった。よかった。

そういえば、この件で思い出したのだが、小さい頃はよく「みんなやってる!」とか「みんな持ってる!」と言いがちだった。「みんな持っているから買って~!」「みんなやってるからわたしもやりたい!」
この”みんな”は友だち2~3人、いや、もしかしたら1人のことで、別に”みんな”ではない。まあ、自分の狭い交友関係から見れば、”みんな”なんだろうが。

でも、親に「〇〇ちゃんが持ってるから欲しい!」と言っても「その子のおうちとうちは違うんだから」と返されて終わりだが、”みんな”を使えば、その言い訳を封じることができる。”みんな”というざっくりした主語を出すことで、「〇〇ちゃん」ではなく「欲しいもの」が注目される。

その理由はなんでだろうとざっくり調べたら、主語を大きくすると標的がぼやけるかららしい。だから「男は〇〇だから」という文脈を使う人は、標的をぼやけさせて「〇〇だから」に注目を当てたくて使うのかもしれないが、主語があやふやだから、人によって捉え方が変わってしまうし、主語によっては差別的でもあるので、炎上しやすい。「主語を大きくするのはやめましょう!!!」と書いてある記事が多かったが、それはまあ、その通りだ。

今回の姉の旦那の件も、わたしが「男が~」と言わずに、「姉が旦那にちゃんと伝えれば、今後そういうすれ違いも起きなくなると私は思うよ」と言えばよかった話なんだが、他人の家の話に正論で返すのはちょっと気が引けるし、でしゃばりすぎだと思う。あと何より、それを言うと姉がキレる。姉妹喧嘩は避けたい。

こういう愚痴には同意が正解。「わかるよ~」とか「そうだったんだね~」とか。だから「あら~それはムカつくね~旦那しっかりしてほしいよね~」と返すのがいいんだろうが、それはしたくなかった。なぜなら旦那がかわいそうだから。
ちょっとした反論をしたいときに「男はみんなそうだよ!」と主語を大きくして標的をぼやかすことで、こちらも同意せずに済むし、正論を言って喧嘩にならないから、本当にどうでもいい喧嘩は減る気がする。たぶん。

応援があると人は強くなる。例外なくわたしもそのはずです。