見出し画像

Vol.3 SNS編 理想の広告

みんな大好きSNS編です。とらや菓子店とは切っては切り離せないSNSのお話です。運用始めた頃のお話や、これからの使い方をお話します。承認欲求についても触れられたらなと思ってます。先にお伝えしますが、長くなりました。笑


◾️今日のToRaYaがあるのはSNSのおかげ

今この記事を見ているあなたはどこでとらや菓子店を知りましたか?
チラシ?
テレビ?
口コミ?
ほとんどの方がSNSじゃないですか?
それくらいとらや菓子店はSNSに恩恵を受けています。
そしてさらにSNSという媒体を通してとらや菓子店のことを発信してくれた皆様のおかげで今のとらやがあります。
この場を借りて、心から御礼申し上げます。
皆様には返しても返しきれないご恩を受けたと思っています。
少しでも返していけるよう努めて参ります。

カフェのオープンが2020/9/15でした。
曖昧な記憶ですが、この時点でフォロワーは200人ほどだった気がします。立ち上げの準備をし始めたのが2020年の6月頃でしたの、その過程を発信した結果200人の方にフォローして頂いたという事です。
オープンしてからは初期のSNSの目的は【認知して頂く】【盛り上がっているムードを作る】でした。
ただこれは戦略を練っていたというよりは、そうしていきたいと思っていただけで緻密に練られていた計画があった訳ではありません。
そしてそもそもSNSを運用をしたことがない素人がやり始めたわけなので戦略の練りようもないんですよね笑

そしてコロナ禍ということもあり、お客様にいっぱい来てほしいという気持ちとコロナが流行ったらどうしようみたいなジレンマがずっとあり、チラシや新聞で大々的な広告は使わないと決めて、とりあえずSNSを頑張ろうということで始めました。なのでうちの情報を知れるのはSNSか口コミだけという状態でした。

当時の運用方法としては、毎日朝に1投稿(挨拶と営業情報)と夜に1投稿(お礼と振り返りと告知)という形で運用していました。
9月にオープンして3月くらいまで毎日そうやっていたのですが、今思えばよくやっていたなという感じです。それだけ必死だったのかもしれません。

オープンしてから半月くらいは、正直あまりSNSでの反響は大きくなかったのですが10月に入ってからは恐ろしいスピードで認知が増え影響が大きくなっているなと実感しました。(オープン当初の話はこちらhttps://note.com/ktr123/n/ndec51e37e62e

◾️バズり始めた要因

うちの認知が一気に広まった要因として下記の3つのことが考えられます。
◾️ マイクロインフルエンサーの方々がカフェインスタグラマー界隈にとらやの存在を発信してくれたから
◾️ 投稿の写真がお洒落だから(自画自賛ではなく、皆様にそう言って頂ける機会が多いので)
◾️ コミュニケーションを大切にしているから

◾️マイクロインフルエンサーの方々がカフェインスタグラマー界隈にとらやの存在を発信してくれたから


影響で言うとこれが一番多いのかなと思ってます。
色々タイミングがマッチしていて今までは10代20代が使うSNSといったイメージだったのが今では30代〜60代くらいでもバリバリ使ってますよね。
インスタの利用者が増えてきた時期に、たまたまとらやも運用始めた感じです。
それともう1つはハッシュタグ【#新潟カフェ】の数が一気に増える時期でもありました。(2020.9月時点では約8万投稿→2023.4月時点で33.7万投稿)

Instagramのアクティブユーザー数
ユーザーの性別と年齢層

2つのデータからもわかるようにインスタグラムの利用者数が増えてきて、幅広い世代がInstagramを情報を集める目的で使い始めました。なので若い人が少ないと言われている地方でも広告効果はとても期待できると言うことです。
そして【女性の利用者が多いこと】と【カフェ】というカテゴリーがマッチしたんだと思います。そのタイミングで新潟のマイクロインフルエンサーの方々やカフェグラマー(カフェに特化したインスタグラマー)の方々がとらやを発信してくれたことで、色々タイミングが重なり初速でかなりフォロワーと認知度が伸びたんじゃないかと分析しています。

◾️投稿の写真がお洒落だから(自画自賛ではなく、皆様にそう言って頂ける機会が多いので)


これはお客様から言って頂くことが多くて、決して自信があるわけではないですが、要因としては大きいのかなと思います。
Instagramにおいて写真の質はとても大事だなと思っていて、それはやっぱり写真ひとつとっても追求する項目は沢山あって画質や画角や色味などなど。
パッと撮ってパッと投稿するのもありかなとは思いますし良し悪しの話ではありませんが、こだわればそれはそれで写真を通して伝わるものはあると思います。
そしてそもそもInstagramは画像がコンテンツなのでこだわらないよりはこだわった方がいいかなとは思ってます。
もちろんこだわる部分は人それぞれだと思います。

◾️コミュニケーションを大切にしている


これは今でもずっと意識していることで、とにかくコミュニケーションはお店の規模や形が変わっても大切にしていきたいと思っています。
なのでなるべく投稿して頂いた物にはお礼をしたいし、頂いたDMには対応したい。それがたとえネガティブなものだとしてもありがたい。
投稿してもらって当たり前、投稿される数が多くなって対応が大変、そういう思考になってしまったらサービスマンとしては失格だなと思ってます。そしてその思考は必ず言葉や行動に出てしまう。だから絶対に疎かにしたくない。わざわざ足を運んで頂いただけでも嬉しいのに、さらに時間を割いて投稿までしてくれる。言えるだけのお礼は言いたいですよ。本当にありがとうございます。
お客様の数が増えてくると必ずお店は効率化に向けて動きます。もちろん大事だし、それが結果的にサービスの質の向上につながることの方が多い。ただ効率化にも副作用があることもあるし、便利になりすぎた世の中であえて効率が良くなることから人間は少し離れないといけないんじゃないかなと思うこともあります。
人の心だけはこれからもずっと持ち続けていたいなと思う次第です。


◾️理想の広告

だいぶハードルを上げた見出しですが、皆さんが思う理想の広告ってありますか?
渋谷のスクランブル交差点をジャック??
それとも電波ジャック??
それもひとつの思い切った手段だとは思います!
でもやっぱり口コミですよね。
友達や家族から『あのお店めっちゃ良いよ!!』ってお薦めされたら行っちゃいますよね。
あくまで理想ではあるんですが、やっぱりここを目指したいなって思ってます。
なぜなら目的は売上を上げることではないからです。
目的は良いサービスを提供すること、良いサービスというのは美味しいお菓子や心地の良い接客などなど、その結果で売上が上がっていて欲しい。
2回目ですがこれはあくまで理想です。
今はそこに到達していなくて、それができないからSNSで宣伝をするし、新作や期間限定商品も作るし、イベント出店もします。
あとは広告にリソース(時間、資金)を割くと、その分サービスの質が落ちてしまう可能性があると考えています。
たとえば広告を作る時間がなければ→すでにある商品の品質向上に取り組める。
広告にお金をかけてしまうと→商品にその経費が乗っかってコスパが落ちてしまう。
リソースを割かなくていいのであれば割きたくないし、割かなければいけない状況でも、少しでも減らせるように努力していきたいなと思ってます。
なのでSNSはいつか辞めたいです。いつか。
SNSを辞めるなんて正直想像できませんが、辞めてもとらや菓子店が会社として成り立っている状況を想像したら、それがとらや菓子店が目指すところだなと思ったからです。
遠回しでわかりづらかったらすみません。
僕が想像したのは【とらや菓子店が日常の一部なっていて、とらや菓子店がその人の生きる文化の中にある、そんな人が一定数いる状態】です。
この一定数の条件を達成するととらや菓子店が会社として持続してサービスを提供していける可能性があるなと思いました。
ここで言う【生きる文化の中にある】というのは外部からの情報きっかけではなく、頭の中でふといきたいなと思ったから行く、日常の中で行く習慣ができている、ある状況(疲れた、お祝いしたい、友達と話したいなど)になったらとらや菓子店に行く、という状態です。
この状態にある人が一定数いることで、とらや菓子店は会社を経営しながら、よりよりサービス開発に時間を割くことができるのです。
もちろんこの状態が達成されたからと言って、それが永遠に続くほど甘くはありませんが、この状態をキープ出来るようにしていきたいなと思ってます。
3回目ですがこれは理想です。

◾️番外編:SNSの在り方(ここからは個人のお話)

◾️時間の流出

自分て毎日どれくらいSNS使ってるのか気になる時があって調べたら毎日2~3時間はSNSを使っていました。仕事やプライベート合わせてですけど2~3時間/24時間って結構ですよね。
でももう生活の一部になっていて、簡単には手放せなくなっているんです。
その中で、自分にとって正しいSNSの使い方ってなんなんだろうと考えたことがありました。
今自分はSNSを自分の人生を豊かにする1つのツールという捉え方をしていて、【情報の発信・収集】と【学び】と【想いの発散】と【人脈作り】に使っています。
自分が何のためにSNSを使っているかを認識しておくことって結構大事だなと思っていて、そうしないと滝のように自分の時間がSNSに流れ出ていってしまうんですよ。
もちろん娯楽目的でSNSを使うこともありだと思いますが、目的もなくSNSの画面をスクロールするあの時間は罪悪感を感じる事が多いです。
優先してやるべき事ややりたい事がある状況で、無意識にSNSに時間を取られるのは良くないなと思ってます。

◾️承認欲求に呑まれるな

そしてもう一つの気をつけたい事はSNSの影響で感情や自己実現が揺さぶられてしまうこと。
これはSNSで承認欲求を満たそうとするとやってくる副作用ですね。
前提としてSNSで承認欲求を満たそうとすることを悪だと言っているわけではないですし、自分も満たそうとする事があります。
これの何が怖いかと言うと、SNSで満たす承認欲求がリアルな自分の副産物であればいいなと思うのですが、存在しない自分や着飾った自分、本来の自分じゃない自分で承認欲求を満たし始めると簡単に沼から抜け出せなくなるからです。
わかりやすく言うと
【良い例】
・スポーツ選手がオリンピックで表彰されたことをSNSにて発信して注目される
・お菓子作りが趣味で自分が作ったお菓子をSNSにて発信していいねをもらえる
上記の例の場合、実際に自分がリアルで頑張った成果に対して注目が集まっていて、もともとの目的がSNSで承認欲求を満たすことじゃないので自己実現もできているし、仮にSNSがなくても自分の目的が達成されていて、流れている時間が充実した時間になっていて、とても良い事例だなと思います。
【悪い例】
・嘘・偽りの情報で自分に注目を集めようと発信
・最初は好きで趣味の発信をしていたのに、だんだんフォロワーを増やしたくなって、趣味を発信するのが義務や作業になっている
上記の例の場合、嘘や偽りは簡単に変えられないので他人を蹴落とそうとしたり、SNS上の自分と現実の自分のギャップが大きくなると自己嫌悪に陥りやすいと思います。そして本来の自分のやりたいことじゃなくなっている可能性が高く、今までは楽しいと思っていたことも義務感があったり嫌になったりして、時間も充実していないので、悪い例としてあげました。傾向としては現実に充実感がない人が逃げ道としてSNSの世界で欲望を満たそうとして悪い例に陥りやすいのかなーと思ってます。(SNSの世界で欲望を満たす事を悪だとは思ってません)

上記の悪い例の怖いところは、どんどんヒートアップしていく事ところです。
いいねが1じゃ満足しなくなったり、もっと早くもっと多くの人に認めてもらいたいと思ってしまいます。
そうすると、今までよりもたくさんSNSに時間を費やし、いいねがつくかつかないかで感情も揺さぶられ対に存在している本当の自分をどんどん嫌いになるそしてそれを他人のせいにしたり世の中のせいにする。負のサイクルですね。
極端な話ですが、仮に全くSNSを使わないでも、普通に朝起きて散歩して朝ごはんを食べてカフェに行って本を読んで勉強して買い物をして夜ご飯を食べてお風呂に入って暖かい布団で寝る。これだけでとても豊かで充実した時間を過ごせているのにSNSを使ったがために朝起きてSNSお昼食べてSNS夜寝る前にSNSみたいな毎日送ってる人が多いんですよね。
SNSがなくても人は豊かな日常を過ごせることを証明している人がたくさんいるのは事実だし、より豊かになるためにSNSを使うのは大賛成です。
ですがすでにある豊かな日常を失ってまで、やる事がないからとか、暇だからとりあえずでのめり込むものではないのかなと思ってます。

とはいえやっぱり使い方は千差万別で人それぞれなので、その人に合った使い方で使えてればいいな思います。
車やテレビと一緒でSNSも人生を豊かにする一つの文明であってもらいたいです。

少し長くなってまとまりも若干ないですが、最後まで読んで頂きありがとございました。Vol.3 SNS編 終了です!
承認欲求についてのお話は今回は入り口の話で終わってしまったので、また別の機会で書かせて頂きます。
次回は商品開発編!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?