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はらぺこあおむし、蝶になる

わたしは買い物依存症である。

貯金ができない。
コレクター気質。
後先考えない。

そういう性質なのだと思ってた。
借金するほどではなかったし、どうにかなると思ってた。
しかし社会人になってストレスがかかり
お金が定期的に入るようになったことで、さらにその性質は加速した。
それでも、正社員だったし
出社さえできていれば毎月お給料は入るので
どうにか回せていけた。

鬱になって休職したときも、ほぼ同時に現夫と同棲を始めたので、金銭的にあまり困らなかったし気づかれることもなかった。

なのでボロが出たのは、意外と最近になってからだ。
今まで金銭感覚はわりと近しいと感じていたが、約2年前のむすこの出産を機に、夫が急に「節制モード」へシフトした。
親として、当たり前の変化ではある。それでも、四半世紀好き勝手していたわたしには厳しいものだった。
収入も支出も、アプリで全て連携し管理するようになったことで、わたしの浪費が明るみに出ることになった。

夫はとても合理主義で、器用だしスピーディーな適応力もある。新しい「節制モード」にもすぐ順応して、着々と貯蓄計画を遂行していく。君が使った○円を投資に回せば数年後○円になるんだよ、家族のため子供のためお金をかけるべきなのは決して君の浪費ではないのだと、懇々と説く。それでもなかなか新モードに着いていけず浪費がやめられないわたしを、だんだん責めるようになっていった。
上記の特性を持ちつつも、夫は不器用な人への優しさもある人、なはずだった。わたしは夫のそんなところを尊敬していたし好きだった。そんな、本来一番大好きな味方でいて欲しい人に、日々責められるのはとてもつらかった。
夫からしたら、家計に協力してくれないわたしの方がよっぽど敵だろうし、世間的に見てもわたしのほうが悪だと思う。理解はしていた。頭では分かっていたけれど、やっぱりやめられなかった。

でも先日、ちょっと色々あった。
今までも(特に夫と揉めた日から数日は悶々として)やめたい気持ちはあったけど、今まで特にこれといった趣味もなく、浪費することでストレスを発散していた自分が、それを封じたらどうなってしまうんだろうという恐怖の方が勝っていた。わたしにとって浪費は大袈裟でなく、"生き延びるため"のものだったからだ。
しかしその恐怖を上回るくらい、やめなければという気持ちが強まる出来事だった。

今更ながら、30歳を迎える日までに買い物依存から脱却することを目標に掲げてみた。
この日記は、わたしが依存症を克服するまでの記録(となるようにしたい、と思って書くことを決めた備忘録)だ。

いつかこんなこともあったなと、この記事を見返せるような自分になっていますように。
蝶のように、この依存のループから、羽ばたけますように。

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