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「エニアグラムの情動とは?」カンサイ”経営学”サイコウvol.9

新型コロナウイルス第三波による感染拡大、関東圏続いて関西圏の大阪・兵庫・京都を含む11都府県に緊急事態宣言が出るなか、16日‐17日の先週末、今年から新しくスタートする大学入学共通テストが実施されました。また関西圏では中学入試のテストもスタート、そもそも二転三転した大学入試改革に振りまわされた大学受験生、コロナ禍で全国一斉の臨時休校要請、9月入学への移行騒動など、今年の受験生は、モティベーションを維持するのにかなり苦労されてきたかと思います。大学入試は私立大学の入学試験、二次試験と続く方々が多いと思います、気持ちを切らさずまさにモティベーションを維持して頑張って欲しいものです。

 さてこのブログでもすでに何度が取り上げてさせてもらっている「モティベーション」動機付けと訳されることが多いかと思いますが、日常の言葉で言うと「ヤル気」「努力」「根気」「意欲」「情熱」などに言い換えられるでしょうか?なのでモティベーションの維持するとは、ヤル気を持ち続ける、努力を継続するみたいなもんなんでしょう!その前にモチベーションなのかモティベーションなのかそもそも難しい(笑)。以下は金井壽宏教授と高橋潔教授の本から

モティベーション理論については、多種多様な考え方が展開されてきており、あたかも迷宮に迷いこんだような気にさせられる。たとえば、エイブラハム・H・マズロー(Maslow 1954,1968)の欲求の階層理論」やフレデリック・ハーズバーグ(Harzberg 1966)の動機づけ・衛生理論」など、有名なモティベーション理論は、ひとを動機づける源泉が、そのひとがもっているそのものの欲求であると考えた。人間は個体内に生まれる何らかの欲求を満たそうと外界に働きかけるものであり、それを実現するために生まれる活力がモティベーションなのである。欲求が生まれるのは、何かが欠乏しているから、その欠乏が充たされると期待すれば、その方向にひとは動機づけられて動く。「組織行動の考え方」著:金井壽宏・高橋潔から引用

 さてこのブログを運営しています、カンテレHRアカデミーでは、今後ワークショップや就活支援等でエニアグラムと言う心理学類型論を活用していく予定なのですが、その語源は、エニア=9 グラム=図という意味。以下の図形と9つの性格タイプの違いを1960年代に創始者と言われるオスカー・イチャーゾが体系づけたことがスタートと伝えられています。エニアグラムの成り立ちはまた改めて紹介しますが、今回お伝えしたいのは、この性格タイプの違いは、その「動機」の違いであらわれてくるということなんです。???

エニアグラムの図

 この「動機」の違いが行動に表れ、それが習慣化されることで思考や性格が形成されていくということ、でこの「動機」はどこからくるかと言うとエニアグラムでは、人間が誕生したときに持つ「本質」があり、この「本質」からの遊離、欠乏感から「情動」(激しい感情傾向)が生まれるとされています。そしてこの「情動」の惹起が「欲求」を生み「動機」行動促進になるとされています。うーん難しい!

それにしても、情動という日本語は日常語としては、あまりなじみがないでしょうか。これは元来、心理学の専門用語で、英語では "emotion" といいますが、以前は「情緒」という言葉をこの訳語として使っていました。「情緒不安定」などという表現に使われる「情緒」ですが、他に日本語の表現として「下町情緒」という表現があり、恐れや怒りなどの激しい心の働きを表現するemotion の訳語としては不適切だということで、情動という言葉を使うようになったようです。
 ダーウィンは、情動の表出がネコ、イヌ、サルを経てヒトにいたるまで共通であることを指摘しており、動物での情動研究を基にしてヒトの感情・情動を論ずる根拠を与えてくれています。また、彼は情動を「非常事態にさらされた生物が、適切に対処し、生存の可能性を増加させるもの」であるととらえています。つまり、情動の生物学的意義は、個体維持と種族保存を達成するためにあるのだという訳です。
 (二木宏明(東京大学名誉教授)理研の神経回路メカニズム研究グループ情動機構研究チームの寄稿特集『情動のメカニズム探求』から引用)

エニアグラムを学び始めて早5年近く経ちますが、改めて「人間心理」は、深淵なるテーマ。心理学用語としての「情動」は、「感情」の下位概念しての「情動」であり、エニアグラムの「情動」と同様にいわゆる生存のために突き動かされる「激しい感情」であるのであろう。ひとまずこんなまとめかたをしてみました・・・。

というところで「カンテレHRアカデミー」現在実施しております無料の就活支援講座でも少しエニアグラムの話をさせていただいております。まもなく当初予定していてた様々なプログラムを展開予定、ブログ、就活支援講座での展開を本格化させていきますので引き続きよろしくお願いいたします。


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