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POPを作った、という話

先日、本のPOPをつくる機会を得た。本屋などで見かける、あのPOPだ。

学校の図書館でPOPを募集していたのを見つけ、やってみた、という単純な経緯なのだが、つくってみた感想は、なかなか「面白い」というものだ。
材料は、画用紙に色ペンにハサミ、カラーテープやリボンまで揃っていた。こんなことを言ったら失礼かもしれないが、小学校の図画工作を思い出した。紙をチョキチョキ切って、糊でペタペタ貼って、色ペンで模様を描いたり文字を書いたり。
もともと何かを作るのが好きな私は、とても楽しくつくることができた。自分でも満足のいくPOPになり、良い経験をさせてもらったと思う。


本屋では、たくさんのPOPに出会える。紹介文だけでなく、おすすめポイントや、絵や形で印象を与えるもの、どれも愛のこもった作品だ。
どこどこの本屋の誰々っていう店員が書いたPOPのおかげでこの本が売れた、など、そんなこともあるくらいPOPは本を売る手助けとなっている。

しかし正直、今まで私はPOPを作ることに興味はあったものの、本屋で意識して見たことはなかった。

……と、思っていたのだが、待てよと考え直す。


目につく本とはどんなものだろう。
たくさん平積みされている本。表紙が自分好みのイラストの本。面白そうなタイトル。印象的なカラーの本。POPで紹介されている本。などなど。
私が今思いつくのはこれくらい。

棚にズラリと整列する本たち。そのなかで、POPという本ではないものは、実はかなり目立っているのではないだろうか。
POPがあるだけで、「この本売れてるのかな」「面白いのかも」と、手に取ってみたくならないだろうか。そうでなくても、「なにかある」と意識に引っかかるはずだ。

内容をじっくり読む、とはいかずとも、私は知らずにPOPを見ているし、読んでみたいなと思った作品のPOPなら、そういえば買う時の参考にしている。

本にPOPが勝ってしまってはいけないのかもしれない。さりげなく作品に花を添え、買い手と出会えるように背中を押している、それがPOPなのかもしれない、と考えた日だった。

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