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家にいたくない若者の夜の居場所をつくりたい - ふるさと納税で応援してください -

夜の居場所、年間延べ1,000名の若者が利用

昨年、ひとりの職員が僕に「夜の時間帯を空けたいです」と言いました。家にいたくない、家にいられない若者たちが、安心して過ごせる場所を作りたい。夕食を食べれるように、必要な食糧を持って帰れるようにしたい。「この時間帯にしか会えない若者がいるかもしれない」という想いから発せられた言葉でした。

昨年5月から毎週土曜日の夜、私たちは若者たちのために夜間帯の居場所「夜のユースセンター」を開設しました。昨年度一年間で延べ1,000名の若者が利用しています。想定では5名から10名くらいが参加するかなというものでしたが、少ないときで15名程度、多いときには40名以上になることもありました。

10代から20代の若者が中心ですが、就労支援プログラムを経て働いている卒業生もやってきます。たくさんの若者が集まり、それぞれのペースで過ごせる空間は、「こういう場所を必要としている若者たちがいる」ことを、僕らに強く教えてくれています。

メディアの取材や視察・見学者が毎回のように来られる裏側で

僕らが「夜のユースセンター」を試行的にスタートさせたとき、社会では「トー横」や「グリ下」など、やはり家にいたくない、家にいることができない若者たちが、居場所を求めて繁華街などに集まってくる報道が大きくなされました。

孤立・孤独の問題、自宅に場所がない若者や子どもたちにとって、夜の時間帯は社会的な受け皿が不足することが自明となりました。そのためどのような若者たちが夜の居場所を求めているのかについての関心が高まり、メディアの取材依頼があり、また視察・見学者が毎回のように来られるようになりました。

夜の時間帯に足を運べる場所が求められていることがわかったことで、いまの社会に欠けている、または、不十分であることがわかったことは若者支援NPOにとって非常に大切なことでした。

しかし、その裏側で僕らは悩んでいました。毎回夜を空けるためには、職員やボランティアさんの時間をそこに合わせなければなりません。また、どのようなことが起こるかわからず、個別で話を聞いてほしい若者もいますので、大人が2,3名では足りません。

大半の若者は経済的に苦しいため、お金をいただくことはできません。人数分のお弁当、持ち帰れる食料なども準備が必要です。自宅から夜のユースセンターまでの往復の交通費が出せない若者へのサポートも必要です。

今回はやれても、年間運営費にすれば約300万円ほどかかる試算になります。開所時間の延長、開催頻度・箇所の増加など、若者たちからも要望が出てきます。やれるだけのことをやると同時に、必要なことをやっていきたいという気持ちは、現場からすれば当然の気持ちになります。

やれることはこれだけだから、ここまででいい、とは言えません。言いたくありません。

どんな若者たちが来ているのか

もしかしたら、家にいられない若者と聞くと、目を疑うような家庭環境のもとで育った若者が想像されるかもしれません。実際に、そういう若者も来ていますが、夜のユースセンターを利用する若者は多様です。

特徴的なタイプを整理しています

説明として特徴的なタイプを上記のように整理をしていますが、一人ひとり、夜の居場所に来る理由は異なります。

僕自身が時間をともに過ごした若者のなかには、家族の分の食料を持って帰ることで、少しでも家庭のためになるようにしていたり、高校卒業後に就職してがんばっているけれど、お休みの日はひとりになってしまうという若者もいます。普段はひとりぼっちですが、夜のユースセンターでは圧倒的な強さで、誰も勝てないほどゲームが強く、みんなにやり方を教えてくれる若者もいます。

大きな場所ではありませんが、階段で座って話したり、ソファーで寝そべったり、なぜか簡易テントが作られていてキャンプのように遊んでいたり、楽器で音楽を奏でていたりと、思いおもいに過ごしています。

最近では、近隣の学校から、先生経由で子どもたちが紹介されてくることも増えました。一回目は学校の先生が一緒に来てくれることが多いため、子どもたちも安心できるようです。公共施設からのつなぎもあります。夜の時間帯は閉所しているため、それ以降の時間に空いているのが大きいと言われます。

ふるさと納税で応援していただけないでしょうか

たくさんの若者たちが夜のユースセンターに来て、信頼関係ができれば、話を聴かせてくれます。そこで出会った若者が、それぞれが悩んでいること、抱えていることを、少しでもよい状態にできるよう、ご本人の願いや価値観を尊重しながら、職員で支援をしています。


それでも運営費はかかってきます。そして昨年末から、地元立川市と僕らは話し合いの機会をもち、ふるさと納税を立川市に寄付すると、夜のユースセンターの運営費になる仕組みを、立川市が整えてくれました。ここに至るまで、たくさんのひとたちが動いてくれました。仕組みを整えるために、僕らができることはほとんどなく、力を貸してくださった多くのみなさまのおかげです。

みなさんのふるさと納税によって、家にいたくない若者に、夜の居場所を開いていうことができます。もしたくさん集まれば、やりたくてもやれなかったことを実現できます。たくさんの関心が集まれば、他の自治体も仕組みを整え、夜の居場所を作っていきたいひとたちが、全国に暗い時間に光を灯せるようになります。夢みたいなことかもしれませんが、夢を現実にしていかなければ、若者や子どもたちの行く場所がないままです。

若者たちが安全に、安心して過ごせる場所をつくるために。若者たちがいまの生活は「悪くない」と思えるように、力を貸してください。

https://www.furusato-tax.jp/gcf/2757?key=0b139fc1d64f04967cb4d25791649500679f69b3

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