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「他人を攻撃せずにはいられない人」を読まずにはいられなくなった話。

こんなタイトルの本を読んでいる時点で、私の精神状態がいかほどか容易に想像できよう。
この暮れも押し迫ってきた今、私はこの本を手に取った。

先週、私に起こった出来事はこんな感じだ。
勤め先の、私が属する部署とは別の部署の人(以下、「ホラ吹き野郎」)が、偉い人に向けて、私がとある会議でとある発言をして、そのホラ吹き野郎の部署の皆さんを大変困惑、混乱させて大変なことになったとを言っていたそう。
その話を受けた偉い人が、この発言を真に受けて信じたのかどうかは知らないが、もし本当ならけしからんとは思ったらしく、こんなことを言っていた人がいたと、私の上司に伝えてきたらしい。
私の上司は、通常の私の対応とは全くの 真逆の対応であるので、私がそのようなことをするとは考えにくいとその場で否定してくれたらしいが、一応、本人に確認すると言ってきたそう。
上司から「気分を悪くしないでほしいのだけど」と前置いた上で、私は、上述の話の詳細を聞かされた。
だがしかし、その件に関して、私自身は、何一つ、心当たることがない。
は?なんのこと?
そもそも私の職責からして、上述の類の話を知らされる立場ではないのだ。
万が一、何かの件での助っ人として、私がそれに関わる可能性はゼロではないにしても、近年、私がその件でも、他の類似の件でも、その手の会議に出ていない。
問題だと発言した記憶もないし、普段の私の感覚からして、そもそも私はそのことを問題だとも思わないので、「問題だ」とも発言しないはずである。
私の発言のニュアンスが変に伝わってしまったとか、誤解されてしまったとか、そんな風に捉えられてしまう機会すらなかった。
なのに、なぜ。
私にしてみたら、思いっきりの事実無根で、いったい何のことを言っているの?完全に人違いじゃないの?本当に私のことを言ってるの?と言いたくなるぐらいに、何もかもがカスりもしない。
上の発言をしたホラ吹き野郎は、自身が私の言動を直接見聞きしたわけではないとは言っていたらしい。
恐らく、部下だか誰かから聞いたのか、又は、妄想や憶測で語っているのかもしれないが、そんなことを言ってるその人の方が頭がおかしいんじゃないの?と思わんばかりの発言である。
とにかく、私の個人名を上げて攻撃したということは事実である。
更に、偉い人にそう告げ口することによって、私自身を貶めようとした。
私にしてみれば、れっきとした誹謗中傷だ。
世の中の冤罪事件って、こんな感じで濡れ衣を着せられて、弁明もできないまま社会から排除されていくのだろう。
もちろん私自身が行ったと言われていることは犯罪でもなく、単に、ホラ吹き野郎がけしからん、気に入らないと思う程度のことであるが、小さな冤罪事件が私にも起こったと思った。

唯一の救いは、私の上司が私のことを信用してくれていることだ。
日頃から上司とは頻繁にコミュニケーションは取っており、良好な関係は築けていた。
リモートワークの状況下においても、私の仕事の様子を上司は見ていたし、私がその発言の内容を否定して以降は、「そうだと思っていた。」と全面的に支持してくれた。
私の立場が悪くならないようにという意味だろうが、その後のフォローは全力でするとも言ってくれた。
味方となってくれる方がいるのは、とても心強い。

それにしても、何でそんなことを私が言われないとならないのか。
私に非があるのならば、それは素直に受け入れて反省する用意はあるのだが、そもそも、最近は接点もないのにどうしろと言うのか。
どういうつもりで、その人はそんな発言をするのだろうか。
しかも、そんな取るに足らない小さなことをグチグチと、よっぽど暇なのか?と思うほどだ。
その発言をした、ホラ吹き野郎の思惑がわからなくて、なんで?なんで?と頭の中でクエスチョンマークがぐるぐる回る。
しかも、私自身が、ちょうど女性特有のバイオリズムの不調期にあったせいか、神田沙也加ちゃんの訃報で気落ちしていたせいか、はたまた、私が根っからのHSP気質だからかはわからないが、この出来事を些細なこととして流すことも、前向きな方向へ転換させることもできない。
気持ちは落ち込む一方だ。
「こんなこと言う人と同じ職場にいるのイヤだな。何だか、もうイヤんなっちゃったな。」と仕事を辞めたいと思うようになり、とはいえ、今すぐ辞めても、すぐに次の仕事があるわけでもないし、生きていくにはお金が必要だからと、一獲千金を狙って年末ジャンボ宝くじを買い求めた。(どうでもよいが、最近の宝くじはオンラインで買えるのだな!)
1等7億円、前後賞も併せたら10億円、それが当たったらすぐに仕事を辞めてやる!
叶わぬ夢、割に合わないギャンブルだとわかっていても、それぐらいにすがりたくなるような気持ちになったということだ。
とりあえず、今後のお金のことは年末ジャンボ宝くじに託すことにしたが(え?)、当面は仕事は続く。
ホラ吹き野郎とも、それなりに仕事をしていかねばならぬ場面もあるだろう。
その間のこのモヤモヤ鬱々とした気持ちをどう対処したらよいものか。
何か打開できる方法はあるのかと考えあぐね、困ったときのグーグル先生頼み、「攻撃する人」「対処法」などなどで尋ねた結果、たどり着いたのが「他人を攻撃せずにはいられない人」という書籍だった。

精神科医が書いたその本の前半には、攻撃欲の強い人の事例や、他人を攻撃する手法、とその精神構造について紹介されていた。
その事例の数々が、ホラ吹き野郎の態様に当てはまることしきりである。
その本に従い、ホラ吹き野郎のことを観察する(時間はないので、過去のホラ吹き野郎の様子を思いかえす)と、ホラ吹き野郎が何に恐れ、私のことをどう思って、このような言動に結び付いたのか、おおよその察しがつく。
例えば、私個人と言うよりも私が属する組織は、ホラ吹き野郎が思い通りにするには邪魔者、ホラ吹き野郎にとっては有害だから、排除したい(辞めさせたい)のだろう。
そのホラ吹き野郎が私たちのことを有害だと思うのも、もとはと言えば、ホラ吹き野郎に能力がないからだ。
今は、虚勢を張り、周りにイエスマンばかりを置いて何とか取り繕っている状況だが、そんなことばかりをやっているせいもあってか、なかなか成果が出ない。
いずれメッキは剝がれるだろう。
成果が出ていないことを最も焦っているのは、ホラ吹き野郎本人だ。
成果が出ないのはホラ吹き野郎自身の責任以外の何物でもないのだが、自己肯定感がチョモランマよりも高いホラ吹き野郎のことだから、他者に責任転嫁、つまりは私たちが邪魔するから成果が出ないとでも思っているのだろう。
また、ホラ吹き野郎は私のことを弱者だと思っている。
いじめと同じ構造で、相手の方が強いと思えば、攻撃してこないはずだ。
恐らく、私には力がないから反撃してこないだろうし、私一人ぐらいいなくなったってどうでもいいとも思っているのだろう。
怒りを抑えて、ちょっと引いてホラ吹き野郎のことを考えると、ホラ吹き野郎自身は往々にして、他者を無価値化して自分の価値を保とうとする、自己愛・傲慢の塊で、かつ、残酷な思想の持ち主だろうと私は理解することができた。
正直言って、なんとかわいそうな人なのだろうかと思う。
この本にもあるように、相手が何を恐れて、どう思ってこんな言動をするのかが見えてくると、憐みの気持ちが芽生え、少しは私の不快感が収まるから不思議なものだ。
かわいそうなこの人の為に、私の大切な人生の時間を無駄にすることはないと思えるようにもなってくる。
この本の最終章には、攻撃欲の強い人のかわし方などの対処法が書かれているのだが、一言でいえば、「無視せよ」ということだ。
そして、これもこの本にあるように、どうしても反撃しなければならない時も、今後、出てきてしまうかもしれないが、その時の会心の一撃のプランはもうできている。
実際にその一撃を繰り出すことがないと良いと思うが、その一撃を持っていると思えることだけでも、私の気持ちを落ち着かせることができる。

今回、こんな嫌な思いをしてつくづく思ったが、私自身はホラ吹き野郎のようには絶対になりたくないし、なってはならない。
幾ら追い詰められた状況になったとしても、女性ホルモンが大きく揺らいだとしても、他者を攻撃してはダメだ。

あと、あまりにも執拗な攻撃を受けすぎて、本当に辛くなってしまったら、無理はしないで、仕事を辞めることも一つの選択肢として持っておこう。
逃げるは恥だが役に立つ。

今年最後のnoteがこんなってどうかとも思うが、noteは、私の気持ちの整理に使わせていただいているので、どうぞあしからずご了承を。
自分でどんなに気を付けていても、世の中、厄介なことに巻き込まれてしまうこともあるかと思うので、どうぞ皆様もご注意を。
そして、良いお年を。




 















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