今から13年前に体験した【よもぎ蒸し】のお話。当時はちょっとした話題になっていた健康法ですが、今はどうなんだろう？
======ここから体験記======
   かねてから気になっていた「よもぎ蒸し」を体験しに行ってきました。場所は吉祥寺の南口。古いビルが並び、飲み屋の多いごちゃごちゃした通りです。この辺は小さなエステの店がかなりあります。その日行ったのは、そんなエステのお店の中でも珍しく「よもぎ蒸し」をメニューに加えているサロンでした。

  「よもぎ蒸し」とは、韓国では昔から行われている民間療法で、よもぎの成分を利用した血行促進、デトックス、体質改善法、そして美容法なのだそう。全身裸になって専用のマントを着用、穴の空いた椅子にすわり、椅子の下でよもぎを蒸し、その蒸気を直接粘膜から吸収するというやり方（ちょっと変な表現だけど、股からよもぎを飲む感じ？）。皮膚より吸収の良い粘膜からよもぎの取り入れるため体の芯から温まり、婦人科系の改善、アレルギーの抑制、美肌・美白、新陳代謝・血行の促進、痔や便秘に効果があるとか。特に婦人科系にはよいとされています。粘膜からほぼダイレクトに子宮を温めるからでしょうかね。

    さて、お店に入って綺麗なおねーさんが迎えてくれました。まずは着替えです。ロッカーに案内されてあらかたの説明を受けます。ロッカーの中にはマントが用意されていました。思ったよりもかなり大きいです。手を出す穴を探すのに手間取りました。

   着替えて早速、よもぎ蒸しのある部屋へ行き、穴の空いた椅子へ腰掛けました。

   そこで、おねーさんの説明。

  「よもぎ蒸しをしたあと、時折色のついた帯下（おりもの）が出ることがありますが、それは子宮の中にある老廃物ですので、気になさらないでください。ただ、万が一長く続くときはお医者様へご相談くださいね。」

  「マントの中やお尻がだいぶ熱くなる時がありますので、そういうときは、マントをパタパタと動かして、熱を追いだして調節してください」

  「あぐらや、足を大股に開いたりといろんな座り方がありますが、穴をふさがないようにお好みのやり方でどうぞ。ただ、太ももの内側に蒸気が当たると相当熱いので気をつけてください。やけどをしないようにしてくださいね」などなど。

    説明が終わると、いよいよスタート。椅子の下の電気鍋の蓋が開けられます。

「おおっ！」とたんに、熱い蒸気が股に直撃！

「あっつ！」

   思ったよりも熱かったので、マントをパタパタ。熱い蒸気を少し追い出します。しばらくすると、だんだん慣れてきました。そして、よもぎ茶が運ばれてきました。それを一口。

  「ふん、まぁまぁかな。よもぎ餅がほしい・・・なんつって」
   慣れたと言っても、やはりずっと同じ姿勢だと熱くなるので、あぐらをしてみたり、体育座りをしてみたりとゴソゴソ動き回り、マントをパタパタを何度もやったので、なんともせわしないったら。

   首までマントを着用していましたが、さすがに息苦しいというか、のぼせるような気がしたので、マントを胸のところまで下げて腕を全部出しました。

   それでも、体中から汗が出てきます。あたりはよもぎの香りで充満。だけど、イヤな香りではないです。なんでしょうねぇ、ホッとする香りと言いますか懐かしい香りといいますか・・・。

    せわしなく動き回っていたので、果たして本当に温まったかどうかわからないまま３０分後、タイマーのピーピーする音が響きました。今度は違うおねーさんが笑顔で

  「いかがでしたかぁ？」と部屋に入ってきました。

  「思った以上に熱くてびっくりしました」

   と私が言うと、

「そうですよね～！最初はねぇ・・・。だけど、これが全く熱く感じないほど冷え切っているヒトも中にはいらっしゃるんですよぉ」

  「ええっ？マジで？」

   うーん、そんなに冷え切っているヒトって、重傷だよね。こんなに熱いのに感じないなんて・・・。世の中いろんなヒトがいるものです。

    汗をタオルで拭いて、また着替え。蒸し風呂や岩盤浴などと違って、だるさはあまりないです。いいかもしれないと思いました。翌日以降の体の反応が楽しみです。

    そして翌日、なんと、出たのです。色つきの帯下（おりもの）が。これは血液が混じっている感じでした。前回の月経時に残った血かもしれません。それが２日くらいあって、そのあとは何も無し。

   うーん、これはすごい作用。持続力があるというし、月経から月経までの中頃に１回くらい行うのもいいかもしれないと思いました。

   お灸のもぐさに使われているよもぎですから、やはりいろんな効用があるのかもしれませんよね。よもぎ、侮れじ、です。こんどはお茶を買ってみましょう。浴用のよもぎもあると聞いたので、それも試してみようと思います。

了