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中国の地下鉄のマナー向上が停滞している話ー結果的にみんな不快になってる件

地下鉄にしろ、電車にしろ、守るべきマナーがあります。

例えば、並んで地下鉄を待つ。そして、先に降りる。そして、それから乗り込むのは基本中の基本です。

さらには、地下鉄に乗り込んだ人は、入り口付近で立ち止まるのではなくて、車内に空間があるのであれば先に進むと、みんな楽になります。

この「みんなが楽になる」ために「みんなが少しずつ不都合を受け入れる」ができないのが中国です。

最近、わたしは混雑することで有名な地下鉄で通勤しています。

そして、今のところ人民の皆さんができるのは「並んで地下鉄を待つ」ことだけで、それ以外は習得できないようです。

わたしの住む街の地下鉄は4分に一本は来ますので、ホームがものすごく混雑するってことはありません。

ですから、並んで電車が来るのを待つのはデメリットはありません。

列に割り込んでも、数人をパスできるだけですので、にらまれたり怪訝な顔をされるリスクに合わないからです。

しかし、それ以外の「降りる人が先、乗る人が後」とか、「扉付近で止まらない」などのルールは守りません。

だって、それって自分が損するからです。

とにかく座りたい。だから一刻も早く乗り込みたい。降りてくる人たちをかき分けて、わずかな空席めがけて車内に入ろうとします。

しかし、高速鉄道と連結している路線である場合、スーツケースなどをもっていることもあり、乗る人と降りる人が同時に移動できるほどのスペースはありません。

さらに、降りる人も「自分が先に降りる」という意識が高いので、乗る人を押しのけてでも降りようとします。これはまぁ当然です。先に降りるのがルールですから。

くわえて、座席前にはスペースがあっても、そこまで移動しようとする人はほぼいません。なぜなら降りるときに移動するのが面倒くさいからです。

結果、扉前に人が集中してしまい、結果として乗るのも降りるのも面倒くさくなり、快適さとはほど遠い状況が生み出されます。

とにかく損したくないという気持ち。

そして、誰かが得するのが嫌いという気持ちがミックスされたような空間。それが中国の地下鉄です。

みんなが少しずつ面倒を負担すると、100点にはならなくても全員が75点くらいの快適さを味わえると思うのですが…

ここではみんながわがままに過ごした結果、全員が40点くらいの快適さを受け入れる結果になってるように思います。

ただ40点ぐらいの快適さって変な言い方ですね。すでに不快極まりない状況です。

ただ、2015年当時、地下鉄で並ぶ人なんていませんでしたし、割り込み上等な雰囲気でしたので、数年かけて並ぶことはできるようになったわけです

ですから、あと40年もすれば、降りる人が先、乗る人が後というマナーが定着するでしょう。僕は生きてないでしょうが。

先日、日本に帰った際、大阪駅の混雑のなか、列に整然と並び、スマートに車内に乗り込み、車内でも静かにすごく祖国の人たちの姿をみました。

日本にいるときは、これを当たり前と思っていましたが、中国ではそうではありません。

とはいえ、中国人に言わせると、日本人の整然としている姿は、スターウォーズのストームトルーパーの行進のように見えて気持ち悪いのかもしれません。知らんけど。

さて、わたくしですが・・・

この状況の中「先下后上(先に降りる・後の乗る)」にこだわってます。

それで、降りる人が降りきるのを待っていると、ときどき、後ろのオッサンやオバハンに押されたり、無理矢理に抜かされたりします。

その時は「先下后上」と言ったり、「干什么(なにしとんねん)」と言うこともあります。もちろん相手はまったくひるんだりしませんし、立ち止まることもありません。目をそらすくらいのことです。

ちなみに、20代くらいの年齢の人から、押されたりすることはありません。それで、変化の兆しがないわけではありません。

ただ全体のマナーとして浸透するには、世代が交代するほどの時間が必要な気もします。

そんなことを考えていました。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございます。
また明日!

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