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稼ぎたい人が輝ける街だった場所から撤退する中国人友人たちの事情

わたしもまもなく引っ越すのですが、友人たちもどんどん引越しています。

昨日だけで、2人の友人から月末で引っ越すと聞かされました。お一人は家賃が割に合わないことを理由に、もう一人は転職を機にこの街を離れるとのこと。

コロナ禍が始まるまでは、この街は夢と希望に満ちた場所でした。「お金を稼ぎたい人が輝ける街」という雰囲気で、仕事も996とかは当たり前。中には997とかいう人もいました。

996とは朝9時から夜9時まで、週六日働くことです。大手IT企業だけではなく、多くの企業が同様の状況でした。997は休みなく働くってことです・・・

それが、コロナで経済が悪くなり先が見えなくなって不安を感じたり、社内の環境が大きく変化してやってられないと思う人も増えています。

以前は複数人で行っていた仕事を、一人で行わなくてはいけなくなり、必死で回していると「回せるじゃん」ってことで、さらに仕事を押しつけられるという悪循環に病んでしまった中国人の話も聞きます。

さらには、会社が倒産、もしくは給料の不払いなどの理由で離職する人もいます。以前は、仕事を辞めてもすぐに次の仕事に行けば良かったのが、就活が難しくなり無職期間が生じてしまう。結果、高止まりしている家賃や生活費が払えなくて都市部から撤退する人もいます。

デリバリーなどの仕事もレッドオーシャン化しており、必死で仕事を受けて働かないと暮らせない。しかし、効率を追求すると顧客満足度が下がり、悪い評価付けられてしまい優先的に仕事を回してもらえなくなる。こんな状況で仕事していると、笑顔も忘れてしまいそうです。

それでも、なんとか踏みとどまっていた人たちが、ここ最近、仕事を辞めて違う都市に引っ越すとか、市内でもかなり郊外に移動するパターンが増えてきました。小さなお店を経営していた夫婦も、お店をたたみ夫婦共働きに戻すそうです。

小さな子どもがいるので、両親を呼び子どもと家事をお願いしたいそうですが、そのためには大きめの部屋が必要です。でも市内は家賃が高いので、払えるギリギリの場所に引っ越すと言います。

仕事だけではなくて、環境も大きく変わるのでストレスが大きいだろうなと心配してしまいます。

そして、郊外に引っ越すというテクニックも使えなくなっています。市内に地下鉄が整備された結果、今までですと車が必須だった場所も便利になりました。その結果家賃が上がり続けています。

友人の英語教師の家は家賃8,000元(16万円)ですが、地下鉄が開通した結果、来年は9,000元になったそうです。こういうことが市内全体で起きています。それで、家賃が安いと思っていた場所の家賃相場がいつのまにか上がっていたってこともあります。

情報をアップデートしていかないと、気がついた時には状況に対応できず手詰まりってことにもなりそうです。

7月と8月は、学校の関係もあり引越シーズンでもあります。それで、今後も友人たちの移動も増え続けると思います。その状況を見守っていきたいと思ってます。そして、自分たちの引越も終わらせないといけません・・・

今日も最後まで読んでくれてありがとう。また明日。

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