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徒然雲 【ROUTE23】 お伊勢参り番外編

24日の夕方から2泊3日で訪れたお伊勢さん詣で、いつもの一人旅とは違い
関西でいうツレがおりまして、それは一人とはまた違った楽しみや気づきなどもあった。

また今回は車での移動というのも、いつもとは大きく違った。
本数少ないローカルバスの無駄な待ち時間などがなく、目的地から目的地まで
ナビで設定すれば難なく到着。

ただそのローカルバスの待ち時間が本当に無駄な時間か・・・
これはワタシにはあまり当てはまらず、それも旅と思っている。

その待ち時間に見れるもの、出逢えるものが必ずあり、思わぬ旅の思い出になることも多々ある。

もちろんその時間にもっと多くの場所を訪れることができ、観光や目的地での収穫が多くなることも確か。
でもそもそも感動のキャパがそんなに大きくないワタシは、一日一感動でも十分とさえ思っている笑


今回はモリモリでした〜。

でも車移動ならではのロードトリップの面白さも体感!

その一つが、椿大神社の後に伊勢に向かうと途中にランチで立ち寄ったお店が
なかなか面白かった。

お腹が空くとテンションがダダ下がるひーさん(これも今回の気づき笑)
国道23号線を南下しながら、時刻はもう2時近かったかも。
お昼をどうしようかキョロキョロしながら
どんどん時間が経過・・・
もう伊勢市に入った頃に左側に出てきた看板。

『COFFEE花壇』 そして日替わりランチの文字。

「そこにしよう〜!」と国道を出る。


まず外観で・・・これは何かあるぞ!笑

店内に入ると、これはすごいぞ!!
何がすごいって、昭和で空気が止まったとしか思えない内観と空気感。
そしてなんとも言えない色合いと雰囲気。


そこですぐ閃いたのが、これは・・・

バグダッドカフェ』だ!





お店はご高齢と言えるか言えないか、70代ぐらいの女性が一人で切り盛りしてた。

雲「こんにちは〜!食事はできますか〜?」
主「日替わりはあと二食ですけどね」

二食、問題ない!

ということで日替わりランチをオーダー。

待っている間、とにかく面白くってキョロキョロしながら
昔の喫茶店、ルノワールとかそんな類いの雰囲気と似ているようでちょっと違う。
当初はかなりモダンで他とはちょっと違うのよ、というようなお店だったのでは?!
と高い天井と、そこに下がる照明とシーリングファンと大きなウィンドーが物語っているように思えた。


そして見れば見るほど感じるバグダッドカフェ感。
もちろん内装などは全然似ていないが、なんだろう〜

雲「これは間違いなくバグダッドカフェだよ!」
ひー「?」
雲「映画、映画、知らない?」
ひー「見たような・・・」
雲「もう、頭にはあの音楽が流れてるんだけど!笑」







出てきた日替わりランチは、黒い蓋付きの幕の内弁当箱に入っていた。

メインは小さなアジフライ。
各区切りに少しずつ惣菜が付き、あとは手前にどんとご飯。
ひーさんは美味しいと言っていたが・・・ワタシは・・・・??


メニューは意外や意外、かなりたくさんの種類があり、もしかしたらお昼時は
地元では人気のお店なのかも?


食後のコーヒーを飲んでいる頃、もう一人お客さんが入ってきた。

大きな窓からその人の車が入ってくるのが見えていたので、ちょっと興味があった。
その水色の年季の入ったビートル、下りてきたのは洋服に渋い柄のちゃんちゃんこ(綿入り半纏)を羽織った男性。
30代後半か、40代か・・・そんなに歳ではないと思う。
本を片手にお店に入り、我々の席の斜め前に座った。

日替わりを頼んだら、もう終わったと言われていて・・・
そう、我々が最後の二食でした。

ワタシの席からその人の後ろ姿が見えた。
そのちゃんちゃんこさんは単行本テーブルに置いたまま、何か考え事をしているのか? ぼーっとしていた。
寝グセが残る髪に、ちゃんちゃんこに、本・・・車はちょいボロビートル・・・
また妄想が爆発しそうでした笑


でも今日はツレがいるので、ハッと我にかえり?!
旅の続きに出ます。

ひーさんが会計をしてくれている時、ふと窓から見える水色のビートルのナンバープレートを見ると・・・『横浜〇〇』

えーっ!

と、もう黙っていられませんでした〜笑

雲「あら〜横浜からいらしたのですか?」
ちゃん「いや、こっちに越してくる前に住んでいたのが横浜で」
雲「我々は横浜から奈良に引っ越してきたのです」というようなことを言ったような。
ちゃん「そうですか〜」

ひーさんが会計を終えたので話はそこで終わり、お店を出た。



外に出ると、止まっていた時間が急に進み出したような感覚。


不思議な不思議なお店での時間だった。



お店中の椅子に編み物のシート?が敷いてあった。
マダムの定位置には作りかけの・・・











アップデートを一切せず、変化を拒んだとも思えるその店内、外。
でも日替わりランチの看板だけは妥協した、としか思えない。

なんだか、また行きたくなってきた笑



ロードトリップならではのお店との出逢い。


日本のバグダッドカフェは伊勢のROUTE23にあった!

砂漠ではなく海の近くだが・・・




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