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カーコラム 「TOYOTA 4A-GEU型エンジンに関する備忘録」

 AE86のパワーユニットとして名高い4A-GE型エンジンは、バルブ挟み角が50°。燃焼室はペントルーフ。圧縮比は9.4。クランクシャフトは5軸受けの8バランスタイプが採用されており、ピストンはスチールストラットは使わない軽量化を重視したアルミ合金製である。

 2本のカムシャフトは1個ずつのスプロケットでクランクシャフトと接続する方式で、A系エンジンが早い時期から採用していたコグドベルトにより接続される。

 カムシャフトは合金鋳鉄製で、カム部分は摩擦に対する強度を上げるため、チル加工を施し硬度を高めている。

 インテークとエキゾーストのカムシャフトの形状はほぼ同じだが、エキゾースト側のカムシャフトは、ディストリビューターのギヤが噛み合うギヤが設けられているという大きな違いがある。

 バルブの駆動はバルブの上にセットされたリフターをカムが直接押し下げるだが、実際にはリフターとカムの中間にはバルブクリアランス調整用のシムが入っている。

 シムは外径が25mm。この大きさは5AやS系など、4バルブを採用した他のエンジンと同一だ。

 バルブクリアランスは、2.50mmから3.30mmまで、0.05mm間隔で設けられているパッドを入れ替えることで行う。

 実際には、10万kmくらいまでなら調整を必要とするな事態は発生しないとも言われており、これもカムがリフターを直接作動させるトヨタ方式の一つの大きな特徴となっている。

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