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「部門間の仕事の押しつけ合い」が起こる理由。原因はメンバーの責任感不足ではない。

久能@経営コーチです。ちょっと前、こんなツイートをしました。そしたら

ちょっとだけ好評だったんですね。たぶん、部門が無理をしなきゃいけない場面が、いろんな会社で起こっているんだろうと思うんですよね🤔

部門間の仕事の押し付け合いはなぜ起きるか

そもそも「その仕事は責任範囲からするとウチの部門が担当ですね」って率先していってくれるなら押し付け合いは起きないはずです。なぜそうならないかと言うと端的に言ってどの部門が何に責任を負うか決まってないことが原因なことがほとんだと思います。

発生した仕事を誰かが判定してどこかの部署に付ける、ということを繰り返しているとそれが習い性となるでしょう。部署や部門長は仕事が少ないほうがいいよね、となって判定する誰かに交渉をはじめるかも知れません。するとその交渉がうまい人、判定する誰かに取り入るのがうまい人が部下の人気を得たりして・・・そこに政治が入り込む余地が生まれそうですよねー。

下手すると、押し付け合う光景がメンバーに責任感がないと映ってしまう恐れがあります・・・謂われのない仕事を引き受けることが責任感である、と勘違いされてしまう不幸を生みかねません。

まずポジションを作って、そこに人を割り当てる

起業の神様と呼ばれるマイケル・ガーバーによればスタートアップはまず組織図をつくり、必要なポジションを決める。そしてそこに人を当てはめる、という順番が正しい、といいます。

また私たちが推進するEOS®ではポジション(席)には主要な責任を5つ定義せよ、と言われます。たとえばセールスのポジションなら、
1.売上目標の達成
2.マーケから渡されたリードを商談化する
3.新規顧客開拓目標の達成
4.既存顧客の深耕
5.既存顧客からのフィードバックを社内に伝達
などと決めてしまうのです。そうすれば新しい仕事が発生しても、セールスで担当すべきかそうでないかがはっきりと分かります。

先に決めて合意を得ておけば、政治が入り込む余地がなくなる

というわけで、特に責任・役割というのは先に席をつくり、役割を決めておく。あとで人を割り当てる。ということをやっておくと、新たな仕事、プロジェクトが発生した際にどの部門にやってもらうか、で意見の入り込む余地がなくなります。政治力でなく、すでになされた合意に従って粛々と業務が進むようになるのですね。

先に決めておくことで、風通しのよい企業文化まで育まれることになるわけです。

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