Back to the late 90’s 第28話 GRAND Cafeデビュー
2000年に突入後、実は約半年ほど『Back to the late 90’s 第23話』で登場するCREAM以外でのDJ活動を控えていた。
そして「そろそろ本格的にDJ活動を再開したいなあ」と思っていた夏頃に、私の元へ「GRAND CafeでDJやらないか?」とKOMA君からお誘いがきた。
3歳年上のKOMA君は、当時『Back to the late 90’s 【番外編】第6話』で登場するDJ'S STOREで働きながら、関西の音楽プロダクション『A HUNDRED BIRDS PRODUCTION』に所属し、DJ活動をしていた。
岡山出身で生粋の日本人なのに、KENNY DOPEを彷彿させる風貌と、スケール感があってスキルフルなDJ、それに豊富な音楽知識は、どれをとっても圧巻で、敵わなかった。
そんな敏腕DJのKOMA君は、GRAND Cafeの第二火曜日に『Lesson』と言うタイトルでSOULやFUNK、DANCE CLASSICSを1人で選曲していて、そこに私を誘ってくれたのだった。
当時の私は、以前にも話したようにR&B中心の選曲をしていたが、NEW JACK SWING以降のR&Bはそれなりに知っていたものの、70年代や80年代のSOULやFUNKとなると、からっきし知識がなくて、KOMA君から色々と学ばせて頂いた。
「クオは、もっと70~80年代を勉強しなきゃダメだよ」と言われ、KOMA君のDJプレイを食い入るように見て、スキルや知識など、自分が可能な限り、ありとあらゆるものを吸収させて頂こうとしたが、KOMA君のDJは本当に上手くて、私には真似できない所だらけだった。
HIPHOPは2枚使いや、随所に見せるスクラッチも抜群に上手く、またDANCE CLASSICSも一切音がズレる事なく、綺麗なミックスで、次々に曲をつなげていた。少しでもDJした事がある人ならば、わかるかと思うが、70、80年代前半のSOULやFUNKは生音なので、曲をミックスしていると、どうしても音がズレてくる。それをさせない為のコツを、今思えばKOMA君のDJプレイから学ばせて頂いたと思う。
残念ながら、KOMA君とのGRAND Cafe『Lesson』は2、3回ぐらいで消滅したが、KOMA君とは、また別のイベントとご一緒する事となったのだ。
つづく……
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?