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Back to the late 90’s 第28話 GRAND Cafeデビュー

2000年に突入後、実は約半年ほど『Back to the late 90’s 第23話』で登場するCREAM以外でのDJ活動を控えていた。


そして「そろそろ本格的にDJ活動を再開したいなあ」と思っていた夏頃に、私の元へ「GRAND CafeでDJやらないか?」とKOMA君からお誘いがきた。


3歳年上のKOMA君は、当時『Back to the late 90’s 【番外編】第6話』で登場するDJ'S STOREで働きながら、関西の音楽プロダクション『A HUNDRED BIRDS PRODUCTION』に所属し、DJ活動をしていた。


岡山出身で生粋の日本人なのに、KENNY DOPEを彷彿させる風貌と、スケール感があってスキルフルなDJ、それに豊富な音楽知識は、どれをとっても圧巻で、敵わなかった。

写真中央がKOMA君。こちらの写真からもわかる通りDJ HAZIMEさん(写真左)やDJ WATARAIさん(写真右)と言った東京のHIPHOP DJ達とも交流があり、特にHAZIMEさんとは確か年齢も一緒だったので、親しい間柄だった。KOMA君はHAZIMEさんを「ハジメちゃん」と言ってたのが、とても懐かしい。残念ながら、KOMA君は闘病の末に2020年3月に逝去された。ご健在であれば、まだまだ活躍できる素晴らしい才能の持ち主だったので、本当に残念でならない。心よりお悔やみ申し上げます。


そんな敏腕DJのKOMA君は、GRAND Cafeの第二火曜日に『Lesson』と言うタイトルでSOULやFUNK、DANCE CLASSICSを1人で選曲していて、そこに私を誘ってくれたのだった。

2000年9月のGRAND Cafeのマンスリースケジュールを見ると、12日に『Lesson』が開催されている。まさにタイトル通り、KOMA君から数々の知識やDJテクニックをレッスンして頂いた内容だった。おかげで70、80年代のFUNKやSOUL、DANCE CLASSICSの知識が沢山ついた。


当時の私は、以前にも話したようにR&B中心の選曲をしていたが、NEW JACK SWING以降のR&Bはそれなりに知っていたものの、70年代や80年代のSOULやFUNKとなると、からっきし知識がなくて、KOMA君から色々と学ばせて頂いた。


「クオは、もっと70~80年代を勉強しなきゃダメだよ」と言われ、KOMA君のDJプレイを食い入るように見て、スキルや知識など、自分が可能な限り、ありとあらゆるものを吸収させて頂こうとしたが、KOMA君のDJは本当に上手くて、私には真似できない所だらけだった。


HIPHOPは2枚使いや、随所に見せるスクラッチも抜群に上手く、またDANCE CLASSICSも一切音がズレる事なく、綺麗なミックスで、次々に曲をつなげていた。少しでもDJした事がある人ならば、わかるかと思うが、70、80年代前半のSOULやFUNKは生音なので、曲をミックスしていると、どうしても音がズレてくる。それをさせない為のコツを、今思えばKOMA君のDJプレイから学ばせて頂いたと思う。


残念ながら、KOMA君とのGRAND Cafe『Lesson』は2、3回ぐらいで消滅したが、KOMA君とは、また別のイベントとご一緒する事となったのだ。

つづく……

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