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【エッセイ】「はたがハタハタ」

 ぼくが最初に書いた詩はたぶん「はたがハタハタ」という一言だと思います。これははた織りではなく、旗が風になびいてハタハタ揺れているのを詩にしたものでしょう(たぶん)。なぜ、旗が揺れている詩を書こうと思ったのかはよく覚えていません。そこでちょっと想像を巡らせたいと思います。

 まず、ことの発端として親父ギャグから生まれた可能性があります。はたはた言っていたら、「はたがハタハタ」になったのではないか。イメージしてみましょう。旗が揺れています。それともなければ旗の詩を書こうとうんうんする。はたはた、はたはた。そこで語呂がよかったので「はたがハタハタ」になったのではないでしょうか。ちなみに親父ギャグは後に連発するようになります。

 次に旗に注目するのではなく、まず風に目を向けてみてください。風が吹きます。するとみなさんは何をイメージするでしょうか?揺れる草木、揺れるカーテン、揺れるスカート?ぼくの場合はどうでしょうか。当時、大学生だったぼくの心の中には風が吹き、旗を揺らしたのではないかと思います。そして最初の詩、「はたがハタハタ」が出来上がったのです。ちなみに実話です。

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