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人生の宝物は、勇気の源となっている無謀な旅

私の人生を振り返れば後悔ばかり…のような気がするのです。
失敗したことや思い通りにいかなかったことが次々と鮮明に思い出されて、どんより気分になります。
散々凹んで、それでも次に進めるのは自分の力を信じることができる経験があるからなのだと思います。


スペインっぽいと思ったアレンジの写真を載せただけで意味はないの💦


ハタチそこそこでの初めての海外旅行が、スペインひとり旅。
英語もスペイン語も話せず、北海道にも沖縄にも行ったことがなかったのに、箱根に旅行に行くような気軽さで行ってしまいました。当時も千葉在住。
若いって、無謀です。

ガウディ建築をこの目で見たい! パラドールに泊まりたい!っていう気持ちだけでした。

パラドールとは 中世の古城や宮殿、修道院など歴史的に価値の高い建築物を改装した国営ホテル

一応、友達も誘いましたが、皆 パリなら行く…っていう返事。そういう時代でした。
一緒に行く人がいないなら ひとりで行く…むしろ、自由に行きたい所だらけの旅ができると思って決行しました。

はい、生きて帰って来てます。

でも、それなりに困りごとにはいくつも遭遇しました。(ほぼ毎日)
最大のピンチは、一日に朝と夕の2便しかない長距離バスが来なかった事件です。
50キロくらい離れたバスターミナルの街まで 朝の便で行かないと、今夜泊まるホテルまで辿り着かない…
時間通りに来ないし遅れるのが当たり前と言われていた公共交通機関を乗り継ぐ旅。
時刻表の時間より、かなり早めにバス停で待っていましたが、1時間くらい待っても車1台も通りません。

バス停に、アジア人の不思議な“子供“が一人で立っている…と思われたのでしょうね。
治安が悪いと聞かされていたし、初めての海外旅行なので大きなスーツケースは邪魔と思ったのと 旅行者に見えない姿が良いと、肩掛けカバンひとつでした。(却って不審)

バス停のそばのお宅のおばあさんが話しかけてくれました。
(たぶん)「バスは来ないよ、どこまで行くの?」
行き先とその先の乗り換えバスのことを 僅かなスペイン語の単語で伝えました。
おばあさんは、すぐにいなくなり…
何故バスが来ないのか理由も分からず立ち尽くしていると 再び、おばあさんがタクシーの助手席に乗って現れました。
(たぶん)「乗せてあげるから、後ろに乗りなさい。」
「タクシー代がありません…」
「大丈夫、心配しないで。旅行者と地元の人とでは料金が違うから」
みたいなやり取りをして タダでタクシーに乗せてもらったのです。
次の乗り換えのバスにも間に合う時間に無事バスターミナルに着きました。

後になって考えると、おばあさんがよい人で良かったですよね。

マドリード→チンチョン→トレド→コルドバ→グラナダ→バルセロナ(確か…こんなスケジュール)10日間くらいだったと思います。
この旅がものすごく楽しかったのと ひとりでも大丈夫という自信が付いて、この後 3回スペインへ行ってます。

今は、怖くてひとりで行けません(笑)

ただ、このひとり旅の経験が間違いなく人生の宝物です。
新しいことに挑戦する時、重荷と感じる任務を果たす時、勇気が必要な時に…私には、あの「ひとり旅の経験」があると思い出すことで乗り越えて来られたと思うのです。

上手くはできなくても、なんとか出来た…そんなんでいいのだと思います。
上手く出来ないから失敗ではない、やってみたから難しいなとか、上手くできる人のことを尊敬できる…
そう思って、人生ダメダメだらけだけど やってみよう!


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